小話1 | シンイ二次小説でんべのブログ

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もしもウダルチが関西弁を話したら
なんて、あり得ない小話です
嫌いな方はスルーでお願いします



「ヨン、アホちゃう?
何で浮気になるのよ、そんな
でかい目付けてどこみてんのよ」
「せやかて、男の胸に顔
埋めていたやないか」
「あれは心の臓の音聞いてたんよ、何も
ない高麗なんやさかい、しゃないやん」

そんなやり取りがウダルチ兵舎の中
ヨンの私室で繰り広げられる

「まあまあ大護軍も奥方もそのくらいに
しときなはれ、腹の子にさわりまっせ」

「うるさい」「煩い」

チュンソクが止めに入るが
二人は聞く耳を持たず
だが痴話喧嘩してるにも
関わらず怒鳴る声は、ぴったりと
息が合う

「はぁ・・・」

次はお前が行けとトルベが押し出される

「そんな理不尽な事言うなら聴診器
作ってよ」
「なんなんやそれは」
「心の臓の音聞く道具よ」
「作ってやる、駆け回って職人探してやるさかい、もうあんな事しなや」
「ほんまか~?」

ウンスは斜にかまえ
疑いの眼差しを向ける

「そんなしょうもないことで怒るなら
ヨンはどうなんよ」
「なんのこと言うとんねん」
「この前縁談の話来てたやん
その人と市井を歩いていたやん
しってんだから」

ぐぅ~とヨンが黙る

「ほら見てみ、後ろめたいんやろう
ちゃうの?」
「ちがうわ、俺がウンス以外
女人と見とらん
み~んなが知っとることや」

「まあまあ二人ともそこら辺で
大護軍拝謁の刻限も過ぎとります」

「うるさい」「煩い」

「はあ・・・」

トルベも撃沈する

「どうなんよ、あの女人と」
「王宮では目立つから断る為に
市井で話をしていただけやないか」
「あの人うちの所まできたんよ、自分は
高麗の人間やから、なんでも対応出来る
から、うちに去れと言ってきたんよ
むかつく人やったわ」
「テンカがか?」
「そうよ、テンカだか、パンカだか
知らんけど、ん?呼び捨てするくらい
の仲やの?」
「幼馴染みや、口が悪くて手がつけれんのや、断るのもひと苦労や」

トクマンが前に押し出される

「いい加減痴話喧嘩はやめなはれや」

その時、縁談相手のテンカが兵舎へ
現れた
「ヨン!」とトクマンにぶつかり
駆けてくる

「いて、なんでおれだけなんだよ~
もう~、あの体型でぶつかられたら
骨折れてまうわ」

トクマンはぶつかった腕を擦りながら
ぶつぶつ文句も言う

「兵舎は女人禁制や、さっさと去れ」
「いやよ、だってこの人かているやない
なんで私だけ駄目やの」
「ウンスは俺の奥や、別格や」
「王様の許しはもうてます、私が
正室で、あんたは側室に退きなはれ」
「なんて事言うのよ、うちはもう
ややがお腹にいるの」
「それがどうしたん、私と変わらない
腹回りしてるやん」

ぶぶぶっとウダルチが吹き出す

「なに?あんたら私がヨンの正室に
なったら、みんなやめて貰うし
覚悟しときや」

その時ウンスが動いた
『どす』と音をたてテンカの頬を
げんこつで殴っていた

「なんてこと言うん?ウダルチは
ヨンの大切な家族なんよ
あんたが口にする事やないし」
「せや、ウンスの言う通りや
お前に何が分かるんや
さっさといかんか!」
「いや、ぜったいいかん」

テンカはテコでも動かんと
言わんばかりにどさりと
私室に座り込んむと同時に床が
『みしみし』と音をたてた

「もう~この床替えた方がええわ
古くなりすぎや」

ぶぶぶっ

「みんな聞かせて貰った」

王様とアンドチが姿を現す
ヨン始めウダルチが片膝を付く

「なにしとん?大護軍
待ちくたびれたやんか」
「すみません王様」
「原因はこのおなごやな」
「王様、早く婚姻の許しを」

テンカは王様にすり寄り
猫なで声を出し甘える

「いい加減諦めたらどないや」
「いやです
 テンカはヨンの正室になります」
「穏便に済ますつもりでおったんやけど
しゃあないな、ドチあれを」

アンドチは王様に封書を手渡す

「これは領主の父が民の税を横領した
悪事がぎっしり書かれておる
一時は真面目に励んでいたものを
間が差したのやも知れぬが
許されざることじゃ」
「そんな・・・」
「どうする?二度と顔を出さぬなら
流刑で留めるが」
その一言で床を『みしみし』と軋ませ
テンカは私室を出て行く
その背中を皆が見送る

「ああ~気の毒やな~チュンソク
そちがもろうてやれ」
チュンソクは顔の前で必死の形相で
手を振り呟く
「滅相もございません」
「そうか、なら・・トクマンどないや」
トクマンは己の足元が掴める程
背を曲げ辞退の言葉を述べる
「俺のような未熟者
恐れ多い事でございます」

『なら』・・・と次を王様が見回すと
そこにいたトルベ、チュソク、チョモ
が、『鍛練の刻限や』と
逃げ出して行く

「しゃあないな・・泣いて貰うか、
余も民がおる前では、成りの振る舞い
をせねばならぬからしんどいのじゃ」
「もう王様もお疲れなんやさかい
早く行ってあげや、うちは典医寺に
戻るさかいに」
ウンスの機嫌は収まらす頬を
膨らまし歩き出す
「王様、少し時を下され」
そう言うと、ウンスの手を引き
共に歩き出す
「半刻も待てんぞ~寝てまうど~」
王様の叫ぶ声にも振り返らず
典医寺に向かう
「なあ~機嫌なおしや、ややに悪いど」
「知らん」
ヨンはため息を吐くとウンスを
王宮内の隠し部屋に連れ込む
「これ以上ごだごだぬかすなら
その口ふさくど、ええんか」
ヨンの眼光は鋭く光っているが
口元には笑みが溢れる
『んんっ』とウンスは抵抗するが
口が塞がれ言葉に出来ない
「駄目か?ウンス」
「なに言っての王宮よ
駄目に決まっとるがな」
「誰も隠し部屋はしらんがな」
『だめだめ』とウンスは
首を振り続けるが・・・
半刻以上部屋からは微かにウンスの
艶っぽい吐息が聞こえていた

隠し部屋から出てきたヨンの顔は
すっきりし、ウンスは頬を染め
俯きながら出て来た
「ウンス、典医寺は隣や
一人で行けるやろう」
「ええ~~~隣?」
ウンスは瞳をみ開き叫び声をあげた
ヨンは片頬をあげ去って行く
その後ろ姿にウンスは声を張り上げる

「ヨンのあほ~~~~~」

その声は典医寺はもちろん
王宮を行き交う人々の耳にも届いていた



おわり




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皆様こんにちは

いつもお寄り下さり
誠にありがとうございます

初めて小話を描いて見ました
誤字、脱字は多々あると思います

広い心で宜しくお願いします



でんべ



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