「繁栄の神学の罠」⑤ 黙示録3章14節から22節モトイ・トクメイさん

　2024.06.09

ところが、もし、そのしもべが、『主人の帰りはまだだ』と心の中で思い、下男や下女を打ちたたき、食べたり飲んだり、酒に酔ったりし始めると、しもべの主人は、思いがけない日の思わぬ時間に帰って来ます。そして、彼をきびしく罰して、不忠実な者どもと同じめに会わせるに違いありません。

（ルカ12章45節から46節）

ｰ続きｰ

ールカ12章45節から48節ー

悪いしもべは、しもべなのです。そして、ここに書かれているように、この世の人々、不忠実な者たちと同じむくいを受けさせられるのです。

不忠実な者がしもべのフリをしていたからとか、しもべの資格を剥奪するので、ということではないのです。救われた者なのです。主人のしもべで、不忠実な者。この世の人たちと同じ目にあわせるというそういうメッセージです。そのことに注目してください。

あと、もうひとつ。悪いしもべに、二種類います。この二種類。どんな種類の悪いしもべなのかということにも注目してください。こう書いてあります。

:45 ところが、もし、そのしもべが、『主人の帰りはまだだ』と心の中で思い、下男や下女を打ちたたき、食べたり飲んだり、酒に酔ったりし始めると、

:46 しもべの主人は、思いがけない日の思わぬ時間に帰って来ます。そして、彼をきびしく罰して、不忠実な者どもと同じめに会わせるに違いありません。

:47 主人の心を知りながら、その思いどおりに用意もせず、働きもしなかったしもべは、ひどくむち打たれます。

:48 しかし、知らずにいたために、むち打たれるようなことをしたしもべは、打たれても、少しで済みます。すべて、多く与えられた者は多く求められ、多く任された者は多く要求されます。

（ルカ12章45節から48節）

アーメン。多くむちを打たれる、きびしく罰せられるしもべですが、彼らは主人の帰りはまだだと言っています。心の中で思っています。これは、つまり主人の心が分からなくなっている状態で、聖霊なる神にすべてのことを教えられるという祈りがなくなって、主人の心からだいぶん離れてしまっている状態でしょう。

そして下男や下女をたたくのですね。これはしもべ仲間です。自分が責任ある地位であって、そのしもべ仲間が気に入らないのでしょう。「オマエは、ここが間違っている。ここが○○だから、こうなんだ」と、「オレは正しい。オマエは間違っている」とたたくのです。

「オマエが、こうだ」とか、「私は正しい」というのは、オマエとか私が自分の中心にあるということで、しもべの主人の心がどうなのかということが中心にないということでしょう。

もし互いにかみ合ったり、食い合ったりしているなら、お互いの間で滅ぼされてしまいます。気をつけなさい。（ガラテヤ書5章15節）

しかもキリスト者として聖霊が心に宿っていると、相手のしもべ仲間、すなわちキリスト者にもキリストの霊、聖霊なる神が宿っているということが分かっているはずです。ですから、相手を打ちたたけば聖霊なる神が悲しむという悲しみが絶対に伝わるはずなのです。

でも伝わっていないということは、聖霊なる神との交わりがないということがここからも見て取れるでしょう。

相手のキリスト者、しもべ仲間を打つときに自分がキリストを打っているんだという感覚さえもない状態なのです。もう主人の心からずいぶん離れている状態でしょう。そして突然主人が帰って来たときに、不忠実な者と同じ目にあわされるのです。でも、すこしだけむち打たれる悪いしもべも存在します。

この悪いしもべ。二種類いるなかで、ひどくむち打たれるのは責任のあるしもべで、少しむち打たれるというのは、むちは打たれるのです。でも知らなかったしもべなので、主人のことについて知識がなかったということでしょう。責任のあるしもべは知識はあるのです。ですから、神学的なことを知っている者でしょう。

でも知らなかったということは、キリストのからだとしてそそぎの油に教えられていなかったということなので、「あの教会ではそのことを教えませんでした」とか、「この牧師は私に教えませんでした」という言い訳は通用しないと、ここから分かるでしょう。自分と神との関係の間になにかを差し挟む。あるいは祈りの関係がないことが問題なのです。

もしも神学的に携挙がどうだとか、終末がどうだということが教えられなかったとします。しかし最初の愛にしがみついて、「今日もこの方につながりたい。今日もこの方に会いたい」と信仰によってキリストの前にいつも立ち続けている者は、

「いつもこの方に会いたい。この方から離れたくない。主よ、いまあなたに会いたいのです」という祈りの生活に入るので、いつも油断せずに祈るのです。その日・その時は、主イエスの前に立てるのです。

神学の問題ではなく交わりの問題で、ひどくむち打たれるか、ちょっとむち打たれるかということになってしまうのです。悪いしもべでも、「知りませんでした」ということでむち打たれる者が出て来るということでしょう。

ｰ続くｰ

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