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投資は自己責任で

〜 中長期保有前提で成長株中心の”ゆるい投資”を行っています。
  目先の株価を予測したり占ったりすることには、興味がありません。

ひふみ投信の1月10日発行の2016年12月月次運用報告では、12月末のGMO-PGの組入比率が1.99%(*)。純資産総額1233.2億円と月末株価5,200円から計算すると、ひふみ投信(マザーファンド)は12月末現在、GMO-PG株を約47.2万株を保有、11月末と変わっていません。

最近のひふみ投信の保有数、株価の推移は以下のとおり。
年月______月末株価_______月末保有株数______________組入比率
15年04月__3,105円___________37.0万株___________________2.43%
15年07月__4,065円( +960円)__35.4万株(△1.6万株)____2.03%
16年02月__6,360円( +160円)__34.5万株(+2.1万株)___2.25%
16年03月__7,620円(+1260円)__26.1万株以下
16年04月__7,050円(▲470円)__27.9万株以下
16年05月__6,950円(▲100円)__28.1万株以下
16年06月__5,800円(▲1150円)_35.1万株___________________1.8%
16年07月__5,900円( +100円)__38.1万株(+3.0万株)_____1.88%
16年08月__4,770円(▲1130円)_50.3万株(+12.2万株)____2.02%
16年09月__5,260円( +490円)__50.2万株(▲0.1万株)_____2.08%
16年10月__4,830円(▲430円)__50.3万株( +0.1万株)_____1.89%
16年11月__4,710円(▲120円)__47.2万株(▲3.1万株)_____1.77%
16年12月__5,200円( +490円)__47.2万株(   -          )_____1.99%

※3~5月の月末保有数は運用報告書の純資産額、GMO-PGの月末株価、10位銘柄の保有比率を利用して推計。
ひふみ投信のGMO-PG株の保有状況の推移は以下。
(*)運用報告書は小数点以下1桁の表示で「2.0%」ですが、動画の運用報告で1.99%。

ひふみ投信は11月に少しGMO-PGの保有高を減らしたものの、12月は水準を維持しています。
GMO-PGの株価は10月から急落し、12月9日の場中には直近の安値3,810円をつけました。9月末の株価は5,260円でしたから、2ヶ月ちょっとで3割弱も下げたことになります。もっと言うと、11月末の4,710円からわずか6,7営業日で2割強も下げたんですが、そういった状況下でもひふみ投信は我慢してホールドしていたということです(いったん売却し、買い戻した可能性もなくはないけど)。余談ですが、12月末のひふみ投信マザーファンドの保有する銘柄の中で、GMO-PGの組入比率は2番目に高いとのこと。

その後、株価は急激に回復して現在(1月10日)、5,520円。回復スピードが急ピッチですが、昨年4月に8,000円を超える株価を付けたことを考えると、この先スピード調整はあるにせよ、まだ上値余地は大きそうですね。
GMO-PGと歩を同じくするかのように、12月10日前後から中小型株が回復していますが、トランプ勝利から続いていたファンド等のベンチマーク追随のための大型株投資の動きが一服し、大型株投資の資金確保のために売られ過ぎていた中小型株がいっせいに買い戻されている、ということなんでしょうかね。
事業説明会では最近の株価動向、事業展望、海外展開などについて、説明がありました。非常に中身の濃い説明でしたが、ポイントとなる部分を整理して要約します。*は自分のコメントです。

