サザエさんー道徳-41

人のモノを取ってはいけません

朝日文庫版5巻〔36頁〕・昭和25年
『板垣の奥の柿の木に、丸々と大きくなった実が沢山ぶら下がっています。板垣を越えて通路の上に伸びた来た枝にも沢山の柿の実が実っています。カツオ君は、長い竹竿を持って、ワカメちゃんを引き連れ柿の木の下にやって来ました。カツオ君は、木にぶら下がった柿の実を指さして何か言っています』
『すると突然、木戸を開いて、中から、髭を生やした浴衣を着たお爺さんが、カツオ君を睨みつけながら出てきました。ワカメちゃんは、恐ろしげなそのお爺さんを見ると、直ぐに逃げ去りました。カツオ君は、竹竿を持ってまま立ちすくんでしまいました』
『恐ろしげなお爺さんは、頭から熱気を出して、カツオ君を睨みつけました。カツオ君は、立ち竦んでしまい、大人しくなってお爺さんを見ています』
『カツオ君が、シュンとなりましたが、直ぐに、竹竿を肩にすると、「たけや~さおだけ~エ」と大声で叫びながら、お爺さんの前から離れて行きました。お爺さんはキョトンとしてカツオ君を見ています』

昨日の道徳の時間の続きです。最新の道徳の教え“こんなことはしてはいけません”の五カ条の中に“人の物をとってはいけません”とありました。守らなければならない、重要な道徳です。
オレンジ色に実った柿。千切って食べなくなります。昔、少年の頃、戦火を逃れて、田舎に疎開していました。近所を遊びまわると、殆どの田舎の家の庭には、柿の木が大きく育っています、秋も深くなると、そんな田舎の家の柿の木もたわわに実った柿が下がっています。食べたいな!と、千切って、逃げ、パクッとくらいつく、“ウエッ渋い”と渋柿でした。その後、ある時、山に遊びに行きました。その山の中に、柿畑を見つけました。その柿の木は、丈の小さな木で、下がっている柿の実も小さめでした。千切ってパクッと食べました。“いやー甘くて美味しい”と、柿の実の中に黒いゴマが一ぱいでした。何個か戴いて帰りました。
カツオ君が住んでいた都会の家の庭にも柿の木が植えてあったのです。カツオ君は、たびたび、実った柿の実を取っていたようです。今日も、板垣を越えてはみ出した柿の木の枝に、美味しそうに見える実がぶら下がっています。少年のカツオ君では、腕を伸ばしても千切ることができず、竹竿を持ち出したようです。
“ワカメあそこの家の柿が美味しそうだよ、竹竿で叩き落として取ろうよ”
とワカメちゃんを引き連れて柿の下までやってきました。
“ワカメ、あの柿が大きくておいしそうだぞ!”
と大きな声で言うものだから、ほら爺さんが出てきた。そのお爺さんは、多分、元軍人だ、髭を生やして、もの凄く恐ろしげな顔をしている。そんな顔をしている上に、柿泥棒を捕まえてやろうと思っているためか、異常に興奮し、木戸を開けて飛び出してくると、“犯人を見つけたぞ”と言わんばかりの恐い顔をしてカツオ君を睨みつけました。カツオ君は、体が縮こまってしまいました。しかし、カツオ君の偉いところは、すぐに“ごめんなさい”と謝らないところだ。“窮鼠猫を噛む”というように、カツオ君は、窮地では、知恵が出てくるようです。そうだ、さお竹売りになるのだ!咄嗟に、たった一本だけの竹竿を売ることにしたのでしょう。肩に担いで、「たけや~さおだけ~エ」と叫んでしまいました。お爺さんは、多分「坊主!どう見ても君は竹竿売りには見えないぞ」と叱りつけるより呆れて茫然としているようです。
カツオ君!人のモノを取ってはいけないのです。
取っても渋柿かもしれないぞ!でもお爺さんの怒りようからは、甘い甘い!甘ガキだね!間違いないね!
サザエさんー道徳-40

