「この世の快楽」② 伝道者の書2章1節から11節　モトイ・トクメイさん

2024.01.27

主が家を建てるのでなければ、建てる者の働きはむなしい。主が町を守るのでなければ、守る者の見張りはむなしい。あなたがたが早く起きるのも、おそく休むのも、辛苦の糧を食べるのも、それはむなしい。（詩篇127編1節から2節）

ｰ続きｰ

ー伝道者の書12章1節 & 13節から14節ー

こう書いてあります。

あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。わざわいの日が来ないうちに、また「何の喜びもない」と言う年月が近づく前に。（伝道者の書12章1節）

アーメン。『あなたの創造者』というのが神のことです。「神が自分を造った。神が私のすべてだ」という告白なのですが、なるべく若い日に神を覚えよと言うのですね。わざわいの日がやって来て、「じゃあ、わざわいの中で神を求める」というのではなくて、わざわいなどまだまだ来ない若いうちに、なるべく若いうちに神を求めよと言っています。

そして老年になって気力も体力も衰えて、何の喜びもないという日が来てから神を求めるのでもなくて、早いうちに神を求めなさいと言っています。そして同じことを13節、14節では、このように言っています。

:13 結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。

:14 神は、善であれ悪であれ、すべての隠れたことについて、すべてのわざをさばかれるからだ。

（伝道者の書12章13節から14節）

アーメン。旧約聖書的な言葉なので善でも悪でもさばかれるというふうにチョット怖く書かれていますが、キリスト者的に新約聖書の言葉をあわせて表現すると、私たちにとってはイエス・キリストの十字架によって私たちのさばきは、身代わりとしてキリストが受け取ってくださったのです。

ですから、私たちが天に上って神に出会ったとき、神は、「あなたは神の国のために、キリストのために、神の子どもたちのために何をしましたか？」という論功行賞（ろんこうこうしょう）としてのさばきがある。それゆえに私たちは神を恐れ、うやまうということでしょう。これがすべてだ（13節）と言うのですね。

ー伝道者の書2章1節から11節ー

今日の聖書箇所を見て分かるとおりに、ソロモンは王様としてあらゆる事業を展開したのです。国を豊かにしたのです。でも神と離れたところにあっての骨折り、汗を流した労苦は風を追うようなものだと言うのですね。そして、このような状況の中にあって今の世の中の人たちは、ソロモンの悟りを得ないままで、かつての私たちもそうだったでしょうが、一生懸命に生きているのですね。

この世での楽しみを追求する。快楽を追求するだけではなくて、仕事に邁進（まいしん：ひたすら進む）する。あるいは自分の必要なことをする。家庭のために何かをする。神ぬきで一生懸命にやっている状態でしょう。でも、それは神ぬきでは全部がムダなのですよというメッセージです。

そういう意味で、今の世の中の人、かつての私たちということとあわせて読み取りたいと思います。こう書いてあります。

:1 私は心の中で言った。「さあ、快楽を味わってみるがよい。楽しんでみるがよい。」しかし、これもまた、なんとむなしいことか。

:2 笑いか。ばからしいことだ。快楽か。それがいったい何になろう。

:3 私は心の中で、私の心は知恵によって導かれているが、からだはぶどう酒で元気づけようと考えた。人の子が短い一生の間、天の下でする事について、何が良いかを見るまでは、愚かさを身につけていようと考えた。

:4 私は事業を拡張し、邸宅を建て、ぶどう畑を設け、

:5 庭と園を造り、そこにあらゆる種類の果樹を植えた。

:6 木の茂った森を潤すために池も造った。

:7 私は男女の奴隷を得た。私には家で生まれた奴隷があった。私には、私より先にエルサレムにいただれよりも多くの牛や羊もあった。

:8 私はまた、銀や金、それに王たちや諸州の宝も集めた。私は男女の歌うたいをつくり、人の子らの快楽である多くのそばめを手に入れた。

:9 私は、私より先にエルサレムにいただれよりも偉大な者となった。しかも、私の知恵は私から離れなかった。

:10 私は、私の目の欲するものは何でも拒まず、心のおもむくままに、あらゆる楽しみをした。実に私の心はどんな労苦をも喜んだ。これが、私のすべての労苦による私の受ける分であった。