【事業説明会の質疑応答】

Q.仮想通貨は今後増加してくる。仮想通貨は東南アジアなど銀行口座がなくても決済できるようだが、今後の仮想通貨のGMO-PGへの影響、対応は?
A.仮想通貨の日本のメジャープレーヤー4社のうち、bitFlyerには既に、3年前に投資しており、研究を進めている。また、GMO-PGはbitFlyerと相互接続しており、要望があれば利用できる。
仮想通貨には、それを支えるブロックチェーンという基幹技術があり、個人的には仮想通貨よりブロックチェーンに注力している。日本の大きなコングロマリットの場合、グループ内取引だけで年間10~20兆円もある。そういったグループ内でブロックチェーンを使った決済を行うことでマネタイズできないか、昨年から研究を始めている。
我々は株式会社であり、マネタイズできなければ意味がない。グローバルではなく企業グループ内であっても、大きな金額が動くならば、利益率は大きくなるはず。仮想通貨、ブロックチェーンは当社にとって非常に優先順位が高い関心事である。
東南アジアでは国ごとに規制が違い、タイはブロックチェーンはNGだし、フィリピンは盛り上がり始めている。フィリピンの投資先は全フィリピンに15000箇所の収納スポットを持ち送金等ができるが、そこでビットコインが買えるようになっている。東南アジアにおける仮想通貨の動向には注意を払っている。
*代表的仮想通貨であるBitCoinは最近、急騰しましたが、BitCoin取引は大半が中国での取引。中国で外貨規制が厳しくなっていること(及びそれに絡んだ投機)に起因するもので、BitCoin自体の存在価値が世界的規模で急速に高まっているというわけではなさそう。そもそも急騰急落しているうちは通貨としての価値は高まりませんから、本格的普及には時間がかかりそうです。
ブロックチェーンは仮想通貨以外にも応用が効く技術で、大規模な企業グループ内の業務効率化に繋げられそうですが、今のところわざわざブロックチェーンにしなくても現行のシステムで十分機能していると考える企業も多いから、すぐに普及して現行のシステムが駆逐されるようなことはないでしょう。

Q.国税のクレジット納付を受託し1月から開始する。法人による納付も可能となるようだが、BtoBではないにせよクレカの法人利用につながっていくのか?また、法人カードはリボ払いや分割払いがほとんどできないが、国税のクレカ納付スタートにあたり、カード会社は将来的になにか考えているのか?
A.国税は法人も利用できるようになるが、1000万円未満というのが課題。GMO-PGは数億~数十億円単位の取引を行っているが、この1000万円の上限が上がれば活性化につながると考える。法人のリボ払いについては、法律が絡むので、GMO-PGが研究する領域ではないと考えている。
*大手企業は国税の支払いが億円単位になるので、1000万円の制限がネックになるということです。
国税クレジットカードお支払サイトは1/4に開始されました。
国税クレジットカードお支払サイトは、納付受託業者として指定されたトヨタファイナンスが運営している旨、最初のページに説明がありますが、「このサイトについて」など詳細の説明があるページにGMO-PGの名前が記載されています。国税庁自身の保有するページではなく、納付受託業者(トヨタファイナンスとGMO-PG)が開設したHP、ということですね。この国税のクレカ納付が軌道に乗ってくれば新規参入してくる事業者も現れるかもしれませんが、今のところ、他の納付受託業者はいないようです。すぐに広く普及する性格のものではないんでしょうが、どの程度、利用者が増えるのか、楽しみですね。以前にも書きましたが、GMO-PGの出資先であるタイの決済会社2C2Pもタイの国税のクレカ納付を受託したのは、興味深いところです。
□クレジットカードで納税、タイ国税局がシステム導入(2016/11/29)

Q.SMBCゲートウェイペイメントの現状が知りたい。村上社長から「医療」「不動産」という話が出たが、具体例のようなものがあれば知りたい。
A.具体例としては、慈恵医大病院といろんな取り組みをしている。医療機関などはGMOグループがリーチできていなかった部分。SMBCゲートウェイペイメントでは療機関や不動産など、銀行との関係が深いビジネスの開拓をSMBCと一緒に取り組んでいる。3年で黒字化する予定だが、概ね順調に進んでいる。
*不動産関連については、後の質問に対する回答で説明がありました。

