木春菊  [偕老同穴] 102 | シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説を書いています

「そのような気遣いは無用にございます
これは、叔母として、私めが致さねば
と思うております、王妃様…」

「何故じゃ…義姉様のお陰で赤子を
授かる事が出来たと言っておろう
妾の感謝の証じゃ」

チェ尚宮は王妃様に逆らう訳にもいかず
渋々承諾するしかなかった

「王様に、こちらにいらして
下さるように、連絡をしてくれぬか
妾が行ければよいのだが、義姉様に
叱られるでのぉ」

「王妃様、医仙が申していたように
散策がてら参りませぬか?
部屋に籠りきりでは、気が滅入るのでは
ありませんか」

「そうじゃな…ゆるりと参るとするか
のぉ~」




「王妃!如何した!使いを寄越せば
余が参るものを…」

「散策がてら参りました…外の空気も
吸わねばと思い…うふふ」

「座られよ…」

王様は、王妃に笑顔を向け、その手を
取り、椅子に座らせる

「王様…過保護過ぎます、これでは
まるで、義姉様に対する大護軍の
ようです…うふふ」

「構わぬではないか…余も大護軍も
奥が一番なのじゃから」

「まぁ…王様がそのようなお戯れを
申すなど…されど嬉しゅうございます」

王妃様は目元を緩め、袖口で口を隠し
「うふふ」と優雅に微笑んでいた

「実は王様、ご相談があって参りました
義姉様のばれんたいんのお返しを
せねばと思うております…」

「おぉ~余にも医仙殿は渡してくれた
故に、余も返しをせねばならぬな」

「王様、そのお言葉待っておりました
迂達赤からの提案がありまして…」

王妃は、二人の屋敷に東屋を内密で
建てる計画を話す…

「良き案と思うが、東屋など内密には
出来ぬであろう?」

「王様…失礼ながらそれは私から
申しあげても宜しいでしょうか?」

「構わぬ、申してみよ」

チェ尚宮はどのように内密にするか
自分の案を、お二人にぼそぼそと
小声で話した


「ほぅ~成る程、大護軍も医仙殿も
形式ばっては、受けとる事はせぬと
思うが、チェ尚宮の案なら内密で
事をなす事ができるの…」

「はい、王様唯一身内の私からの
お願いならば、断る事はしないと思って
おります…」

「余がすべて捻出しても構わぬが」

「王様、それはなりませぬ、迂達赤の
皆がお代を持ちよります…典医寺にも
声を掛けて見ますが…」

「そうじゃな…余がすべて捻出するのは
重臣らに知れれば、一臣下になるたる事
と言われるな…チェ尚宮、皆に声を掛け
最終余のところに持って参れ」

「はい…されど…お言葉に甘えても
良いものなのか…」

チェ尚宮は自身がせねばと思って
いたため、王様にまで話が広がり恐縮
しているのであった…




「もぅ~あの人あれほど叱らないでと
お願いしたのに…何?新入りが皆倒れて
いるの、トクマン君!」

「はい…ですが新入りに大護軍自ら
稽古をつけて下さったのです
皆、打撲程度ですから何か薬が有れば
と思いまして…」

「分かったわ、すぐに行きます」

ウンスは薬を持ち、他の医員とトクマン
と兵舎へと駆け出した


息を切らしウンスは兵舎へ姿を現す

「ウ…医仙どうされた、何故兵舎に?」

ウンスの姿を目の端に捉えると
ヨンはそう呟きウンスの元へ歩み寄る

「だって、新入りさんが皆倒れている
って、トクマン君が言ったから
貴方が、しごきでもしたのかと思うじゃ
ない?だから急いで来たのよ」

「ん?しごき?何故そうなる
命の大切さを教えておっただけだが」

「これで?…」

ウンスが目の当たりにした光景は
ハヌルを始めとする新入りが
腰を押さえ、かたや脛を押さえ踞る
者が、あちらこちらと横たわる姿だった
しかし、ハヌルが脚を引きずりながら
ウンスのそばになんとか寄ると

「医仙様…稽古を付けて頂いただけです
なので、薬だけ頂ければ俺たち自分で
しますから、それと大護軍、昨日は
ご馳走様でした!!」

「昨日?俺は行ってはおりぬ故知らぬが
・・・!トクマンか?」

ヨンはぎろりとトクマンを睨む

「大、大護軍…俺、正直に皆に
話しましたから、大護軍の懐から頂いた
物を、俺の奢りなんて言えませんよ」

トクマンはそう呟きながら胸を張る

「・・・まったく、そのまっすぐな
心根をお役目に生かせばいいものを…」

ヨンはそうポツリと呟き苦笑いを
浮かべる

「でも…稽古でも程があるでしょう」

ウンスはそう呟くと、ハヌルから
治療を始める


「はい、貴方は脛を打たれたの?
まったく加減って知らないのかしら」

ウンスはそう呟きながら、膝を地べたに
つき笑顔をハヌルに向け治療を始める

「・・・・・!」

その光景にヨンの眉がピクンと動く

ポチっとして下されば嬉しいです




にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村