小話(一話完結) | シンイ二次小説でんべのブログ

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我が家のソマン

とと~~!!

生まれ持っての内功は読功
人の腹の内に秘めた想いを
直ぐ様読み取り
大好きな、かかの危機には
こうして父であるチェ・ヨンを
呼ぶ。


前触れもなくチェ家に大勢で
現れたイ家当主と使用人
イ家嫡男の娘、ホニ
王様に縁談の許しを得る為
申し出てはみたがよい返答が
得られず直談判にきたのだ。


チェ家には嫡男が居ます。
ですから、側室や妾は不要と思うのよ
第一、旦那様が受け入れませんよ。


何故そう思うのじゃ?
我がイ家は正一品
我に歯向かうほど愚かでもあるまいて。

旦那様が身分など気にするとでも?
ふぅ~ん、見くびられたものね。
王様の命であっても
自身が納得しない限り
あの方は私が一番なの
さぁお引き取りを。


生意気な女人じゃ
痛い目に合わなければ
分からぬようじゃ、やれ!

主の命に逆らう者など出来ない
使用人らは各々角材を手に持ち
ウンスを痛め付けようと
一歩前へと歩を進めようとすると
まだまだ幼いソマンが形相を
変え、使用人の前へと進む。


かかはソマンがまもる!

ソマン!退きなさい!
怪我するわ。

母であるウンスの言葉はもう
小さな耳には届かないようだ。
幼いソマンの指先から
チカチカ光る雷功が溢れ出して
いる。

小さな手を使用人に向けると
ドンっと小さな音が漏れ
弱々しい火花が散る。


だめ、ダメよ、ソマン
かかは大丈夫だから
きっとお父様がすぐに
駆け付けて下さるから
怒りを静めて頂戴
ソマンに何かあればかかは
生きてられないから
お願い。

母の涙にソマンは我を取り戻す。


かか…なかないで、ソマン、わるいこ?
いいこでいますぅ。


テマン?如何したのだ?
ウンスから離れず
側におるよう命じたはずだが?

イ、イが屋敷に大勢で押し掛けて
来ました、知らせないとって
思い飛んできました。


何?イ殿が?
テマン、よく知らせに来てくれた
…チュンソクおるか?!

控えております。
仔細は聴こえておりましたゆえ
はようお戻りを…医仙様が
心細いはずでしょうし、イ殿の
良からぬ話も耳に致します故。

 

・・・すまぬ。
仔細は戻り次第報告して
くれぬか。

心得ております。


ウンス、ソマン、今戻る故
辛抱致せ。

屋敷に残した愛妻と幼子に
想いをはせ、愛馬の横腹を蹴り
家路を急ぐヨンであっが
いざ屋敷に到着すると拍子抜けする
光景がヨンの眼下に飛び込んでくる。

笑い声が屋敷内に木霊している
無論、ウンスとイ家主の声である。


ん?これは・・・。

思案顔を浮かべながら
客間に顔を出すヨン。


ウンス!
大事ないか?
して、イ殿?
我が家に何の様でございますかな?
主の某を通さず屋敷に押し寄せるとは
如何なる魂胆がおありか?

ウンスとソマンを背に隠し
ヨンはイを睨み付けていた。


あ、びっくりするじゃない
足音もさせずに入ってくるんだもの
それに誤解よ。
始めは、縁談の話だったんだけど
ソマンを気にいってくださってね
この幼子はただ者ではないって
この幼子ならばチェ家を必ずや
守ってくれるはずってね。


クックッ、すまなかった。許されよ
儂も人を見る目は長けておるつもり
じゃ、間違いはない
上手に育てられよ。


見ればソマンは孫娘の足元に
跪いて、うん、うんと頷きながら
孫娘の頭をよしよしと
撫でている。
溢れ出す涙を隠しきれず
跪いてソマンを抱きしめている孫娘
ホニ。


私はわたくしは・・・
この子に救われましてございます。
自身の想いのまま生きとうございます
実は想い人がおります。
その方と生涯添い遂げたいと
思っておりますれば
お祖父様?どうかホニの願いを
お聴き届け下さいませ。


分かってはおるのだが
ホニの胸の内は分かっていたのだ
なれどイ家の事を考えると
チェ家との縁組みがと
考えてしまったのだ。
チェ家の嫡男が儂に教えて
くれた・・・。
互いに想いを伝えるには
膝を付き合わせ目をみ、腹を
割って話さなければならぬとな。
奥方、すまなんだ。
許されよ。チェ殿も許されよ。
さぁ、ホニ、立ちなさい
詳しい話を屋敷にて聴くゆえ。


はい、お祖父様。

ホニの手を肘を掴みたちあがせる
イ家当主と共に
使用人らもすごすごと退散して行った
ソマンが人の腹の内を読み取らなければ
ホニの胸の内は、誰にもいわれる
事はなかったのかも知れない。

王様の粋な計らいで
イ家は御家断絶は免れ
後々、噂話に過ぎないが
イ家は数々の悪事が
重なり、平民に格下げられ
屋敷も売り渡し、市の端に
小さな長屋を借り狭いながらも
一家団欒となり笑い声が
絶えない家庭に恵まれ
ホニも想い人が婿入りとなり
イ家はおれが守ると朝夕
働き勤めらしい。

皆様こんにちは

小話を描いて見ました。
へたくそですが読んで頂けると
嬉しいです。

で、年末イベントに参加して
下さる書き手の皆様です

pandoria3様

titose-16様

ビビ様

りま様

minhoyo様
(コメント返信にも書かせて
頂きましたが小説が出来上がり
ご自身のブログに投稿するのを
躊躇われるなら私まで
メーセージを下さればこちらの
ブログで投稿しますので
是非ともご参加下さいませ
お待ちしております。)


今の所上記の書き手様が
参加表明して下さりました。
ありがとうございます。

まだまだ募集しておりますので
ふるってご参加下さいませ。

大晦日23時59分に一斉に投稿を
お願いします。
参加様はこちらのブログに
URLを張り付けしますので
宜しくお願い申し上げます。


でんべ。