ひきょうなことをしてはいけません

朝日文庫版5巻〔36頁〕・昭和25年
『サザエさん家のお座敷で、サザエさんが籐の椅子に座り本を読み、カツオ君が座り込んでバットを雑巾で磨いていた時、遠くから「だれかつかいにいってきておくれ」と言っている声がしました。サザエさんとカツオ君はその声を聞くとお互いに見合っています』
『直ぐにカツオ君が立ち上がり、買い物に行くのかと思ったら、両手に氷を持って、サザエさんに、「コオリをながく手にのせた方がいかなくていいのサ」と言いながら戻って来ました。サザエさんは、「よ~し」と言って、カツオ君が渡してくれるコオリを受け取りました』
『2人は手にコオリを持ちました。暫くすると、サザエさんが「アツツツつめたい!」と言うと、コオリを投げ出しました。カツオ君は、平気な顔をして、コオリを手に持っています』
『サザエさんは、買い物籠を持ち、日傘をさして、買い物に出かけました。買い物行かなくて済んだカツオ君の傍に、ワカメちゃんが寄ってみると。カツオ君は、まだ手に氷を持っています、不思議に思ったワカメちゃんが、「まだのせてるの?」と聞くと、カツオ君が、「これコオリザトウサ!」と頭をかきながら教えてくれました』

コオリ砂糖は、純度の高いショ糖の一種で外見が氷に似ている甘味料です。戦後の昔、サトウキビから得られる砂糖が不足した時期、多用されていたのを思い出します。
しかし、氷のように見える純度の高いものではなかったかもしれません。
掌に乗せるくらいの大きさの氷砂糖は見たことはありませんが、カツオ君はそんな大きな氷砂糖で、お姉さんを騙しました。お姉さんは、真に純真な方で、いとも簡単に、弟に騙されています。持たされた氷の塊が、掌に載せていると次第に冷たくなり、「アツツツつめたい!」とはしゃいで、「負けたわ、買い物に行ってくるわね」と納得し、晴れやかに買い物に出かけました。
カツオ君!こんな純真な姉上を騙したら駄目ですぞ!
カツオ君が習った修身でも、そして、今の道徳でも、“こんなことはしません”と教えているよ。
“こんなことはしません”というのは
●暴力をふるってはいけません
●弱い者いじめをしてはいけません
●人の物をとってはいけません
●ひきょうなことをしてはいけません
●人を傷つけるうそをついてはいけません

の5ヶ条だ。
カツオ君がやったことは、この5ヶ条の
“人を傷つけるうそをついてはいけません”と“ひきょうなことをしてはいけません”に反しているよ。
何だって!そんなことはやっていないっていうのかい。
“そうだよ、お姉さんは、僕の嘘で全く傷ついていない。先に氷を落として納得して、晴れ晴れと買い物に行ったじゃないか”
確かにお姉さんは、カツオ君の嘘に全く傷つかずに、買い物に出かけた。これは、実に可笑しい。しかし、買い物に行きたくないカツオ君が“氷砂糖”を使ったやったことは、“卑怯なこと”であって、道徳では“してはいけないことだ!”
純真なお姉さんを騙すのはやめよう。ばれたら、ゲンコツが飛んでくるぞ!
サザエさん-日々の暮らし(15)

手軽で便利な塩ビ製“おりたたみ式ネイス“がありました。

朝日文庫版5巻〔12頁〕・昭和25年
『サザエさんが、家具屋さんに来ています。塩ビ製の三段式寝椅子を見ています。傍に店員さんが立っていて、「おりたたみ式ネイスでございます」と紹介しています。サザエさんは、寝転んで足を乗せる部分を引き出しています。』
『店員さんは、揉み手をしながら、「もちはこびもべんりです」と宣伝しています。サザエさんは、物珍しそうに、背もたれの部分を起こして立てました。髭ずらの紳士が興味深そうにサザエさんを眺めています』
『次いで、サザエさんは、「ねごこちどうかしら?」と言いながら、足の部分を一杯に引き出し、背もたれの部分を斜めに起こした寝椅子に横になりました。髭の紳士は、まだ興味深そうに見ています』
『サザエさんが、背もたれの凭れて仰向けに寝ると、背もたれが倒れてしまい、サザエさんの上体は、背もたれと一緒に余暇に倒れ、サザエさんは頭をゴツンと床に打ち付けてしまいました。店員さんは慌てて、身を乗り出して「アッうしろのカケガネをかけるんです」と言いましたが間に合いません。髭のおじさんも、両手を開いてビックリ驚いています』

