最近見た夢の話である。

 

 

 満月の夜、小学校の校庭にあるプールの縁に腰掛けて、足をブラブラさせている体操服の少年がいた。

 

 プールの水面には、夜空の満月が映り込んでいる。

 

 少年はその水面の満月に向かって、小石を投げた。

 

 プールの底に沈んで行く小石を見つめていると、水中を少年に向かって泳いでくる人影がある。

 

 人魚だ。

 

 長い髪の毛が、水の中で藻のようにゆらめいている。

 

 人魚は水面に顔を出し、頭上の満月を指差した。

 

 

 やがて人魚は大きくスプラッシュすると、水面に映った満月の中に飛び込んで行った。

 

 激しい水しぶきが上がった。

 

 そしてしばらくすると、人魚の姿は、もうどこにもなかった。

 

 少年は、満月を見上げた。

 

 

 果たして人魚は、うまくお月様に移動できただろうか。