このブログを作るきっかけとなった本(DVD)の一つである。普段論文を読んでもその系及びロジックをなかなか自分の研究に生かせないので勝間本を頼りに購入した。[目的][効果][報酬(メリット)]等現在までのやり方もこの本によるものです。全体を通した感想は授業の予習、復習みたいにまず全体像を知り、授業後に復習(発信)をするというもの。このほんの題名で受ける印象ほどテクニカルなものはありませんでした。その代わり劇的に習学が早くなるとは思えない。
[目的]
本(論文)を自分の研究に生かすことができず、本(論文)を効果的に読む方法を会得する。
[効果]
本(論文)の内容をより現実に置き換えて生かせる。
[メリット]
より良い研究ができる。
[要旨]
本(論文)は以下の手順で読む
- prepared mind
- priming
- skimming reading, target reading, tracing
- feedback
1.prepared mind
・目的を決める、
・得られることを想像する
・得られる報酬(メリット)を考える。
例えばwntの論文に関しては、
・目的:肺がんにおけるwntの機能を考える
・効果:自分の研究範囲に関してwnt signalという視点を持つ
・メリット:いい研究ができる
というようなその文章を読むマインドセットを書き出す。
2.priming
唯一のややテクニック的な内容で、文章の中のあるワード(例えばwnt等)を見つけて文章全体を軽く目を通すこと。
3.skimming reading
おそらくこのDVDの中で一番の"キモ"、全体の"構造"を先に掴んでしまうこと。
そして可能であればそれを自分の言葉でサマライズしてしまうこと。
論文であれば、Resultの見出しを整理する or Figure legendを整理すること。
例えばNatureであれば自然に後者になるので、
Fig1:リガンド依存性Wntシグナルは肺腺癌において増殖能を維持する。
Extended Data Fig1:LGK974はRspo/Lgr5によるWnt経路活性を抑制する。
Extended Data Fig2: Lgf4/5は3D培養でこそ重要になる。
Fig2:Porcupine陽性細胞は、肺腺癌のWntシグナル伝達を促進するニッチを形成する。
Extended Data Fig3 Porcupine産生細胞はLUADにおいて幹細胞ニッチを形成する。
FIg3:Lgr5 +肺腺癌細胞は、持続性の増殖能を示す。
Extended Data Fig6 Lgr5およびLgr4は肺腺癌で発現し、Lgr5は腫瘍形成の増加を示す
Extended Data Fig7 他腫瘍でのporcupineのニッチに存在するLgr5細胞の表現型可塑性。
Extended Data Fig8 Wnt活性化は肺腺癌、膵管腺癌、中皮腫で低い生存率と相関する
Extended Data Fig9 肺腺癌における幹様細胞のニッチの特性
Fig4:Porcupine阻害は肺腺がんマウスにおける腫瘍増殖抑制及び生存期間を改善する。
Extended Data Fig10 porcupine阻害は肺腺癌の進行および増殖能を抑制する。
のような構成を考えること。(筆者はさらにこの見出しに対して「なぜその見出しなのか」というコメントをつけることを推奨していたが、今回は省略)
・target reading
これはシンプルで、欲しい情報が決まっている場合はその中の一部のみを精読して情報を抽出するということ。
例えばwntの中でもFig3内容が知りたければFig3のみを精読するということ。
・tracing
文章を読むときは目の動きをサポートするために、指でおうか定規を文章に添えると早くなる。
・feedback
記憶の定着のために本の内容を他人と話したり、ブログで発信したりすること。勝間和代も同様のことを言っていて、本ブログを始めた。