櫻  22 | シンイ二次小説でんべのブログ

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まだ世も明けきらぬ早朝
叔母が屋敷を訪れ
「花嫁は支度に時がいるのじゃ」
と、言い残し寝ぼけ眼のウンスを
王宮へ強引に連れ去っていた。

「全く叔母上は!」

癖っ気のある髪を
ヨンは掻き上げ閨の戸口を
睨み付けていた。
だがふと思うのだ。
「俺は何を纏えばよい?」と
王様の御前にて粗末な正装は
できまい?かと言って鎧姿は?
出陣でもあるまいに・・・。
あれやこれやと思い浮かべては
消していき、思案顔を
繰り返すしてると叔母と入れ替わる
ように部下のチュンソクが訪ねて
くる。

「護軍!!チェ尚宮様より
預かりものがございますれば
お早う湯にお浸かり下され
支度は整っております」

「あん?あ、分かった」

閨に踏みいる訳にも行かず
戸口で声を掛けるチュンソクと
手短に応えを返し湯殿へ
駆け出すヨンであった。

その間チュンソクは
屋敷客間にて晴れの日に合うで
あろうと叔母が支度はしてくれた
衣を広げ上官を待っていた。
その衣にチュンソクは首を傾げる。

「待たせた。この衣を
叔母上が・・・?」

「そのようでございます。
わざわざ兵舎へお越しくださり
渡して参れと・・・ですが
この衣の意味を理解しかねて
おります」

その衣とは・・・
やや紫掛かった深い青色であり
ウンスの世で言う所の群青色である。
だがその衣の右側は白地なのだ。
何らかの意図がありこのような
衣なのか分からないが
ヨンは取り敢えずその衣を
纏い、急ぎ王宮へと愛馬を走らせる。


一方ウンスはと言うと
女官らに囲まれ髪を結い
化粧を施されあれよあれよと
言う間に花嫁へと仕上げらている
ようだ。

花嫁衣装はと言うと
朱色に染め上げられた衣装に
大きな牡丹が刺繍されていて
その下がこれまた白地なのだ。

『うんっ・・・?
染める時間が足りなかったのかな
でも余計な事は口にしない事ね。
二週間程でこれだけの物が
出来上がったんだから有りがたく
思わなきゃ』

ウンスの左側が白地
ヨンの右側が白地・・・。
誰の悪戯?ウンスが思う
ように時間が足りないだけなのか
それは当人同士は想像もつかない
想いが込められていたのであった。


・・・・・

さてさて何が起きるかな?笑
少し時間を下さいませ。
次回最終話です

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