撮影日   2025.4.23(7・8枚目は2025.12.3)

撮影場所  各写真に記載

      ※2026.1.27追加

 

先日訪問した広島電鉄で撮影した、旧型車では最大派閥の京都

市電1900形の中でも少数派の1台です。

 

(一枚目)

・本通り電停で撮影した、7号線 市役所・紙屋町経由横川駅

行きの1904号です。

愛称は「かも川」です。

 

1900形は広電の旧型「単車」の最大勢力で、1978年から

1980年にかけ京都市電から15両が移籍しました。

元は京都市電900形で、1955年から1957年にかけ35両が製造

された半鋼製2軸低床ボギー車で、ナニワ工機・東洋工機・日本

車輛製です。

900形は前形式の800形の改良版で、車体長が少し長くなり

12,880㎜となって前面中央窓と行先表示器が拡大され、照明も

蛍光灯となりました。戦前の代表車、600形譲りの傾斜した前面に

張り上げ屋根の整ったスタイルで、当初は前後引戸でした。

800形と同じく間接自動進段制御車と直接制御車が存在し、後者は

916以降の車番で当初から集電装置はビューゲルでした。

1960年以降、ポール→ビューゲルだった間接制御車も含めZパンタ

換装されています。

 

京都市電は1960年代からワンマン化が開始され、本形式も1970年に

直接制御車の内916~931が対象となり、1900形となって車番は+

1000となりました。先行のワンマン改造車1800形と同じく、京都

市電ワンマン車特有の前照灯2灯化及び前中引戸化が行われました。

塗色もオレンジの帯が入り、集電装置はビューゲルに戻りました。

間接制御車は1971年までに廃車され、ツーメンで残った932以降も

1974年廃車、又1900形も1922のみ事故廃車されましたが他の

車両は末期まで残り、1977年に2両が先行的に広電に移籍し13両が

1978年の京都市電最後の日まで活躍しました。

 

広電では1901~1915に改番され、前面行先表示器大型化・ワンマン

行灯撤去・前面中央窓Hゴム化・庇設置・側面中ドア脇に小窓設置・

ベージュ一色の側扉を塗り分け・再Zパンタ化等が行われました。

又同時に各車の前面に京都の地名に因んだ愛称が設置され、各地の

路面電車の博物館的な広電の中でも特異な存在です。

1980年からは冷房化が行われ、広電初の冷房車となりました。

(二枚目)

こちらは横川駅電停で撮影した同車の反対側です。

1957年ナニワ工機製で、923→1923を経て1904となりました。

足回りは吊り掛け駆動、モーター出力は45kw×2基で直通空気

ブレーキという一般的な構成で、台車はスイングハンガータイプ

コイルバネ台車FS-65Aです。

車番は京都市電時代のフォントのままです。

前照灯はワンマン化前は屋根中央1灯でした。

 

最近までZパンタでしたが、近年広電で進められている旧型車の

シングルアームパンタ化が進められており、2021年以降改造が

進み現在は全車改造されました。

尚1900形のクーラーは3タイプあり、この車両は第2陣冷房改造

車(1902~1904)で採用されたCU172分散クーラー車です。

クーラーが角ばった形状になっているのが特徴です。

残念ながら1902と1903は既に廃車されており、残存はこの車

だけとなっています。

(三枚目)

車内です。

度重なる改造で割と近代的な車内となっており、半鋼製で

製造されましたが車内に木部は見当たりません。

オールロングシートでモケットは赤系のロングシート、

仕切はパイプ式です。壁は薄いグレーで床もグレーのリノ

リウム仕上げです。

カードリーダーの真新しさが目立ちます。

(四枚目)

ドアの内側も塗装されており、前ドア側と中ドアとは形状が

異なっています。ドアに大きく「入口」「出口」と書かれた

広電スタイルです。

ドア脇に座席は有りません。

窓枠はアルミサッシです。

(五枚目)

天井は丸天井でクリーム系に塗られています。

照明は蛍光灯です。

路面電車らしく荷棚は有りません。

優先席付近の吊手は黄色に変更されています。

(六枚目)

冷房用の風洞は車内に張り出しており、左右の蛍光灯の

間に箱型の風洞が設置されています。

車内全体には設置されておらず、5枚目の様に中ドア付近は

風洞は有りません。分散クーラー車ならではでしょうか。

 

他の旧型「単車」の引退が進む中、本形式は使いやすく

収容力も有り長らく15両全車が残っていました。

他の旧型車の多くが1~2両だけとなる中孤軍奮闘して

いましたが、遂に2024年から引退が始まりました。

この車両もクーラーが特殊なので、先が不安です。

(七・八枚目)※2026.1.27追加

1両だけの分散冷房車1904号車ですが、昨年末にはまだ

現役でした。

日赤病院前電停での撮影で、7号線の広電本社前行きでした。

車体は綺麗でまだまだ頑張れそうに見えましたが、特殊な

車なのでいつまで現役で走れるでしょうか。

 

以上です。

 

参考文献   鉄道ピクトリアル No.688 2000.7  

       臨時増刊号【特集】路面電車~LRT

 

参考HP    ウイキペディア 関連ページ