「子どもが消えるしるし」③ ヨエル書2章15節から17節モトイ・トクメイさん　

　2024.06.23

だがその日、哀れなのは身重の女と乳飲み子を持つ女です。（マタイ24章19節）

ｰ続きｰ

イスラエル民族が嘆くその一方で、神の民が集められるのですね。神の民を集める号令、角笛が吹き鳴らされるのです。合図があるのです。この召集の合図ですが、第1テサロニケの4章16節の、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きによって、たちまち一瞬にして私たちが変えられるというその言葉とあわせてみると、非常に興味深いと思います。

主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、次に、生き残っている私たちが、たちまち彼らといっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。このようにして、私たちは、いつまでも主とともにいることになります。

（第1テサロニケ4章16節から17節）

号令があるのです。神の合図があるのです。そして神の民が集められる。老人や子どもも集められ、乳飲み子も寄せ集められるのですね。これは神のあわれみによって地上から引き上げられ、守られるということでしょう。

そして花婿であるイエス・キリストが出て来て、花婿が花嫁である教会、キリストのからだと出会うのです。そして天上ではキリストと教会の婚礼が行われます。

このキリストと教会の婚礼の宴会ですが、同時に「神の国の過越（すぎこし）」と呼ばれている宴会です。神の国で過ぎ越すのです。なにを過ぎ越すのかというと、地上でのわざわいを過ぎ越すのです。

そして同時に、王である祭司の私たちが千年王国で王として、あるいは祭司として君臨する前の祭司の就任式とか、王の戴冠（たいかん）の儀式、冠を受け取る儀式と言われています。

また私たちは神の神殿、神の宮として千年王国で実際に機能するので、その神殿の奉献の儀式とも言われています。いずれにせよ私たちは天で過ぎ越すのですね。私たちのために宴会が催される（行われる）時代になるのです。

一方、地上ではまずは子どもがいなくなるということで裁きが起こるのです。今日の聖書箇所は裁きの面があまりないのですが、今からお読みするホセア書9章11節から12節を見ると、子どもが消えるということが裁きであると語られています。

ーホセア書9章11節から12節ー

このホセア書9章11節から12節ですが、新約聖書のあちらこちら、マタイ24章、マルコ13章、ルカ21章にある、「その日、悲惨なのは身重の女と乳飲み子を持つ女です」というこの預言とあわせて考えるとき、このホセア書の9章が裁きの様相として、もっとクッキリと浮かび上がると思います。

だがその日、哀れなのは身重の女と乳飲み子を持つ女です。（マタイ24章19節）

この「その日、悲惨なのは身重の女と乳飲み子を持つ女です」というのは二重預言で、1度目はAD70年にローマ軍がエルサレムに侵攻してきて町を蹂躙（じゅうりん：踏みにじる）したときに成就しました。

このとき、実際に身重の女と乳飲み子を持つ女は、逃げ惑うときに身重の体が重くて、乳飲み子が足手まといになってしまう。でも愛する子どもだから一緒に逃げなければならないので、悲惨な目にあったのですね。

そして、ホセア書9章11節から12節の裁きの所とあわせて考えるとき、この「その日」、携挙が起こった日には子どもが消えるということを実体験する身重の女と乳飲み子を持つ女が悲惨な泣き声を上げるというかたちで実現するでしょう。

この「その日、悲惨なのは身重の女と乳飲み子を持つ女です」という言葉ですが、もうひとつ、私が今まで強調していたことも重要だと思うので、今日の所とはあまり関係がないのですがちょっと説明が必要だと思うのですが、

「女」というキーワードは、聖書預言的に信仰者の集団を現すことがあるので、携挙後に信仰者の集団が逃げ惑う際に、身重である時、それは求道者を抱えていて、まだ信仰を告白していない。でも求道者としてそのグループにそのような人がいる時、

あるいは乳飲み子、信仰告白をしたばかりで、あまりよく聖書もキリストも分かっていない。でも神の奇蹟を受け入れて信じた者が、弱いキリスト者がその集団にいる場合、逃げ惑う時に、あるときは裏切られ、あるときはその信仰者の未熟さのゆえに悲惨な目にあうという意味で成就するという側面もあります。

弱い信仰者を、あるいは求道者を抱えて信仰者の集団が逃げ惑う時に悲惨な目にあうということでしょう。

それもとても重要だと思いますが、ホセア書9章11節から12節の子どもが消えるということが裁きであるという事と重ねて考える時、その日、悲惨なのは、実際に子どもが消えるということを目の前で、あるいは実体験してしまう身重の女と乳飲み子を持つ女が悲惨な叫び声を上げるというかたちで成就するでしょう。そういうことと重ねてお読みしたいと思います。

ｰ続くｰ

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