「そ、そこのでっけいあんちゃん
トクマンあんちゃんって言うのか?」
突然隊列に飛び出した童を
怪訝そうに見つめるチュンソク。
「坊主!急に飛び出したら
危ないであろう…何故トクマンを
知っておるのだ?」
「テマンあんちゃんからきいたんだ
トクマンあんちゃんなら、きっと
力になってくれるって」
「はっ?テマンだと?で、坊主の名は」
「おれ、ソンゲ、妹のチャルだ
とうちゃん、かあちゃんとはぐれ…」
ソンゲと名乗る童が
事の仔細を伝え幼いながらも
頭を目一杯下げお願いしている。
「トクマン!探してやれ
…よく頑張ったな、ソンゲ
妹を守り闇を過ごしたのだな」
チュンソクはそう言って
ソンゲの頭を撫でてやったのである。
「うんっ・・・おれにいっちゃん
だから、がんばったんだ…わぁ~ん」
ソンゲはそう呟くと気丈にも耐えて
いたのだろうか…チュンソクの腰の
辺りにぱふんっと抱きつき
大きな声はだし泣き出したのである。
そんなソンゲをよしよしっと目元を
緩め、撫でてやるチュンソクである。
チュンソクのひととなりが垣間見えた
一面であった。
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無事にヨンとテマンが到着し
都の騒動を鎮圧しつつあった。
賊を捕らえ縄で縛り上げ
王宮へと連行する。
そんな動作を
手際よく進めていたのである。
まだ王宮まで顔を出すことは
許される状況ではなかった。
「護軍!賊の人数がすごくて
終わりが見えないです」
「そうだな、なれど放っておくのは
このましくないとおもう。
テマン!気を抜くでないぞ
こやつら剣は持たずとも
鍬や鎌を持っておるゆえ、不意討ちを
喰らうやも知れぬぞ」
「あ、はい…」
ウンスを案じ王宮を案じ飛んで
行きたい思いをぐっとこらえ
都の始末を優先するヨンである。
むろん残してきた仲間を信じて
いるからに違いないのであった。
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