Q.B/Sで破産更生債権が600万円増加した理由は?
A.MSB(マネーサービスビジネス)の貸し倒れによるもの。
*マネーサービスビジネスが拡大すれば当然、貸し倒れも増加していくはずですが、問題は増加することではなく、コントロールできているかどうか。今のところ問題なさそうですね。

Q.先日、改正割賦販売法が可決され、決済端末を磁気ストライプからIC対応とするようにという内容だったが、それに伴う営業を考えているか?
A.IOTについては、今は自販機中心だが券売機の市場にも入っていければ、と考えている。
*改正割賦販売法については以下
■「割賦販売法の一部を改正する法律案」が閣議決定されました
■クレカ不正使用防止へ改正法成立 IC型対応を義務づけ (2016/12/2 日本経済新聞)

Q.株価が急落したが、誰が売ったのか把握しているか。
A.あくまでも推測になるが、海外の持株比率は現在、20%強。アメリカの大手ファンドが持っているが、彼らは過敏に動くので、金利が上がりハイグロース株の下落リスクを避けるためにこれらのファンドが売ったのでは、と思っている。

Q.マンションの管理費の決済代行はやらないのか?
A.ぜひ参入したいと考えているが、マンションは管理会社が3%ぐらい手数料を取っているので難しい。ただ、オーナーが持っている(管理会社が入っていない)マンションなら、管理費や家賃などで参入できる。銀行は不動産に強いが、SMBCにお力添えをいただき、SMBCゲートウェイペイメントで開拓していきたいと考えている。

Q.売上の海外比率は今年度、10%まで上昇するとの説明があったが、オリンピックの頃までにどの程度上昇するとみているか。目標があれば知りたい。
A.超長期的には2030年頃に、売上も利益も半々ぐらいに持っていきたい。ただ、この5年、10年は10%台から30%台ぐらいがいいところでは、と考えている。なぜなら、日本での成長が極めて早く、基盤となる日本国内にしっかり投資をしていかなければならない状況にあるから。無理に海外比率を上げる必要はなく、バランスを取りながらしっかり投資していくことが重要だと考えている。
海外展開を勧めている会社には、国内で停滞していたり衰退しているところも多いが、GMO-PGは国内で非常に高い成長をしているが、今出ていかないと出遅れると考えていることから、東南アジアに進出している。

Q.説明に「ドル円110円前提」とあった。ドルだけではないが、東南アジアへ展開するにあたり、為替をどう考えているか。
A.GMO-PGの海外投資は1ドル100円付近で行うことができた。最近、1ドル120円に近づいているが、円安に振れるほど利益(為替差益)は大きくなる状況にある。

Q.営業、投資、財務キャッシュフローがすべてマイナスとなっていることが、株価下落の原因だと考えている。投資キャッシュフローが▲27億円で、20億円は2つの会社(MacroKioskとGMO-FG)に投資しているとの説明だったが、残りは何に使ったのか?
A.今年は投資が嵩み、キャッシュフローがマイナスとなったが、この状況は継続するものではない。キャッシュフローマネジメントで重要なのは利益の絶対額をアップすること。財務キャッシュフローでいえば、これまで当社は借り入れをしてこなかったが、自己資金と借り入れを組み合わせていかに成長資金を担保していくのかが重要な課題と考えている。27億円投資したが、2社以外にも数社、投資している。
*株価が下落するとあれこれ分析っぽいことを言いたがる人がいますが、下落の原因を前期末のキャッシュフローがマイナスだったことに求めるのは、ちょっと無理筋ですねw。しっかりした理由があるのであれば、キャッシュフローが一時的にマイナスになることは問題ない、と考える投資家が多いと思います。

Q.中国の銀聯やAlipay、Wechatpay等は非常に伸びておりGMO-PGも対応しているが、中国についてはどのように考えているか?
A.中国のインバウンド需要について対面分野で取り込んでいきたいと考えており、GMOフィナンシャルゲートの端末はそれらにすべて対応しており、販売台数も非常に伸びている。
*改正割賦販売法の成立でIC対応の決済端末に変更する際、将来を見据えて銀聯やAlipay対応の端末にするような動きがどれほど出てくるのか、注目ですね。
回答にはありませんでしたが、去年の事業説明会で「東南アジアに進出しているのに中国本土に進出しないのはなぜか」という質問がありましたので、ご参考まで。
http://ameblo.jp/2sc372/entry-12114254132.html

