「死んでいた者」③ エペソ書2章3節から6節　モトイ・トクメイさん

2024.02.03

:1 あなたがたは自分の罪過と罪との中に死んでいた者であって、

:2 そのころは、それらの罪の中にあってこの世の流れに従い、空中の権威を持つ支配者として今も不従順の子らの中に働いている霊に従って、歩んでいました。

（エペソ書2章1節から2節）

ｰ続きｰ

どうしてこのようなことが起こったのかですが、それは創世記3章にまでさかのぼる必要があります。創世記にかぎらず聖書はすべて神のことば、神の霊感によって与えられた私たちの信仰の土台です。しかし残念なことに、いまこの信仰の土台、神の霊感によって与えられた聖書の権威を崩す働きもあり、それは背教の一つのしるしです。

聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。

（第2テモテ3章16節）

私の信じているところでは、聖書は神の霊感によって書かれた神の権威ですが、この背教の時代にあって、「聖書は神のことばと人間の言葉とか伝承、神話などが入り込んでいるので、私たちが知性によってそれを判断しなければならない」という神学が、いま全世界に普及しているのですね。

聞くところによると、ほとんどの教会がそうした「リベラル神学」と呼ばれる神学によって犯されていて、背教のしるしの中にいると言われていますが、私の信じているところで説明をすると、聖書は神のことばとして神によって与えられた権威です。神の霊感によって書かれたものです。

そして、とくに創世記の1章から11章までは全宇宙の成り立ちと人類の堕落の歴史が書かれている歴史の記述なので、私たちの信仰の土台なのです。

そして、その土台を説明すると、神が6日で全宇宙を造られ、7日目に休まれました。そして地上に実際にあったエデンの園には、私たちの先祖である土から造られたアダムと、アダムのわき腹から取られたエバが実際にいたのです。そして神の元で神の支配を受けながら全世界を支配するというのが人類の役目、仕事だったのです。

罪のある前の人類には仕事があったのですが、それは罪を犯した後のいろいろと汗を流して困難があるという仕事ではなく、神とともにある地上の支配、祝福された仕事だったのです。ところが、このエデンの園にへびに乗っ取ったサタンがちょっかいを出してきて、私たちの先祖であるアダムとエバをだましました。創世記3章の出来事です。

そのときに食べてはいけないと言われていた禁断の木の実、善悪の知識の木の実を人類がサタンにだまされて食べたその瞬間に「霊」の部分が神の戒めのとおりに即死したのです。そして、「たましい」の部分と「からだ」の部分は徐々に死ぬ者になってしまいました。そして人類は子々孫々、「霊」が死んだままずっと続いています。

神の元で全世界を支配するはずの人間が、神のことばに疑いを持ってサタンの言うことを信じてしまったゆえに、いわば合法的にサタンは人間を隷属させているのです。そして地上の支配権はサタンに移っているという状態です。それゆえにエペソ書2章3節から6節にあったことが起こっているのです。

人間は「霊」が死んだ状態で、自分の欲を中心に欲を満たそうとして心の望むままを行うのですね。神から離れたところによるそうした肉の思うままというのは、実はサタンが支配している、ちょっかいを出してだまされている「思うまま」なのです。そういう意味で、今日の聖書箇所の直前にあるエペソ書2章1節から2節を見ると、ものすごくよく分かると思います。

ーエペソ書2章1節から2節ー

ここに書かれている「空中の権威を持つ支配者」というのがサタンのことです。そして、神から離れたことによって地上にのろいと死と罪が入り込んだその世界にある地上の支配者、地上の神、この世の神と聖書で言われるその支配を、私たち救われる前のキリスト者もかつては受けていたということで説明があります。

私たちもこのような存在だったのですが、世の人たちはまだそのような空中の権威を持つ支配者であるサタン・悪霊たちの支配を受けている状態なのです。こう書いてあります。

:1 あなたがたは自分の罪過と罪との中に死んでいた者であって、

（エペソ書2章1節から2節）

ｰ続くｰ

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