「第三神殿の建設」③ イザヤ書66章1節から4節モトイ・トクメイさん

　　　2024.05.04

:1 主はこう仰せられる。「天はわたしの王座、地はわたしの足台。わたしのために、あなたがたの建てる家は、いったいどこにあるのか。わたしのいこいの場は、いったいどこにあるのか。

:2 これらすべては、わたしの手が造ったもの、これらすべてはわたしのものだ。ーー主の御告げーーわたしが目を留める者は、へりくだって心砕かれ、わたしのことばにおののく者だ。

:3 牛をほふる者は、人を打ち殺す者。羊をいけにえにする者は、犬をくびり殺す者。穀物のささげ物をささげる者は、豚の血を捧げる者。乳香をささげる者は、偶像をほめたたえる者。実に彼らは自分かってな道を選び、その心は忌むべき物を喜ぶ。

:4 わたしも、彼らを虐待することを選び、彼らに恐怖をもたらす。わたしが呼んでもだれも答えず、わたしが語りかけても聞かず、わたしの目の前に悪を行い、わたしの喜ばない事を彼らが選んだからだ。」

（イザヤ書66章1節から4節）

ｰ続きｰ

「わたしの喜ばない事を彼らが選んだ」（4節）と言っていますが、「自分たちは完全に神の言葉に則って神殿を建てました。完全に神の言葉のとおりに牛、羊、穀物、乳香をささげています」というつもりなのですね。

でも、自分かってな道なのです。道であり、真理であり、いのちである方（イエス・キリスト）を選ばなかったから、もう完全に彼らは人殺しであり、犬を殺す者であり、汚れたものを捧げる者、偶像をほめたたえる者にさえなっているという状態です。（3節）

第一神殿、第二神殿のときにはこれは部分的に成就しましたが、「完全に、だれもわたし（神）のことを聞かない」（4節）という状態にはなっていなかったのです。これが成就するのは、イエス・キリストという方の血の贖いが終わったあとに新たに建つ神殿のみです。まだ成就していない第三神殿の時のみに完全に成就するという事です。

でも、いつ建つのかは分かってはいません。ですから、私たちがこれを見るという事も、すなわち携挙の前に立つという事も預言的に可能であるといえば可能でしょう。

私個人はそのようには考えてはいないのですが、私の考えでは、携挙が起こった後に地上がイスラエルを中心に、イスラエルとロシア、イラン、トルコなどを含めた大戦争になったあと、その戦争は神の奇蹟によってイスラエルが辛くも（からくも：やっとのことで）勝利をするのです。

そして、その戦争は反キリストというカリスマ的な人物の登場によって仲裁され、それがダニエル書9章27節の「七年の契約」のはじめになり、この七年の契約、平和条約のその時に第三神殿の建設の取り決めをするのだと私は考えています。

彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現れる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。（ダニエル書9章27節）

補足説明：ロシア・イラン・トルコを含めたイスラエルの大戦争とは、いわゆるエゼキエル戦争のことで、エゼキエル書38章、39章に預言されています。

それは分かりませんが、いずれにせよ七年の契約が始まってから三年半が経ったときに、いけにえとささげ物の儀式をやめさせるという言葉があるので、七年の真ん中のちょっと前には神殿の儀式が機能していなければならないのですね。これはユダヤ教式のイエス・キリスト抜きでのいけにえとささげ物の儀式で、神に忌み嫌われる自分かってな道なのです。

そして真ん中に来ると（三年半）、荒らす忌むべき者（反キリスト）が登場して、神殿にズカズカと入るのですね。そして獣の像を安置するのですが、その状態については第2テサロニケの2章4節に、こう書いてあります。反キリストが、自分は神であると神宣言をする七年患難の真ん中の出来事です。

ー第2テサロニケ2章4節ー

彼は、すべて神と呼ばれるもの、また礼拝されるものに反抗し、その上に自分を高く上げ、神の宮の中に座を設け、自分こそ神であると宣言します。（第2テサロニケ2章4節）

アーメン。『神の宮の中に座を設け』というのが、ダニエル書9章27節にある『荒らす忌むべき者』です。自分自身がその座にすわるのです。

でも、この荒らす忌むべき者、新約聖書の言葉で言うと『荒らす憎むべき者』（マタイ24章15節）というのは、反キリスト自身もそうですが、黙示録13章の言葉で言うと、獣の像、反キリストが自分に似せて造る獣の像も「荒らす忌むべき者」「荒らす憎むべき者」です。

:14 それゆえ、預言者ダニエルによって語られたあの『荒らす憎むべきもの』が、聖なる所に立つのを見たならば、（読者はよく読み取るように。）

:15 そのときは、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。

（マタイ24章14節から15節*）

そういうことなので、獣の像か、自分自身が宮の中に入るのですね。どちらも入るのですが、自分が神であると宣言をして、宮の中で自分も荒らす忌むべき者になるし、自分の像を立てて、荒らす忌むべき者が全世界に崇められる。獣の像が全世界に崇められるという状態になるということです。

ｰ続くｰ

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