籐製のネイスは、昔からあります。ネイス、縁側に置いて、ノンビリと横たわるのも良いものですね。しかし、昔から知られた籐製の寝椅子は高価で立派な家具です。この籐製の寝椅子に代わるものとして、市場に現れた塩化ビニル樹脂を使った塩ビ製の折り畳みネイスが市場に出回りました。
その頃、このネイスは、確かに、店員さんが言うように、軽く持ち運びも便利で、足を置く部分を引き出し、背もたれの部分を上下させて起こせば、簡単に寝転べるネイスでした。
安価に手に入り、買って使用していたこともありました。しかし、何時の頃か分かりませんが、その姿は家の中から消えていました。最近、このネイスは、家具屋でも見たことはありませんが、今も販売されているのでしょうか?
確かに、店員さんが、サザエさんが背もたれを上げた時に、「カケガネをかけて下さい」と言えば、サザエさんが、ソックリかえることはなかったでしょう。
しかし、サザエさんの出来事は、このネイスの問題点であったのかもしれません。もし、カケガネに問題を生じれば、起こりうることですから、この商品の欠陥でしょう。確か、カケガネが滑りやすくなり、背もたれが起きなくなったような記憶もあります。
どうやら、この日のサザエさんの出来事が、このネイスに問題があることを、広く知らしめたようにも思われます。
サザエさん-日々の暮らし(14)

羽鳥さん、頑張って!

朝日文庫版5巻〔116頁〕・昭和25年
『サザエさんが、タラちゃんを抱っこして、会社に出勤するコートを着たお父さんと一緒に歩いていると、近所のオジサンと出会いました。オジサンは、黒いコートを着て、大きめのカバンを下げた、見るからに紳士の風情です。おじさんを見たサザエさんが、お父さんにソーッと、「うらのごしゅじんよ」と教えてあげました。それを聞いたお父さんは、帽子を取って頭を下げ、「ヤおはようございます」と挨拶をしました。オジサンも帽子を取り、頭を下げると、「赤ちゃんバ・・いいおまごさんですねエ」とにこやかに挨拶しました』
『オジサンも、お父さんも立ち止まり、話しはじめました。お父さんが、「急におさむくなりましたなァ」と言うと、オジサンは「きしょうだいでもきろくやぶりだそうでございます なァ」と深刻そうに言いました』
『お父さんが、帽子を取って「では・・・・・・」と締めくくると、オジサンも帽子をとり、「では・・・たんとうはスズキでした」と名乗りました』
『そう言うとオジサンは、立ち去りました。オジサンの後ろ姿を見送りながら、サザエさんが、「あのかたアナウンサーよ」とお父さんに教えています。お父さんは納得したような顔をしています』

“たんとうは○○でした”と言いたいのは、アナウンサーさんの、つい出てくる口癖なのでしょう。アナウンサーさんが思わず言いたくなる口癖だと思います。
今のテレビで見る天気予報を伝えてくれるアナウンサーさんにも個性的な楽しい方がいますね!最も楽しく視ているのは、6チャンネルの「ひるおび」の、確か森さんという天気予報士さんです。天気を説明する仕掛けも面白く、時折、上手くいかないところもあって面白い。
テレビ番組を司会するアナウンサーは、矢張り、アナウンサ-としての教育を積んだ人の方が、見やすく聞きやすいですね。最近、ジャニーズ系の芸能人が司会をしている、特に報道番組が何故か、多く見られますが、余り感じのいいものではありません。お世辞でも上手いとは言えません。ところが、4チャンネルの昼に“ミヤネ屋”という報道番組がありますが、ここで司会をしているのは、芸人でしょうか、アナウンサーなのでしょうか?アナウンサーとすれば、いい感じじゃない以上に嫌な感じです。テレビの片隅に小窓を作らせ、そこから、カメラ目線で視聴者を睨みつけています。こんなパフォーマンスを披露する司会者は、アナウンサーとは思いたくありません。だから、この報道番組は視ることはありません。4月以降、新しく魅力的な番組が出てきました。
アナウンサーに関して、面白いと思ったのは、羽鳥慎一アナウンサーです。
報道番組のアナウンサーとしては、最も贔屓です。
朝の5チャンネル“羽鳥のモーニングショウ”は、必ず視ます。ところが彼が、先日、橋本徹前大阪市長との番組で、発言していました。「最近人気アナウンサーのランクが低下した」と言っているのです。人気アナウンサー、如何なるランク付けをしているのか定かではありませんが、視聴率から決めるのであれば、低下したこともありえるかもしれません。5チャンネルの朝の番組では、羽鳥氏の番組は8時からです。ところが、羽鳥のモーニングショウが始まる7時56分頃に、余計な人が出てくるのです。こんな時間に、“余計な人が必要とは思えない”解説をしています。この泣きっ面の解説員が、偉そうに喋ってるのは、この時間に必要でしょうか?朝の忙しい時に、こんな解説は必要ないと思います。
だから、この時間は、他局に切り替えます。幸い、爽やか夏目三久さんの“あさちゃん!”があり、切り替えてしまうのです。切り替えたら、戻すのを忘れることがあります。このような事が多数の視聴者で起こっているとすると、この時調べられた視聴率は、落ちている筈です。羽鳥さんの人気が落ちたと言うことになるのかもしれません。羽鳥アナウンサーが、魅力的ではないのです。番組の構成が、魅力がないのです。魅力のない解説者の時間は、省いたらいいと思います。そうすれば羽鳥さんの人気は戻るかもしれません。羽鳥慎一アナウンサーはベストですから。
サザエさん-日々の暮らし(13)

