「痛っ…叔母上!はたくことは
なかろう・・・」
「ふんっ!軍議もそっちのけで
飛んで参ったとはおまえも
すでに腑抜けだな…まぁ婚儀を
あげてまだ間がないのだからして
致し方なかろう…なぁ~ヨンア?
おまえがそのように
嫁の一挙手一投足に振り回されるとは
変われば変わるものなのだな・・・
私は嬉しく思うぞ・・・
さて、エヨンとウンスは
どこへ行ったかのぅ~クックッ」
しんみりと身内としての想いを
伝えたかと思うと口の端を
微かにあげにやりと悪戯な笑みを
浮かべるのである。
「叔母上…腑抜けでも
唐変木でもなんと
呼ばれようが構わぬ
俺はウンスがおらなば生きていけぬ!
それだけなのだ」
「そうか…ならばウンスの探して
みよ!見事探しあてたなら
王妃様にお願い申し上げてみよう
近々出兵せぬばなるまい?
わずかな時をウンスと過ごせる
ようにとな…されど
見つけだせぬば、出兵し戻るまで
合わせぬ!肝に命じておくがよい」
「チェ、チェ尚宮様~
チェ・ヨン様って・・・巷で噂をさ
きく、おにがみと言われる大護軍様
だすか?」
「そうじゃ、そなたがマンボから
紹介されたチャミと申す者か?」
「そうですさ…しらなかった・・・
斬るのか…おらを・・・クスン」
「斬らぬ…それと鬼神と言われて
おるが、それは俺の預かり知らぬ事
故にむやみに殺生するのは好まぬ
チャミとやら…怯えることはないぞ」
ぶっきらぼうではあったが
その言葉にチャミはへなへなと
地に座り込んでしまった。
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一方ウンスはチェ家に
潜んでいたのである。
「エヨン叔母様?
あの人は屋敷に戻ってきますか?
お役目を投げ出して…」
「来る…必ずな
あやつはウンス命であろう」
目覚めた折に比べたら
ウンスの身体はずいぶんと
回復しているようであった。
いまも閨ではなく
納戸に潜んでおるのである。
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