京都の写真祭でヒナ鳥の写真を見ました。
浜辺で死んでいるヒナ鳥でした。
不思議な写真で、ヒナ鳥のお腹にあたる部分に色とりどりの細々としたたくさんのプラスチックの破片が置いてありそれを囲むようにヒナ鳥の羽がありました。
このプラスチックは、ヒナ鳥のエサだったのです。
親鳥がわが子のために与え続けた物は、ただのゴミだったのです。
たくさんのプラスチックは、実際にヒナ鳥のお腹にあった量です。
栄養など当然なく、消化できるはずもなく、お腹にたまり続けるゴミで死んでしまったのです。
プラスチックは自然界のものではありません。
人間が作り出し、捨てたものです。
消費することにだけ目を向けているから知らないのです。
人目につかない世界で文明とは全く関係のない生き物が、このように文明のゴミの犠牲になっていることを知らないのです。
写真の中のヒナ鳥の目は、プラスチックのおもちゃの目のようでした。
この写真祭は、4/23~5/22まで京都市内の各所で展示されています。
さまざまな写真家の作品が、町屋やギャラリーや寺院などで見られます。
[京都国際写真祭]