やれ―!やれー!負けるなカツオ君、何時もなぐられタンコブを作られっぱなしでは男らしくぞ!

朝日文庫版4巻〔50頁〕・昭和25年
『カツオ君が、勉強机の前に座って、三角定規の穴に人差し指を突っ込み、くるくる廻しながら、「ああこのサンスウむずかしいなァ」と愚痴をこぼしています。すると、近くで裁縫をしていたサザエさんが、身を乗り出して「どれさボンクラ」と口出しをしました』
『すると、カツオ君は、サザエさんの方を振り返り、下をべロッと出すとは、「へっねえさんにわかってたまるか!」とからかいました。そう言われたサザエさんは、長い物差しを握り締め、眉毛を逆立てて、「いったねッ」と怒っています』
『始まりました。サザエさんとカツオ君が取っ組み合いの喧嘩を始めました、サザさんが、カツオ君を引っくり返し、その上に覆いかぶさり殴っているようです。激しく争っているところに、お母さんがやって来て、「これっやめなさいッ」と大声を出して叱りつけています』
『正座したお母さんの前に、2人は正座して、ケンカの訳を聞かれています。髪も乱れたサザエさんが、「あたしがサンスウみてあげようっていったんです・・・」と大人しく言いました。すると、カツオ君は、涙をポロポロ出しながら「ぼくいいってことわったんでーす」と言っています。2人の言い分を聞いたお母さんは、「じゃケンカがおこるはずないじゃないの」と冷静に言いました』

そうですね、喧嘩した2人の言い分を聞いても、お母さんの裁きの通り、喧嘩が起る筈はありません。
2人の言うとおりで、お母さんの言う通りであれば、
サザエさん:「あたしがサンスウみてあげようっていったんです・・・」
カツオ君:「ぼくいいってことわったんでーす」
ですから、お母さんの言うとおり、
「じゃケンカがおこるはずないじゃない」
のです。
しかし、激しい喧嘩になった。
どうやら、その発端は、カツオ君が“算数が難しい”と嘆いたとき、サザエさんが
「どれさボンクラ」
と、“カツオ君は、頭悪い”と決めつけたところにあるようです。
カツオ君は、俺に出来ないことが姉さんに出来る筈はないと思い
「へっ ねえさんにわかってたまるか!」
と反撃しています。

サザエ姉さんは、ボンクラにそう言われ、侮辱されたと思うと、怒り心頭に達したのでしょうか?
激しい姉弟喧嘩です。サザエさんが、カツオ君を引き倒し、上に乗っかって殴り合いの喧嘩をしているところは、2人の怒りで、辺りに熱気と湯気が立ち込め、喧嘩の様子がハッキリ見えません。ダダ、矢張り年上のサザエさんが、カツオ君を組み伏せ、腕を振り上げ殴っているようです。一方、カツオ君も組み伏せられて足をばたつかせながらも、下から殴り返しているように見えます。
しかし、お母さんの言うとおり、
サザエさんが、「あたしがサンスウみてあげよう」と言い、カツオ君が、「ぼくいいってことわっる」だけでは、喧嘩になることはないのですが?
どうやら、この喧嘩は、サザエさんがカツオ君を「ボンクラ」と言ったのが始まりで、これに対して、弟といえども、係る侮辱に耐えかねたカツオ君が、“俺は男だと怒り”、お姉さんに対して、暴力を振るったのではないでしょうか?
やれ―!やれー!負けるなカツオ君、何時もなぐられタンコブを作られっぱなしでは男らしくぞ!負けないように頑張れ、お姉さんの!暴力も激しいぞ!頑張れ負けるな!
サザエさん-日々の暮らし(12)

カツオ君の疑問 プラステックとは何?サザエさん教えて!

