櫻  8 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「何?これは・・・」

ウンスが市中に姿を見せると
雪に埋もれ気を失う者や
血しぶきが真っ白な雪に
ところ狭しと広がる光景を
目の当たりする。

ウンスがさらさらな髪を器用に
纏め、きりりと医者の顔になる。

「診せて!わ、横を向いて
ちょうだい。蹴れたの?
血を吐いているわ。
吐血が気管に逆流すると 
窒息する可能性があるから」

ウンスは手際よくテキパキと
患者を診察し始めている。
その光景を目の端でしっかり捉え
ヨンは騒動の発端となった男を
見つけた。

「ほぅ~護軍が自らお出ましとは
王宮も暇じゃな。
何も捕らえられる事はしては
おらぬぞ。そこの主が
法外な金子をこの私に要求し
この壺を買わせようとするから
ちょっと懲らしめたいただけ
そしたら貧乏な民まで主に
加勢し、この有り様よ。
まったくこれだから底辺の人種は
世話が焼ける」

その男妹を元に貢女として
差し出し、今では次皇后の地位まで
上り詰めた身内であり
元の支配下である高麗は鼻持ち
ならない人物・・キ・チョルだ。

「キ殿…この場を収めるには
貴方様が引いてくださらぬか?
某、無駄な殺生は好まぬ故」

ふと見ればヨンをぐるりと
取り囲む私兵が数十人。
ヨンがぎろりと睨み付けると
その形相に思わず一歩後退する。

「クックッ!護軍?威勢のいいのは
相変わらずなんだな。この者らは
出来る奴らなんだが試して
見るか?おい!殺れ!」

キ・チョルの命は絶対であり
腕に覚えのある私兵がヨンに
間合い積め始める。

「俺に勝てるとでも?
ウダルチ!!手出し無用!
民を道に出すな!
巻き添えを食らうぞ」

「はっ!」

チュンソクやトクマン、トルベらが
ヨンの激に応えにすぐさま
動きだす。
ウンスが治療にあたる患者も
例外ではない。
軽症の患者をウダルチが肩で担ぎ
重症の患者は戸板を用い
ウダルチや番屋の役人らが
よいしょと静かに運ぶ。

「ウンス殿、お手伝いしますぞ」

「あっ!チャン侍医!助かります。
一人では大変だと思っていたんです
えっと、こちらの男性内臓破裂の
疑いがありますので緊急手術が
必要です。
典医寺に運ぶ事は可能でしょうか?」

「運びましょう。王様には
事後報告となりますがわたしが
責任を持ちますから安心して
下さればよいですよ」

「いえ。チャン侍医一人の責任
なんて嫌です。私も責任は
負います。でも今は患者さんの
命が最優先ですから
えっとウダルチの方?急いで
典医寺に運んでください」

「美しい・・・」とトルベは
心の臓を鷲掴みにされた様子で
頬を染めウンスを見いる。

「おや?トルベさん?
ウンス殿のお話聴いてましたか?
典医寺へ急ぎ運んでくださいな。
こちらの道はしばし通うらない
方が宜しいかと思われます
脇道を行きますよ」

ヨンとは旧知の中である
チャン侍医は、ヨンの腕を
知っている。内功使いであり
その威力の凄まじい事を。

脇道を通る道すがらものすごい
大きな音が聴こえた。

「わっっ!今の音は?」

「護軍が一仕事終えたのでしょう。
さっ急ぎましょう」

「えっ?一仕事?大丈夫なの?」

ウンスは後ろ髪を引かれる思いを
残しながらも
目の前の患者を救うべく
典医寺へ急ぐのであった。



・・・・・

でた!キ・チョル!
憎らしい男だ事!
大きな音?
雷功かしら?
ヨンは大丈夫?

仕事行ってきます。
今週は祝日も土曜も出勤です。
でも祝日、土曜は定時確定なんです。
週の中日で定時は嬉しい!
頑張ります😁

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