テマンの反乱 7 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「ここがそうなの?」

「はい…口は悪いが腕はよい
高麗で一番のクッパを食わして
くれます。なれど他言無用で
お願いしたいのです」

「え?…訳ありってこと?
わかったわ…秘密にしておく」

ウンスは辺りを見回しながら
そう口にしていると厨房から
顔を覗かせる人物

「マンボ?うまいクッパを
作ってくれ…王様の客人であり
医仙の称号を賜ったお方だ
粗相のないよう頼む」

「ヨン!いきなり現れ
なんだいその態度は!!まったく
だけどさ…このお方が
噂の医仙様なのかい?
べっぴんなんだね・・・」

「初めまして…医仙なんて
おこがましいですから
ユ・ウンスって言います
ウンスって呼んでくださいね
・・・ふふふ」

「おや、気さくに接しても
よさそうな人なんだね~よっし!
クッパ食わしてやるから
待っときな!」

表の商いは薬屋であり
裏へ回ると高麗一の情報屋でもあり
ヨンは王宮へあがる前から
あれやこれやと接している
裏組織である…またこの時点では
迂達赤の仲間も出入りはしていない
のである。

それから暫く待つと盆にのせられた
熱々のクッパが運ばれてくる。

「お待ちどうさん…熱いうちにたべな」

マンボはそういうと懐から匙を
取りだしウンスに渡すのであるが
一瞬「ぎょっ」っとした顔をさせる
ウンスではあったが
そこは大人の気遣いも忘れない
ウンス…さりげなく匙を拭くと
「いただきます~」っと手をあわせ
クッパを掬いあげ口に放り込む。

「熱っ!・・・でも・・・美味しい
モグモグ」

「そうかい、気にいってくれたかい
…自慢じゃないけど
あたしのクッパは都一さ」

「マンボさん?都一どころか
私の世でも通用しますから
・・・欲を言わせてもらうと
あと少し辛味を足せば世界一と
言わせてもらうわ…ほんと美味しい」

ウンスはそう呟き
クッパを再び口に放り込む。

「辛味かい・・・どんな味なんだろう
ね~・・・」

「え?辛味を知らないって?
あ~そうか…こちらではまだ・・・!」

ヨンの指がすっと動きウンスの口元
を掠めとるのである。

『お、俺は何を見た?
隊長が…あの隊長が医仙様の…
お~~・・・トルベにぃに教えたい』


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