朝日文庫版3巻〔111頁〕・昭和25年
『サザエさんが、コタツに入って、足袋の繕いをしています。傍には、カツオ君が、寝そべってコタツに入っています。カツオ君が、サザエさんに尋ねました。「おネーさんプラステックってどんなものなの?」。サザエさんは、「そうねェ・・・」と考えているようです』
『サザエさんは、「なににたとえたらいいかしらネ・・・」と周りをキョロキョロ見渡しています。カツオ君は、コタツから身を乗り出して、答えを待っています』
『その時、サザエさんのお父さんも、コタツに入って、新聞を読んでいました。周りを見渡していたサザエさんは、お父さんの顔に視線を止めて、ジーッと見ています。何か答えが出たようです。カツオ君は、身を起こして答えを待っています』
『ところが、サザエさんは、お父さんの顔を上目遣いに見ながら、困ったように、恥ずかしそうに、「そうねー・・・・・・」と言うだけで、なにも教えてくれません。カツオ君は「ねーどんなの?」と催促しますが、黙っているだけです』

以前、この四駒漫画は、四駒漫画(387):サザエさんのお父さん(1)のブログで、取り上げていました。その時も、プラステックが、お父さんの顔とどんな関連があるのか分かりませんでした。
プラステックは、合成樹脂のことで、今、通常プラスチックと呼び、昔、市場に出回った当初は、プラステックと言っていたのでしょう。今も、この読み方は、残っているのではないかと思いますが、株式会社プラステック○○と称する会社があるかもしれません。
今、再度、この四コマ漫画を読んでみても判らないのは、“サザエさんが、知っていたプラステックの概念を、何かに例えよう、と見回して見たお父さんの顔との関連です。
プラスチックは、広辞苑には「可塑性があり、加熱により軟化し、任意の形に成形できる有機高分子化合物の総称」とあります。サザエさんが、此処まで正しく理解していたとは思えません。
サザエさんは、どのように理解していたのでしょう。以前にも書いたように、「少年の頃、初めて、アメリカ土産に貰ったナイロンの靴下を履いてみて、驚いたことは、綿や毛や絹の靴下のように破れないことでした。これがプラスチックというものに驚いた初めての出会いでした。
多分、カツオ君が、プラステックてどんなものとサザエさんに尋ねた頃も、ナイロンの靴下が出回り始めた頃だと思います。
しかし、サザエさんが、お父さんの顔を真正面から見て、プラステックとお父さんの顔がどのようにカブッタのでしょう。どうしても判りません。
お父さんの顔を改めて真正面から見てみます。
先ず、顔の真ん中に鼻があります。この鼻は、少し団子鼻のようです、老眼鏡の眼鏡越しに見える目は、決してパッチリしているとは言えません。耳は少し大きめのようです。その耳の直ぐ上には、髪の毛が残っています。しかし、何時も言っているように、その上部は、髪の毛はないのです、いわゆる禿げているのです。そして不思議なことに、ハゲ頭の天辺には一本だけ髪の毛が生えているのです。
さて、サザエさんはこんな顔を見て、プラスチックの何と関連付けようとしたのでしょうか。しかも、思いついたのは、カツオ君にも言えない、お父さんにも聞かれたくない、何なんでしょう?
サザエさんが、特に、視線を集中させている父さんの顔は、鼻です。
取ってつけたような団子鼻を見ているうちに、お父さんの鼻が、プラススチックで作ったもののように見えてきたのでしょうか?
「融かして固めればお父さんの団子鼻でもできるものなのよ!」
と教えようとしたのでしょうか?
ても、この例えでは、いくらなんでも駄目だと思い直したのでしょうか?
しかし、判りません。サザエさんに聞いてみたい。
サザエさん、
“お父さんの顔が、プラステックとどんな関連があるのですか?そして例えられないのはなぜですか?”
教えてください!
サザエさん-日々の暮らし(11)

