「時代のかわり目」② エレミヤ書30章5節から7節モトイ・トクメイさん

　2024.03.16

:10 あなたが、わたしの忍耐について言ったことばを守ったから、わたしも、地上に住む者たちを試みるために、全世界に来ようとしている試練の時には、あなたを守ろう。

:11 わたしは、すぐに来る。あなたの冠をだれにも奪われないように、あなたの持っているものをしっかりと持っていなさい。

（黙示録3章10節から11節）

ｰ続きｰ

ここの教会（フィラデルフィア教会）は「少しばかりの力があって、そのことばを守った」と言われていて、今からお読みするところでは、「わたしの忍耐について言ったことばを守った」とあります。

なにが少しばかりの力だったのかとか、なにが忍耐だったのかということについてはぜんぜん触れられていないので、具体的には分かっていません。でも少しばかりの力を握って忍耐していたゆえに、キリストが喜んでいるということばです。

そしてキリスト者全般に言えることだと思うのですが、私たちキリスト者に与えられている恵みの一番基本にあるものは、いつでも、どんな状態でも、どんなに傷だらけで泥だらけの状態でも、主イエス・キリストの御名によって神の前に出られるという祈りの特権であると思います。

そして往々にしてこの祈りの特権というのは、祈りが軽んじられている時代にあってはそんなに大きな力と思えないという特徴があると思います。ですから、「少しばかりの力」というのは祈りの力だと言えると思います。

でも、もちろんこの祈りの力は神の無限の力を動かすような力なので、私たちにとっては最強の武器です。しかし「少しばかりの力」と思ってしまうのではないかと思います。

そして、この力を握っている者は忍耐している者であって、いまキリストを喜ばせている者と考えるとき、「ああ、なるほど。私たちはいつもの忍耐しているんだな」と納得できると思います。そういう意味で、油断なく祈る私たちに、携挙直前の時代に、キリストが励ましを与えている聖書箇所としてお読みしたいと思います。

:11 わたしは、すぐに来る。あなたの冠をだれにも奪われないように、あなたの持っているものをしっかりと持っていなさい。

（黙示録3章10節から11節）

アーメン。『あなたの持っているものをしっかりと持っていなさい』（11節）と言われていますが、持っているものを奪いに来る時代でもあるとここで警告しています。そして、それは『わたしは、すぐに来る』という励ましのあとに警告として与えられているというあたり、私たちがいま祈らされていて、忍耐しているそのような時代の特徴と言えると思います。

「わたしは、すぐに来る。でも、あなたに与えた何かを奪いに来る敵がいます。注意しなさい」ということでしょう。

私たちが受けているものはいろいろとあると思いますが、究極的には私たちの敵は悪魔・悪霊で、それらに牛耳られている地上の人間から来るいろいろな試練や忍耐かも知れません。

あるいは、悪魔・悪霊がこの世の君、この世の神として君臨し、マモンの神としてお金を操作するそのシステムが私たちに忍耐をさせ、祈らせまいとして持っているものを奪おうとしているとも理解できるでしょう。

あるいは人間関係において私たちが人間的な戦いをいどんでしまい、本当は祈るべきなのに、持っているものを離してしまい、ほんの少しばかりある力よりも、「私が強くならなければ…」と肉的に戦ってしまい、持っているものを奪われるという惑わしにあうというふうにも受け取れると思います。

でも、『わたしは、すぐに来る』という励ましの前で油断せずに祈る私たちにとっては、この少しばかりの力が最大の武器になるということがいつも語られて、守られて、そして、このキリストが喜ぶ忍耐、祈りの行為をいつも忠実に守るということにもなると思います。

そのようないつも油断なく祈る私たちにとっては、全世界に来ようとしている試練の時には、かならず神によって守られる。一方で、いまも祈りのとりで（砦）の中で守られるということでしょう。

『全世界に来ようとしている試練の時』（10節）とありますが、これは今日の聖書箇所で言うところの「産みの苦しみの時代」「ヤコブにも苦難の時」、携挙後に「教会時代」が終わったあとの全世界に来る試練の時です。

そして、『試練の時には、あなたを守ろう。』というこのことばは、ギリシャ語の文法上から言うと「試練の時から取り去って、守ろう」ということばで書かれています。「試練を通して守ろう」ということばではないのですね。ですから、ここからも患難期の前に私たちが取り去られる。すなわち、携挙されるということが見て取れると思います。

いずれにせよ、私たちは少しばかりの力を今握っています。そして、この少しばかりの力で、送られた場所・場所で塩けを働かせるときに神が喜ばれるのですね。それが忍耐であって、神との交わりが私たちのとりでなのです。これが今日の基本で、この基本とともに今日の聖書箇所を見てゆきたいと思います。

ｰ続くｰ

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