2012年5月13日「『平和だ、安全だ』という惑わし」④ 第1テサロニケ5章13節モトイさん

　　　2012.05.13

:18 と言うのは、私はしばしばあなたがたに言って来たし、今も涙をもって言うのですが、多くの人々がキリストの十字架の敵として歩んでいるからです。

:19 彼らの最後は滅びです。彼らの神は彼らの欲望であり、彼らの栄光は彼ら自身の恥なのです。彼らの思いは地上のことだけです。

:20 けれども、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます。

:21 キリストは、万物をご自身に従わせることのできる御力によって、私たちの卑しいからだを、ご自身の栄光のからだと同じ姿に変えてくださるのです。

（ピリピ書3章18節から21節）

ｰ続きｰ

この13節の『待ち望む』という言葉ですが、ギリシャ語の原語では、「プロスデコマイ」。発音はちょっと自信ないですが、「プロスデコマイ」という言葉が使われています。

:11 というのは、すべての人を救う神の恵みが現われ、

:12 私たちに、不敬虔とこの世の欲とを捨て、この時代にあって、慎み深く、正しく、敬虔に生活し、

:13 祝福された望み、すなわち、大いなる神であり私たちの救い主であるキリスト・イエスの栄光ある現われを待ち望むようにと教えさとしたからです。

（テトス2章11節から13節）

これはどのような言葉かというと、英語の辞書を引くと、「wake actively」（ウェイクアクティブリー）と表現されていました。アクティブに待つということ。積極的に待つというのが待ち望む態度であって、それとともに、準備をして待つ、準備をして望むという意味合いが込められているギリシャ語で書かれています。

ですから、キリストを待ち望む、すなわち、携挙を待ち望むという態度は積極的な態度であって、準備をして積極的に待つ態度であるということが分かります。そして、その態度が祝福を受ける基礎であり、祝福を引き出す鍵であるということも分かります。

そういうことなので、これもあまりよくない態度ですが、よくありがちなのが「イエス様、早く来ないかなぁ」と言って、なにかバス停でバスを待つような、「ああ、遅いなぁ。イエス様、まだ来ないのかな。早く天国に行きたいんだけど…」という態度ではありません。

キリストを待つ、携挙を待つという態度はアクティブに準備をして、「今日という日に神がなにを語るのか。どのような準備が必要なのか。今この瞬間に神と深く交わって、聞き耳を立てて、神の細き御声を聞いて待つ」という態度であることが分かります。

そういう態度で生きるということは、この瞬間を積極的に生きる態度です。つまり携挙を待ち望む態度、積極的に待ち望むという態度の中に、神の細き御声を聞き分けるという態度があるということが分かります。

こういう態度でいる人には、日々のその瞬間、瞬間に神の声が聞こえ、その聞こえることで神の祝福があり、キリストの現われを待ち望むこと自体にも祝福がある。そして実際にキリストの現われ、携挙のその瞬間がやって来たときに携挙の祝福にあずかれるということにもつながるということです。

現代は、「平和だ。安全だ」という、そういう永遠の昔から続く世界が、この世の中ずっと先まで永遠に続いてゆくという勘違いをさせるようなのどかな雰囲気というのがいまの状況です。これはひとつ大きな惑わしであると私は考えています。

イスラエルの建国以来、エルサレムのユダヤ人支配以来、いまは間違いなく世の終りが押し迫った時期です。ですから、今日という日にキリストを準備して待つというこの態度が、私たちの今日という日を輝かせる。私たちがどのような状況にあっても、神の声を聞いて、神の導きを受けるという態度であると私は考えます。

今日という日に神を待って、今日という日に神の声を聞いて、キリストの訪れを積極的に準備して待ってゆきましょう。

ひとこと、お祈りいたします。

愛する天のお父様、今日、あなたが私に語ってくださったことを分かち合える恵みを感謝いたします。聞いてくださったおひとりおひとりがあなたの声を聞いて、あなたとの深い交わりをこれからあなたに出会うまで持つことができますように、どうぞおひとりおひとりを祝福してください。

それから、おひとりおひとりのこの地上での問題も、あなたが解決してくださり、その望みをかなえてくださいますようにお願いします。

感謝します。感謝して、愛する主イエス・キリスト様のお名前によって、祝福してお祈りをいたします。