撮影日 2026.1.23
撮影場所 JR西日本山陽本線 広島駅
広島地区で運行されている観光列車・「etSETOra(エトセトラ)」
の紹介です。
定期列車は普通列車ばかりの広島地区では数少ない特別車両で、
全区間電化路線を走りますが気動車です。
(一枚目)
・広島駅で停車中の1号車・キロ47 7001です。
遂にJR西日本でもキハ40系改造のグリーン車を誕生させてしまい
ました。前面は種車の形状を活かしつつ改造前の「瀬戸内マリン
ビュー」時代に非貫通に改造され行先表示器も撤去されました。
又前照灯はJR西日本の一部のキハ40系同様LEDになっています。
元は1978年富士重工製のキハ47 1003で、暖地向けコイルバネの
トイレ無し車両でした。1993年にロングシート改造され3000番台
のキハ47 3002に改造、その後キハ47 7001→キロ47 7001と
辿っています。
冷房改造や機関換装は一般形車時代に施工されました。
尚台車はコイルバネのままです…。
因みにキハ47形自体は広島でも芸備線の主役として活躍しており、
タラコ色(首都圏国鉄気動車色)で日常的に見られますがそちらは
新山口所属となっています。
一方この編成だけは広島所属で、キハ120形と共に広島所属の
数少ない気動車です。
(二枚目)
・この列車は元は2005年に登場した「瀬戸内マリンビュー」
として使われていたものです。呉線初の観光列車として登場
したもので、キハ47形の暖地形2両を大幅に改造し7000番台
としました。後に「みすゞ潮彩(→「○○のはなし」へ改造)も
改造時にキハ47形7000番台に編入されていますが、形態は
異なっています。
改造時に各車両ドアを1か所に改造し、側窓を固定窓に改造し
前後に大きな円形の窓を設置しました。鉄道車両で丸い窓は
珍しく、改造時のコンセプトがクルーズ船をイメージした
ものだったからでしょう。塗色も専用色に変更されました。
同時に延命工事も行われており、通風器も撤去済みです。
その後2020年に再改造され「etSETOra」となり、同時に
グリーン車に改造され車番はそのままキロ47形に改番され
ました。キロ47形7000番台は「あめつち」用に次いでの
導入でしたが、「あめつち」用は「みすゞ潮彩」編成の続番で
7005・7006を名乗った為番号は被っていません。
改造時に外観は大幅に刷新され瀬戸内海の「青」と海岸線
から見える波の「白」をイメージしたデザインになりました
(公式HPより)。
屋根も含めた車体上下が青、窓周りは白で金の帯が入り
シックなデザインです。
(三枚目)
・連結面側です。こちらにも丸い窓が有ります。その脇の小窓は
キハ40系延命工事車標準の2段窓で、見慣れた仕様です。
ドアは内側に化粧板が貼られていますが、種車同様引き残しが
有りドアに取っ手が有る為再利用しているかもしれません。
ステップは一部埋められ浅くなっています。
車内の壁は白系となり、窓は横引きカーテンが設置されました。
床はこの1号車はフローリングです。
1号車は運転台後はフリースペースでこの写真の側(海側)は
窓側を向いた1人席と中央部は2人掛けBOXシート、反対の
山側は1人掛けBOXシートです。
この車両のモケットは茶色です。
車端部には写真に見える様にバーカウンターが有り、瀬戸内海の
名産品を使ったスイーツやカクテルなどが提供されます。
往路と復路で内容が違っているのも面白いです。
(四枚目)
・2号車キロ47 7002です。元はキハ47形基本番台のラスト
ナンバー・キハ47 193(1982年富士重工製)で、1994年に
ロングシート改造されキハ47 2011になりその後キハ
47 7002→キロ47 7002となりました。
「瀬戸内マリンビュー」時代は自由席車で改造内容は比較的
小規模でしたが、再改造で指定席グリーン車に格上げされ
ました。
押しボタンは無いですがドアは半自動扱い可能なのか微妙に
開いた状態でした。
車端部は転落防止幌付きです。
この車両はトイレ付きで、「瀬戸内マリンビュー」時代に
洋式に改造されていました。再改造の際の工事なのか現在は
車椅子対応の大型トイレになった様で(公式HPのレイアウト
でも判別可能)、車椅子マークが付いています。
一方屋根上水タンクが残存しているのが目を惹きます。
(五枚目)
・同車の側面です。窓は大型の固定窓となりましたが、窓の
サイズが写真の様に見事にバラバラです。
戸袋窓は埋められています。
尚反対の山側は基本的に一般形の延命工事車同様の2段窓が
並び、横幅も拡大されていません。この車両の窓のサイズは
一体いくつあるのでしょう?
2号車の車内は床はコルク柄でモケットは緑系です。
1号車と座席配置が異なり、山側は1人BOXシートですが海側
は窓向き座席と1人BOXシートを組み合わせた独特な配置です。
公式HPの車内レイアウトを見た方が分かりやすいです。
尚これだけの改造をしてグリーン車にしたにもかかわらず、
車内クーラー機器はバス型の大きなものが残っています。
(六枚目)
・キロ47 7002の前面です。
運転台内部は余り変わっていない様で薄緑の車内が見えます。
この辺りに国鉄型を感じます。
尚西日本では同社唯一の存在でJR全体でも貴重になったキハ48
形改造の「花嫁のれん」も非貫通に改造していますが、そちらは
更に前照灯を1灯に改造してしまいました。
この「etSETOra」は広島駅~福山駅間を呉線経由で特定日に運行
しています。1日1往復で扱いは快速列車となっており、九州の
様に特急扱いでは有りませんが全車グリーン車となっています。
広島駅と福山駅間を呉線経由で結ぶ列車はかつては定期列車でも
存在し、セノハチを越えられない103系が広島駅~岡山駅間を
呉線経由で結ぶというとんでもない列車も存在しましたが、
今では「etSETOra」だけです。
グリーン車ながらワンマン運行ですが、アテンダントが乗務して
いるのは九州のD&S列車に通じるところが有ります。
未だに多数在籍し、JRで最後までキハ40形が残るかもしれない
JR西日本ですが置換はそう遠く無さそうです。
この編成を始めとした観光列車も一緒に置換えられる運命なの
でしょうか。まさか四国の余剰キハ185を改造したり…。
(九州がやりそうですが)
以上です。
参考文献 鉄道ピクトリアル No.805(2008.7)・806(2008.8)
924(2016.11)・925(2016.12)・975(2020.8)
参考HP JRおでかけネット(公式HP)
ウイキペディア 関連ページ