カツオ君!「僕のお父さんは、T・T・Kの理事だぞ!」と言ってやれ。

朝日文庫版3巻〔74頁〕・昭和25年
『丹前を着て寛いでいるサザエさんのお父さんが、小さなハサミで足の爪を切っています。そこへ、カツオ君がやって来て、「ハラダ君のお父さんはP・T・Aのかんじだっていばっているのサ」と話し掛けると、右足の親指の爪を切っていたお父さんは、得意そうな顔をしてカツオ君を振り、「お父さんだってT・T・Kのりじをしとる」と言いました』
『カツオ君が、空き地で2人の友達と遊んでいます。カツオ君は、友達を前にして、自分の鼻を指さし、「うちのお父さんT・T・Kのりじをしているよ」と胸を張って言いました』
『カツオ君が、家に駆け戻り、まだ左足の爪を切っているお父さんに、「お父さんT・T・Kってなに?」と聞いています。お父さんは、爪が切り難いのか足の上に頭を傾けたまま、「都下とくとうかいさ」と教えてくれました』
『カツオ君が廊下の柱にもたれかかり、つまらなさそうに「そんなことひとにいえるかい」とすねています』

“都下とくとうかい”ってなんでしょう?
調べてみました。直ぐにわかりました。“都下とくとうかい”とは、 「東京都の頭光る会」のことだそうです。いわゆる、光り輝くハゲ頭の人達の集まりでしょう。
何時の時代にも、洒落のわかる人達は、いらっしゃるようですね。頭が禿げてしまって、テカテカに光る“おじさん”や“お爺さん”が集まり、その光具合を競い合い、自慢し合う、そんな集まりが東京都にあったのでしょう。本当か嘘かはわかりません。
カツオ君のお父さんは、そんな、由緒ある会の理事をしていたのです。
カツオ君のお父さんを見る度に、頭の裾の方に、まつわりついているように髪の毛は残っていますが、その裾から頭の天辺まで、見事に禿げ上がり、そして、頭の天辺に一本の髪の毛が立ち上がっているのです。
この独特のハゲ頭は、お父さん特有のもので、お父さんは、その一本の髪の毛を、ヘアーブラシや櫛を使い、ポマードまで使って、大事にしているのを見たこともあります。このお父さんのハゲ頭は、光具合と、天辺に残って大事にされている髪の毛で、会の皆さんに人気でもあったのでしょうか?お父さんは「東京都の頭光る会」の理事に推されていたのです。知りませんでした。
この会を、T・T・Kというのも面白いですね。東京のT、頭光のT、会のK、合わせてT・T・Kとしたのでしょう。その意味は、DAIGOさんの判りずらい、適当な語録以上に明確でした。
カツオ君、お父さんは偉いのだぞ、東京都下の“光るハゲ頭の会”の理事だぞ、何処にもあるPTAの幹事さんに比べ、格上だ、カツオ君が、いじけて、僻むことはないよ。堂々と友達に言ってやれ、「僕のお父さんは、T・T・Kの理事だぞ!」
サザエさん-日々の暮らし(10)

高野豆腐の戻し方。

朝日文庫版3巻〔45頁〕・昭和25年
『カツオ君が手を高くして持っているものを、ワカメちゃんがカツオ君の体にしがみ付いて取ろうと争っています』
『そこへサザエさんがやって来て、2人を引き離し、「まあまあおまち!ケンカはおやめッ」と叱りつけています。ワカメちゃんが、「アーンあたいのみつけたアワモチを・・・・・」と泣き叫びはじめました。ワカメちゃんに叫ばれて、カツオ君は、「ウソだいぼくがみつけたんだい」とワカメちゃんを指さして激しく文句を言っています』
『サザエさんは、「どれおみせ」とカツオ君が持っているものを取り上げて見ています。そして、取られて睨みつけてくるカツオ君に「ばかだね!」と大きな声で怒鳴りつけました。サザエさんの後ろで、ワカメちゃんは、前掛けで涙をふきふき泣きやまないようです』
『サザエさんは、カツオ君が持っていたものを、「これれはコウヤドウフだよ!」と言うと、何でもなかったように行ってしまいました。カツオ君とワカメちゃんは、キョトンと立ったままで、喧嘩もやめてしまいました』

