木春菊13 | シンイ二次小説でんべのブログ

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『つっ・・』とトクマンが

右腕を押さえ顔を歪め踞る

「どうしたんだ、トクマン」

徳興君の縄を掛け器用に縛り上げながら
テマンが声を掛ける

「いや、何かに触れたんだ、ちくっと
したら痺れて来た」

「え!トクマン君大丈夫?」

ヨンとウンスに悪夢が甦る

鬼剣を放り投げ
血の海の中をヨンはウンスを抱き上げ
徳興君のそばで踞るトクマンに近づく

「テマン、気を付けろよ!
トクマンに何をした!」

チュンソクが徳興君に怒鳴り声をあげる

「知らぬ」

徳興君はボソッと呟く

「ヨン衣を引き裂いて、早く!」

「わかった」

『びりびり』と衣の避ける音が
静まりかえる執務室の響く

『あいつに触れて痺れたなら
毒の可能性は大よね・・助ける!絶対
あんな思いは、二度と貴方にさせない』

ウンスはそう思い自分の荷物を
取りに部屋の隅へ走る

「紐を貸して、早く!」

誰かが投げた紐を受け取り
何かに触れ赤く腫れた箇所より
上部を紐できつく縛る

「ちょっと痛いけど我慢してよ」
ウンスは針を患部に突き刺す

『つっ・・』と顔歪め
痛みに耐えるトクマン
そして、どす黒い血が
トクマンの腕から流れる

「医療道具が有ればもっと
確かなんだけど取り敢えず時は
稼げるはずだわ」

「ウンス、トクマンはどうなんだ?」

「ヨン、説明はあとよ、解毒剤を
あいつが持ってる筈よ探して」

ヨンは頷くと徳興君に踵を返す

「どこにある!」

「知らぬ」

徳興君は顔を背ける

ヨンの押さえきれない怒りが
身体から漏れだし
蒼白い気がヨンの全身に纏い始める

「死なせはせぬ」

ヨンはそう呟くと鬼剣を再び右手に持ち
徳興君の右腕に向け振り下ろす

「待て!!」徳興君が叫ぶ

鬼剣が右腕を斬り落とす寸前で止まる

「袖だ!袂にある」

ヨンは膝をつき袂をまさぐると
二つの小さな陶器が出てきた

ヨンは陶器の蓋を開け
徳興君の頬を片手で押さえ
無理やり口を開け陶器を持って行く


徳興君は額に汗を滲ませ
声にならない声をあげる

「止めろ、それは解毒は
出来ぬ代物ゆえ止めるのだ」

ヨンはテマンにぽいっと陶器を渡すと
別の陶器をトクマンの口を開け
喉に流しこんだ

「良かった・・間に合った筈よ」

ウンスの言葉に安堵し
気持ちを落ち着けたテマンが
にやりと不気味に微笑むと
手に持つ陶器を
徳興君の頭部から全て流した

『わ~』と悲鳴をあげる徳興君
だが、だれもテマンを咎める人はいない







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