大切な人を失ったあとに | Hiroppeのブログ

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絵やマンガを描くのが好きなアラフィフ専業主婦です。

息子の発達凹凸の受容、道半ばです。義母から指摘されてからのありのままの感情の記録を残してあります。






うつ病の啓発記事を読んで。


「大切な人を失わないために。」ってきれいなまとめ方にちょっとイラっとしてしまった。


大切な人を失ったあとも、人生は続く。


気をつけたら皆自殺しないのかな


(啓発は大切だと思いますが)






考えたことが現実化するなら、

この世から人の殺意とか、死にたいと思う気持ちとか全部消えたら、


誰も死ななくなるんだろうか。


(睡眠不足で変なこと考えた…)







読んだけど、なんで人は死なないのか?忘れてしまった…


















母がビルから飛び降りたらしい午後8時頃、私は図書館にいた。






早く家に帰りたくなかった。



予備校の帰り、閉館するまで図書館にいた。

これから母が精神病院に入院したら、どうなるんだろうと考えたりした。




家に帰ると、玄関のドアを開ける前から電話

が鳴っている音が聞こえた。



急いで家に入って取ると、警察からだった。




母がビルから飛び降りたと言われた。



「母は大丈夫なんですか」と聞いた。言葉を濁して、大学病院に運ばれていると警察の人は伝えてくれた。


弟にどう伝えたか覚えてない。




祖父母のところに行ったら、「どうしよう、◯◯が飛び降りちゃったんだって」と祖母がうろたえていて、なんだか安心した。







れいあんしつ、が冷暗室と脳内で変換されていたけど、行ってみたら霊安室だった。




祖父が、入っていきなり母の空いた口をぎゅうぎゅうと閉めたらしく、叔母Bがショックを受け泣きながら出てきた。


叔母Aは、「バカ、って言ってきたわよ。子供がいるのに」と言っていた。


母の遺体は見なかったような気がする。覚えてない。見ないほうがいいと、誰かが言ってくれたかもしれない。






小さな和室で警察の人と話したあと、叔父の車で家に帰った。



車の中で、叔父が、私と弟に声をかけてくれた。




「◯◯さん(母の名前)は、完璧主義なところが昔からあったんだ。」


「だから、苦しくなってしまったんだと思う。」


「自分達を責めてはいけないよ。自分のせいだなんて思わないようにね。」









この叔父さんの言葉がなかったら、私は別のパラレルワールドを生きていた。




きっと、もっと暗くて、冷たいところ。







大切な人が亡くなってすぐに、そのあとずっと、支えになるようなことばをかけてもらった。


なんて有り難かったんだろう。






母に対する優しさが、周りの誰よりも叔父さんのこの言葉にはあった。


その時は気づかなかったけど、思い返すと優しさが沁みる。


母は劣等感の固まりで、それが完璧主義からくるものだとは、本人も思ってなかったんじゃないかな。





叔父さんのこと本当に尊敬してる。本人に伝えるチャンスはないけどw








母が生きていたら?


それは、今の私の人生じゃない。


でも




パラレルワールド。宇宙の何処かに、母が生きてた未来もある。


そう思うと、なんだかほっとする。






あのまま精神病院に入院した母。

その世界の私は、母がいなければと思うこともあったかもしれない。


でも、母を失った後の、足元が崩れたような不安定さを感じることはなかっただろう。


母が生きていた方が良かった、悪かった、とかは無い。と思う。


多分わからないけど。






それはそれぞれ別の人生だから。


比べるものでは、ないから。




↑「パラレルワールド」についての知識はこの本から得たもの…それ以上でも以下でもない!  懐かしすぎる…
中学生は昔からラノベを読んでいたんだねえ…