大江戸出世噺~劇団春駒さん | かんなづきさんのブログ

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島造と定吉
友やんのお話といったら三人出世

または三人のゆく道などのお外題でよく演じられます

本日は春駒さん版

ちょっと長めの名芝居でした

それぞれの皆様丁寧に役作りされていた


十手持ちになった友やん…大吉座長

金持ちになった大家島やん…風雅さん

悪魔小僧の定吉…春駒総座長

友やんの上司の役人…遥座長


幼なじみ3人のそれぞれの生き方と人となりの対比と表現が見事でした


もうひとつエピソードがあり

遥座長演じる十手持ちの上役が

自分の過去の辛い経験から

罪を見逃す事が定吉の為になるのかと友吉を諫めます

考えさせる場面でした


それから金持ちで嫌な人間になった島造は最後は登場しません

春駒さんでは

縄に牽かれていく定吉と友吉との友情と赦しとは

だけの幕引きとなってました

島造の様な変われない人間は別の人生を歩んでゆくという事みたいですね

春駒さんではこの展開だそうで成る程と思いました


罪人に身を貶めてしまった定吉演じる春駒総座長の終始暗い瞳と表情に暗澹とした気持ちにさせられる

本当に生きた演技です

大吉座長がほぼ喋ってますが

平凡で善良な人間でありながら

重要な決断をくだします

友やん役上手かった

本当に演技の幅広くて感心しました


口上で春駒総座長がおっしゃるには

今後も

息子たちとその嫁さん計6人でやります

マンスリーゲストとか呼べないしそのつもりもないし

これで無理になったら止めますと

芸の自信に裏打ちされたご立派な言葉やと思いました