サザエさんー判らない落ち(41)
サザエさんとワカメちゃんは、今日も争っています。
朝日文庫版26巻〔32頁〕・昭和38年
『ワカメちゃんが、サザエさんに連れられて歯医者に来ています。ワカメちゃんは、治療室のドアーの取っ手を確りと握り、サザエさんに引っ張られ体は、横になってしまった状態です。それでも取っ手を離そうとせずに、歯の治療を嫌がっています。ワカメちゃんの体は、取っ手を握ったまま、空中に長く伸びています』
『ワカメちゃんは、治療台の椅子に座らされ、泣きながら、口を大きく開いて歯医者さんに治療してもらっています。サザエさんは、椅子の傍に座って澄ましています』
『治療が終わりました。治療室のドアーの所で、サザエさんとワカメちゃんは、先生に、行儀よくお礼を言っています。先生も、ハゲ頭を下げて丁寧に挨拶をしています』
『治療が終わって、サザエさんとお悧巧なワカメちゃんは、オモチャ屋さんの前を通りかかりました。すると、ワカメちゃんは、〈お店に入りたい〉とサザエさんを引っ張り込もうとしました。お店に入りたくないサザエさんは、お店のドアーの取っ手にしがみついています。ワカメちゃんは、そんなサザエさんを強引に、力一杯に引いています。サザエさんは、ドアーの取っ手を握り、足をワカメちゃんに引っ張られて空中に長く伸びているのです』
歯医者に行きたくないワカメちゃんは、今日もお姉さんと争っています。
ワカメちゃんのように小さい子ならば、ドアーの取っ手をしっかり握ったまま、サザエさんが足を強く引っ張れば、ワカメちゃんの体は浮くでしょう。
しかし、サザエさんがオモチャ屋さんに、入りたくないと店の取っ手を握り、ワカメちゃんが引っ張っても、サザエさんの重い体は、取っ手を握ったまま浮くことは絶対にないでしょう。
しかし、ドアの取っ手を握ったサザエささんは、ワカメちゃんに足を引っ張られて横に浮いているのです。
重いサザエさんが、可弱いワカメちゃんに引っ張られても浮かない、こんな起こり得ないことが、起こったと笑わせるところが可笑しい。
ワカメちゃんにとって、サザエさんは、母親以上に厳しいようで、、ワカメちゃんは、母親とは思っていないので、二人は反発し、喧嘩になるのでしょうね。
サザエさん!ワカメちゃんは、歯医者が嫌だと言っていても、お姉さんの言うことを聞いたのだから、オモチャ屋さんで、何か、昨日買ってあげるよと言っていた羽子板でも買ってあげればよいのに!


