撮影日   2025.12.3

撮影場所  広島電鉄横川線 横川駅電停及び車内

 

広電の吊り掛け駆動車としては最後まで活躍しそうな機器

流用「軽快電車」700形です。

 

(一枚目)

・8号線 江波行き705号です。広電では700形は2代目です。

高架化記念ステッカーは前面に無理やり貼られています。

 

700形は1982年に市内線向けに久しぶりに登場した「単車」で、

連接車・3500形ベースの「軽快電車」スタイルの全金属車です。

市内線用としては初の新製冷房車です。

3500・3700形と似たスタイルですが、前面窓周りは車体色と

同じで前照灯配置は横型となりました。

ドアは引戸で中ドアは両開きです。

塗色はクリーム地に太い緑帯で、これは800形も同様の市内線向け

「軽快電車」塗色と言え、「ぐりーんらいなー」各形式と同系の

塗色を使いながら配色が異なります。

 

1982年と1983年に1・2次車が7両が製造され、1985年に710

番台の3次車がアルナ工機で4両製造されました。

700形は1・2次車は機器流用車となっており、モーターは元大阪

市電の750形(旧1601形グループ)流用の52kw×2基、駆動装置も

吊り掛け駆動となっています。

しかし台車はコイルバネ台車を新製、制御装置も新製の間接自動

進段式で、ブレーキも新製で発電・回生制動は有りませんが電気

指令式空気ブレーキで、かなり新車に近く他社局の同時期の機器

流用「軽快電車」と大きく異なります。

(二枚目)

反対側の前面です。

この車両は1983年製2次車で、この705号以降の2次車では制御

装置が変更されていますが吊り掛け駆動のままです。

3次車では抵抗制御ながら完全新製のカルダン駆動となりました。

平行してチョッパ制御の800形が1983年に2両製造され、1987年

以降は同形式の製造に移行しました。

 

近年700形では冷房装置や集電装置の更新が行われた車両がおり、

この車両もシングルアーム化及び冷房機器更新が施工されました。

現在も市内線の主役として活躍しています。

(三枚目)

運転台です。両手式のワンハンドルマスコンを採用しており

(、

機器流用車ですが近代的な運転台です。

本形式はモーターを流用した以外は実質的な新製車と言え

そうです。モーターは750形(←大阪市電1600形)流用の為

間もなく製造から100年目になりますが、このまま交換されず

使われるのでしょうか。

(四枚目)

車内は暖色系です。壁・天井はクリーム系で床は茶色です。

天井は平天井でカバー無しの蛍光灯となっています。

モケットは茶色で仕切りはパイプです。荷棚は有りません。

座席間のポールは黄色に塗られており、後年の施行でしょう。

換気用ルーバーも設けられています。

 

新型車が増えた広島で吊り掛け音を響かせ走り続けそうです。

以上です。

 

参考文献   鉄道ピクトリアル No.688 2000.7  

       臨時増刊号【特集】路面電車~LRT