2017年1月26日開催のパーク24の株主総会・経営近況報告会での質疑応答の概要です。
聞き間違い等があるかもしれませんが、悪しからず。
■株主総会
Q.議案の定款変更で貨物の運送を追加するが、目的は何か?
A.ロードサービスを行うタイムズレスキューという会社がある。保有する車がトラブった場合にロードサービスを手配する会社だが、場合によっては自身がロードサービスに出ることもあるので、持株会社のパーク24の定款にも加えるということ。
Q.買収したSECURE PARKINGは、現地でどういった事業をやっているのか?
A.タイムズ駐車場と同じようなこと(土地をサブリースして自身で駐車場を経営すること)はやっておらず、殆どが管理受託(駐車場の所有者から管理のみを請け負うビジネス)と、一部、チケットパーキング(駐車場で駐車時間分のチケットを買ってダッシュボードに置いておく形態のビジネス)をやっている。パーク24が創業直後に始めたのは管理受託であり、管理受託は当社にも45年近い歴史のある事業である。
Q.国内で同業他社の買収・提携についてどのように考えているか?
A.国内については、自前で成長させていくのが基本方針。年間で6万台を超える新規開発ができているが、業界の2番手こそ約10万台だが、3番手以下だと6万台以下で小規模。買収については、必要性を感じていない。
Q.B-Times(土地活用したい土地オーナーから土地を借りて、WEBで事前予約してもらい駐車場所を提供するサービス)は有望と考えているが、その事業規模、今後の展開は?
A.B-Timesは2016年8月に始めたばかりの事業。タイムズ駐車場には「予約できないのか」と問い合わせが開始当初からあるが、小規模な駐車場も多いし予約を受けることは非常にやりづらい。しかしながら、予約のニーズはあるといった状況のなか、予約専用の駐車場を設けてタイムズ駐車場を補完するサービスを提供する目的で、B-Timesを始めた。現在、870箇所、4000台。今後も拡大していきたい。
Q.株主優待(タイムズチケット)は自動車に乗らない株主は使えないし、金券ショップでも売れないので、別のものを考えてほしい。
A.株主優待は毎年、社内で議論になる。パーク24の株主に自社サービスである駐車場を使ってほしいという思いから、現在の株主優待となっている。この件は以前から認識しており、今後も検討していきたいと考えている。
Q.株価は今後どうなるのか、考えを聞きたい。
A.模範解答的に言えば株価は市場が決めることだが、事業・利益を成長させれば必ず株価はついてくると信じている。我々は「駐車場を何件つくる。何台分つくる」というのが最終目標ではない。「利益をどれだけ成長させるか。そのためにはどれだけ駐車場を開発しなければならないか。」という考え方でやっている。「経常利益の2ケタ成長を何期継続できるか」にチャレンジしており、継続できれば株価もついてくるはずである。
Q.海外に対する投資は、経営資源の集中と矛盾しないか?2年前から駐車場内での自動運転に取り組んでいるようだが、海外よりも重視すべきではないか?
A.自動運転の技術進捗等には注視している。ただ、拙速に当社が実験をするというのは、少し違うのではないかと思う。自動運転の車を開発するのは我々の領域ではない。普及のタイミングで、我々がどのようなサービスができるのかをみていきたい。
海外展開というと、経営資源の分散とか、国内市場の飽和が近いのかなどと言われることがあるが、そんなことはない。タイムズ駐車場を100万台まで増やしたいという思いは変わっていないし、その開発余地、潜在需要もある。
ただ、当社は10%以上の(2ケタの)成長を継続させていきたい。「10%以上」ということで今期は経常利益を20億円以上伸ばせばよいレベルだが、将来、5年後、10年後に経常利益が大きくなったときでも成長率10%を維持するためには、海外での展開・成長も必要ではないかと考え、このタイミングで海外展開を仕掛けておくべきだという判断に至った。
Q.駐車場開発を行ってきているが、飽和状態になりつつあるのではないかと思う。そんな中で、どういった手立てを講じているか? また、土地オーナーとの関係をどうやって維持しているのか?
A.タイムズ駐車場を開発するチームは全国で70を超える。各チームが日々、担当エリアを歩いてまわり土地を探しているという、ベタな営業スタイルを採っている。不動産屋をまわれば空き地の情報は集まるが、不動産屋に情報提供している地主は売却の意向があったり、運用に積極的であったりすることが多く、不動産市況が良くなると解約が増えてしまう。自分たちで歩いて集めた情報により、駐車場の開発余地はまだまだ多く残されている、と我々は判断している。
さすがに、100台の駐車場を100箇所、毎年つくり続けろと言われればすぐにギブアップだが、10台の駐車場を1,000箇所というのであれば多分、相当長い期間継続できると思う。開発チームが担当エリアをまわり、きめ細かく対応しているので、開発に問題はないということ。
個人の地主にはオーナーズクラブに入ってもらい、各地でオーナーズクラブセミナー等を開催している。開発チームの中には契約中の地主に定期的に会い、意見や要望、不満を訊くのを専任とする社員もいてコミュニケーションを図っている。
Q.(料金を払わない)悪質な駐車場利用者はどのくらいいるのか? 対策を他社に委託しているか?
A.料金を払わない利用者は、32期の実績で0.32%。17~8年前にそういったデータを検証したことがあるが、当時は15%ぐらいだった。そこから監視カメラ設置や巡回強化、内容証明による請求などを継続して実施してきた結果、現在は0.32%まで低下できている。これをゼロにするには費用対効果もあり困難ではあるものの、今後も継続的に取り組んでいく。これらはすべて自社で取り組んでいる。
Q.借入金が150億円ぐらいあり、利払いも6900万円ある。どうやって返済していくのか?
A.32期末で、銀行借入が約170億円、CBが200億円弱で、トータル370億円の有利子負債がある。銀行借入にはモビリティ事業の自動車調達の資金が含まれている。この部分については、デットビジネスであり負債(借入)を使って展開しているので、事業が続く限り返済しない。レンタカーやカーシェアリングの車が増えれば、借入も増える構造(逆に台数が減れば借入も減る構造)である。
また、駐車場事業については、直接的な借入は行っていない。
Q.買収したSECURE PARKINGの従業員数は? また、取締役が現地に赴くのか? パーク24から現地に派遣するのか? そもそもこの会社は黒字なのか?
A.従業員は約1500名。海外事業は現法(Park24 International)設立をして、そこに各国のSECURE PARKINGがぶら下がっている構造。Park24 Internationalは、SECURE PARKINGの2名(SECURE PARKINGはもともと2人の兄弟で始めた会社)と、パーク24から3名の取締役。現地派遣についてはシドニーとシンガポールに、マネージャークラス1名ずつとタイムズ駐車場の営業をしていた担当が1名ずつ、計4名を派遣している。当然、黒字の会社である。
Q.アメリカ車のレンタカーやカーシェアリングはやらないのか?
A.米国車は左ハンドルだが、カーシェアリングは右ハンドルで行う。レンタカーについては「サービスX」という事業があり、スポーツカーなど欧米の車のレンタルを行っている。
Q.SECURE PARKINGについて、パーク24とブランドを統一する考えはあるか? また、システム統合はどう考えているか?
A.ブランド統一は要検討事項と考えている。SECURE PARKINGはオーストラリア、シンガポールではトップシェアであり、認知度、知名度もある。そんななかで敢えてタイムズのロゴに変えるのか、というのは今後も継続して検討する。
システムは根本的な部分に大きな差はないので、懸念事項とは思っていない。買収によりSECURE PARKINGのシステムを変えることはない。将来的には統合も考えるが、現時点では2本立てで行く。
[続く]