NHKに「ためしてガッテン」という番組があり、つい先日、21年間の放送が終わりました。たまたま、その最終回の番組を見ていました。今まで、時々、思い出したように見ていましたが、意外と面白く役に立つ内容でした。この番組が21年もの長い間続いていたとは驚きました。この番組に“山瀬まみ”さんが、出演していました。山瀬まみさんは、若いころから贔屓にしていましたが、何時までも、お嬢さんのように若い、童顔なので、この番組が、21年も続いた番組だと思えませんでした。
さて、最終回の放送で、過去の放送を振り返っている中で、“コウヤドウフの戻し方”が紹介されていました。緑茶の出し方も紹介されていました。この二つの方法で、エエーッと驚いたのは、間違いでした。
カツオ君とワカメちゃんは、高野豆腐の干からびたその姿を一寸見て、粟餅に見えたのかもしれませんね。お餅が大好きなカツオ君とワカメちゃんが、見つけたコウヤドウフを取り合いしたのは判ります。
高野豆腐は、干からびたような豆腐を、当然、お湯や水で戻すものと思っていました。ところが、見ていた“試してガッテン”では、氷水で戻すと“とろとろ”の豆腐に戻ると言うのです。そして、出演のみなさんが“トロトロで美味しい”と言っているのです。
今まで、コウヤドウフを美味しいと思って食べたことはなかったので、是非試してみようと思いました。
その日、緑茶の出し方も、紹介していたようです。その出し方は、うまみが1.5倍に跳ね上がる、緑茶から、エピロカテキンという成分が出て、人の免疫細胞を活性化させるなどと有効な効果を教えてくれています。
そうなのだ、緑茶を試してみようと思いました。
“コウヤドウフ”“緑茶”を買って来ました。
先ず、コウヤドウフを試してみました。タップリの氷水に浸して、いくら待っても、トロトロには戻りません。可笑しい。次は、緑茶、沸騰させた熱湯を注ぎました。適温まで冷まして味わいましたが、何時もの緑茶で、旨みが、1.5倍に増しているとは、到底思えません。
熱湯水と氷水の使い方が完全に逆でした。
コウヤドウフには、熱湯水、緑茶には、氷水です。意外性は、ありません。
当然、コウヤドウフは熱湯水で戻せばトロトロになるのです。
緑茶は、氷水で出せば、お湯では出てくるカテキンが出ずに、エピロカテキンが出てくるのです。エピロカテキンの方がピロカテキンより旨みを感じるのでしょう。
あの日、眠たい夜中に、テレビのスイッチを入れて映し出されたのが、NHKの“試してガッテン”最終回だったのでした。うつろな眼で、テレビをぼんやりと見ている内に、“熱湯水と氷水の使い方”“コウヤドウフと緑茶”で逆になって頭に入ったようです。
矢張り“コウヤドウフ”は、氷水で戻る筈はなく、熱湯水で戻したコウヤドウフは、確かに“トロトロ”でした。
矢張り、眠たいときにはテレビを視てはいけないようです。頭が混乱することもあります。
カツオ君!コウヤドウフはお餅ではないぞ、焼いても“モチモチ”にはならないぞ!
サザエさん-日々の暮らし(9)

サザエさん、いくらなんでもそれは酷い!

朝日文庫版3巻〔44頁〕・昭和25年
『お父さんを訪ねて、お客さんが来ました。霜降りのスーツを着た、鼻がばかに高い細面の上品な紳士です。サザエさんのお父さんは、紋付・袴を着ています。紳士は、お父さんの会社の社長さんらしく、新年の挨拶にお父さんを尋ねてきたようです。着物を着たサザエさんが、社長さんに挨拶に出てきました。お父さんが、社長さんに「社長!むすめです」と紹介しています。サザエさんが、丁寧に畳に両手を就いて、「こんねんもあいかわりませず」と社長さんに挨拶すると、社長は、サザエさんに、「やーおめでとう」と返しました』
『サザエさんは、右手に十能を持って、左手を着物の袖に入れ、「ああそそうがなくてよかった」と鼻歌を歌いながら廊下を歩いています』
『すると、サザエさんは、ツルリと廊下で足が滑り、「アッ」と引っくり返ってしまいました。その時、右手も持っていた十能を後ろに放り出してしまいました』
『放り出された十能は、空中を飛んでいき、社長さんの頭に被さってしまいました。逆さに引っくり返った十能を、頭に被った社長は、目を見開いて驚いています。十能を被った社長を見たお父さんも、キョトンとして驚いています。社長の横には、火鉢があり、火鉢の灰の真ん中で、入れられたばかりの炭が燃えています』

