2021/1/7付の日本経済新聞に、SBIホールディングスがSMBCクラウドサインのクラウド型電子契約サービスを導入するとの記事が出ました。
■SBI、電子契約を傘下330社に導入(日本経済新聞,2021/1/7)
SBIホールディングス(HD)は2月末にもクラウド型の電子契約サービスをグループ全社に導入する。傘下に抱える330社のグループ間取引に使うほか、社外との契約にも活用する。三井住友フィナンシャルグループ系のサービスで、2020年4月に結んだ戦略提携の一環だ。政府も推進する「脱ハンコ」の取り組みを進め、業務に必要な手続きの効率化につなげる。
導入するのは三井住友FGが弁護士ドットコムと共同出資するSMBCクラウドサイン(東京・港)のクラウド型の電子契約サービス。これまでSBIではグループ会社間での取引に紙の書類にハンコを押す必要があった。社外との取引でも相手の企業が承諾すれば電子契約を活用する方針だ。
SBIは20年4月に三井住友FGと戦略的提携を結んでおり、顧客の相互送客などに取り組んでいる。今回の電子契約サービスの導入も提携の一環と位置づける。今後はSBIが手を組む地域金融機関などにもSBIが導入を支援する。
記事にもあるように、三井住友FGとSBIとの戦略的提携の一貫とのこと。SMBCクラウドサインは2019/10/1に弁護士ドットコムと三井住友FGが設立した企業。三井住友FGの企業ネットワークと信用力を用いて、クラウドサインの普及を目指すことを目的につくられた、戦略的な会社です。
「三井住友FGの企業ネットワークと信用力を用いて普及を目指す」というやり方は、電子決済ビジネスのGMOペイメントゲートウェイが先んじて行っています。三井住友FGとGMOペイメントゲートウェイが2015年に設立した、SMBC GMO PAYMENTは、三井住友FGの企業ネットワークを利用して電子決済サービスの普及を進め、大きな成果を上げています。
現在、立会人型電子署名(クラウド型電子署名、事業者署名型電子署名)に強力な追い風が吹いており、今後、SMBCクラウドサインも立会人型電子契約で大きな成果を上げることが期待されます。
ちなみに、SMBC GMO PAYMENTはSMBCクラウドサインの導入企業として、2021年3月期2Qの弁護士ドットコムの決算説明資料で紹介されています。GMO電子印鑑AGREEではなく、SMBCクラウドサインというのがポイントですw。
三井住友FGはGMOインターネットとも提携関係にあり、GMOペイメントゲートウェイにも出資しているので、GMO電子印鑑AGREEを採用しても良さそうに思う向きもあるかもしれません。熊谷さんがクラウドサインに対して、現在、あれほど対抗意識むき出しであることを鑑みれば、三井住友FGがGMOのAGREEを採用しなかったことになにか違和感を感じる人もいそう。
おそらくこれは、ちょっと前までGMOインターネットグループが電子署名ビジネスにまったくといっていいほど力を入れていなかったことにも一因があるのではないかと推測しています。
以前のエントリでも書きましたが、自分が弁護士ドットコムとかDocusignに投資を始めた頃からいろいろな電子署名サービスを調べていますが、2020年春頃までGMOの当事者型電子署名サービスであるAGREEの情報は、ネット上にほとんど存在しないような状況でしたから。(GMOのAGREEは2015年にスタートしたものの、自然消滅状態になっていると、個人的には勘違いしていたほどですw。)
SMBC GMO PAYMENTの電子署名サービスの採用決定時は、SMBCクラウドサイン一択だったのかもしれません。あくまでも想像ですがw。
そもそも熊谷さんは、去年の夏ぐらいまでは「立会人型電子署名は三文判の類。利用するリスクは高い」みたいなことを吹聴していましたから。熊谷さん、最近は「立会人型は三文判」という小馬鹿にしたような物言いはやめて、「立会人型は契約印」とか言いだしたみたい。当事者型に固執していて「立会人型は契約印だけど、実印はあくまでも当事者型」とか、言っていることがよくわからなくなってきていますw。立会人型が一般的になりつつあるなか、過去の自身の言説とのつじつま合わせが苦しくなってきた感がありますね。
【追加】
■38歳、SMBCグループ最年少社長が語る「電子契約の勝負はあと1年で決まる」理由(BUSINESS INSIDER 2021/1/12)
https://www.businessinsider.jp/post-227484
「コロナによって電子契約の普及は、確実に2、3年は早まった。コロナの影響が出始めた(2020年)2月に比べると、12月時点の契約アカウント数は17倍。実際にサービスが利用されているかの指標になる“契約書の送信数”で見てみると、件数は130倍に増えている」
「これまでは法務部が消極的だった大企業でも、国のお墨付きを得たことで契約が相次ぐようになった。今でも前月比で売上20%増を更新しているが、通常の企業であれば1年で20%増の成長ができれば成功。それが“月に20%増の成長”は、コロナ前には予想できなかったスピードです」
・SMBCクラウドサインは、創業後11カ月の2020年9月、単月での黒字化を達成。通期でも黒字化達成を見込んでいる。
