あなたを探して 2 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「お願い!逝かないで」

ウンスは懸命に心肺蘇生をしていた
なんども心臓に手のひらを置き
胸の中心を三十回、そして横たわる
ヨンの顎をあげ気道を確保すると
息を吹き込む。

ウンスの夢はそればかりを繰り返す
嫌な夢であった。
驚き飛び起きるウンス。
額には大量の脂汗を滲ませ
心臓は頗る早い。

「はぁ~はぁ~・・・なんだか
嫌な夢だわ・・・あの人は
もういないってこと?
そんなはずはないわ
寝てられない…一刻も早く
無事を確かめなきゃ!」

ウンスはむくっと起き上がると
今宵の寝床である茂みを抜け出した
ふと天を仰げば満天の星空が
漆黒の闇を照らしそして月も顔を
覗かせていた。


>>>>>>

一方チェ・ヨンは・・・

「お前はチェ家をどうするつもり
でおるのだ!嫁も娶らず
いつまで消えた医仙を待ち続けて
おるつもりなのじゃ!まったく!」

「・・・」

「お前とて既に諦めておるので
あろう!もう戻らぬと・・・
今ごろ天界に戻り嫁に行き
子を成しておるのではないのか」

「・・・そんなことある筈がない
叔母上?これを見てくれぬか
イムジャはずっと後の世に迷い込んで
おるに違いないのだ
これは俺が拐ったおり授けて
頂いた天の薬とやらが入っておった
物で、こちらは彼の地で俺が
見つけた物、どちらも高麗では
見かけぬ品物そう思わぬか?」

ヨンはアスピリンが詰まった
古びた薬瓶とあのときウンスから
渡され最後の二錠を使い果たし
空となった薬瓶を懐から取りだし
深夜兵舎へ訪ねてきた叔母に
差し出し意見を求めていた。

「・・・お前の思い過ごしで
あろう…よいか?
兄上様がお残し下された
御家を嫁を娶り子を成し
繁栄させねばならぬ
次に暇を賜った折縁談の相手と
会う手筈を付ける故
そう心せよ!よいな!」

叔母はそう言い残し
兵舎をあとにするのであった。

ヨンは彼の地を取り戻した功績に
より大護軍の立場にある。
叔母はヨンやチェ家の体面を
考えてのことと思われる。



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