十能はご存知ですよね!火鉢を暖房器具として使っていた時代、火鉢の灰の中で燃やす火の付いた木炭を入れて運ぶ器具です。そうですね!柄の部分が短い柄杓のような形で、燃えている炭を運ぶため、炭を入れる器の部分は、金属製、特に、鉄の鋳物だったようです。
この十能で火の付いた炭を、火鉢まで運び、火鉢の灰の中で火の付いた炭を上手に組み立て、炭が長時間燃えるようにして、部屋を暖める、これが昔の暖房器具でした。
ところで、サザエさんは、トンデモナイことをしてしまいました。着慣れない着物を着たお正月、まともに廊下を歩けなかったのでしょうか、いや、そうでないとしたら、熱い十能が災いしたのでしょうか、あるいは、社長の前でそそうもなく挨拶が出来て、多少浮かれて、鼻歌なぞ歌いながら、廊下を歩いたせいか、廊下で滑り、引っくり返ったのでしょうか?
ただ、引っくり返るだけでしたら、ご自身がシリモチついていたいだけで、どうと言うことはないでしょう。
しかし、サザエさん、いくらなんでもこれは酷すぎますよ
ほんの数分前まで、真っ赤に燃えていた炭が入っていた十能を、引っくり返ったその時、社長さんの方に投げ出したんですよ!飛んで行った十能は、炭が入っていた器の部分が、まるで帽子のように社長さんの頭に被さっているじゃありませんか?
社長さん、多分、相当熱かったでしょう。目を丸くしています。サザエさんが挨拶した時、気付いたと思いますが、社長の頭も薄く、髪の毛もあまりなかったようですよ、さぞや暑かったと思います。
しかし、見事に、十能を社長に頭に被せたものですね。
十能を被った社長さんは無事でしたか?そのあとどうされたか気になります。

サザエさん-日々の暮らし(8)

ワカメちゃんは、畠を作って、パパの好きなタバコの葉を採るため、“何?”を撒いているのかな?

朝日文庫版2巻〔127頁〕・昭和22年
『タラちゃんを背負ったサザエさんが、庭を耕して畠にし、何かを撒いています。そこへワカメちゃんが来て、「なにをうえてるの?」と尋ねました。サザエさんは、ワカメちゃんの方を振り向きもせずに、懸命に種を巻きながら、「アズキよママがだいすきだからネ」と答えています』
『タラちゃんを背負ったサザエさんは、種を撒き終えて、流れ出る汗を、タオルで拭きながら、ワカメちゃんを見ると、ワカメちゃんは、ワンピースの裾をパンツに押し込んで、大きな鍬を持って庭を耕して、畠を作っています。そんなワカメちゃんに、サザエさんが、「ワカメはなにをうえるの?」と尋ねました』
『すると、ワカメちゃんは、自分で作った小さい畠に、ワンピースの裾をまくりあげて作った袋から、何やら取り出して撒いています。それを見たサザエさんが、「あんたなにまいてんのよ?」と聞くと、何かを撒きながら「パパのすきなものよ」と答えました』
『そしてワカメちゃんは。何かが入っているワンピースの裾を、サザエさんに拡げて見せながら、「大きくしてタバコの葉をとるの」と自慢そうに言いました。サザエさんは、それを見て、驚いて卒倒しています』

ワカメちゃんが、サザエさんに見せた“何”かは、小さな粒に描かれ、何なのかよく判りません。お姉さんが、お母さんのためにアズキを植えたのに対して、大きくしてタバコの葉となるものとして、ワカメちゃんがパパのために選んだものは何でしょう?
タバコの葉になるもの、それは、桑の実を畠に撒いて、育つ桑の葉。その葉っぱからタバコを取る筈です。
そんな桑の実をワカメちゃんが持っているはずはない。ワカメちゃん何を撒いてるのでしょう?
「ワカメちゃん、パパが好きなタバコの葉になるもの、とは何かな?」
「ホラ、パパが大好きな煙草をのむとき、灰皿の中にあるでしょう」
灰皿には、灰があるよ」
「違う、灰のほかに吸殻があるでしょう、パパが、タバコを小さくなるまで吸った吸殻です!沢山貯まって置いてあるあれだよ。あれは、畠に撒けば、きっとタバコの葉っぱに育つわ」
「なるほど、吸殻か!」
戦後、庭のある家では殆ど、食糧不足を補うため、庭を畠にして、簡単に出来る野菜・芋・カボチャなどを植えていました。なかでもカボチャはよく育ちました。芋は。芋虫が気味悪くて嫌でした。農家でなくても物置小屋には、鍬やカマやスコップが置いていました。小さい頃、鍬で庭を耕して、小さな畠を作ったことを思い出します。
ワカメちゃんも、お姉さんを見習って、畠を作り、多分、パパのタバコの吸殻と思えるのですが?何かを撒いてタバコの葉を取ろうとしています。しかし、ワカメちゃんが“撒いてんの”から、タバコの葉が育つと思えませんが、折角植えています、タバコの葉が取れば良いのですが!