[以上]
事業説明会では最近の株価動向、事業展望、海外展開などについて、説明がありました。非常に中身の濃い説明でしたが、ポイントとなる部分を整理して要約します。*は自分のコメントです。

【後払いと個人データの蓄積】
最近、zozotownの後払いを開始したが、後払いとは店に代わって、未払いの個人顧客のリスクをGMO-PGが取る事業で、GMO-PGは3年前に開始した。事業を始めたときは3%の未払いがあったが、今は0.77%で、延滞率は2.23%減と大幅に改善した。前期は約300億円の決済をしているが、約6億円(300億円✕2.23%)のマネタイズができたことになる。
後払いの事業から「20代女性の粉ミルクや紙おむつの延滞率が非常に高い」「20代男性の食料品の延滞率が非常に高い」「20代男女のこれらの顧客は電話で督促してもなかなか払ってくれない」「40代以上の女性はどんなものでも電話一本でお金を払ってくれる」というようなノウハウが蓄積されてきた。また顧客属性と商品種別に加え、地域特性というのもあり、延滞率の高い地域からのオーダーでは、後払いは回避している。
・こういった分析により、延滞率を3%から0.77%に、△2.23%も改善することができたが、こういったことも立派なフィンテックである。
楽天との違いは、顧客の住所、いつ、どこで何をいくらで買ったといったことが全部把握できることに加えて、水道料金や電気代、NHK受信料などの生活データを持っていること。例えば電気代を毎月5万円払っていて自動車税30万円払っている人がいたとする。電気代を5万円払うということは150~200㎡ぐらいの家に住んでいる家庭だし、自動車税30万円払う人は外車を2台持っている人。こういう人がもし10万円の融資を希望すれば何かおかしい、ということが推論できる。
なぜこういったデータ分析をやっているかといえば、今は企業向けの融資しかしていないが、4,5年後には個人向けの融資を始めたいと考えているからである。
いまだにクレジットカードローンは14~15%で貸しているが、これは延滞率が高いから。一方で住宅ローンやオートローンのようなものはものすごく金利が低い。つまり、何のためにお金を貸してほしいのかが推論できれば、信用力が高い人にはもっと低金利でお金を貸すことができるはず。これもフィンテックである。

*後払いや公金のクレカ決済により、個人の信用データの蓄積が順調に進んでいるようです。こういう話は「個人情報を勝手に利用している」とか「特定の地域に住む人や低所得者を差別している」とか、誤解や批判を受けやすい面があります。クレジットカード利用や後払いは一時的な貸付であり、お金を貸す側からすれば信用調査をもとに貸すかどうかを判断するのは当たり前です。
また、「4,5年後には個人向けの低金利ローンに進出したい」という話はこれまで、決算説明会等で聞いたことがなかったように記憶しています。確かに現在の一律14~15%のローン金利というのは、延滞する一部の人たちのコストが大半の延滞しない人たちの金利に乗っかっている格好です。フィンテックを利用して、延滞にかかるコストを延滞しない人たちから転嫁しない仕組みをつくる、ということですね。

【グローバル展開】(村松副社長)
一番大きなEC市場はアジア。その中で最も伸びているのはASEAN各国であるが、この2年間は世界中から投資資金が入ってきており、GMO-PGよりも遥かに大きな企業が殺到している状況にある。
当社の戦略は、2種類に色分けして考える。これから伸びる地域は「グロースセンター」と位置づけ、ここでは面を取っていく。もう一つは我々よりも先行している「イノベーションセンター」で、ここではナンバーワンの会社をピンポイントで取っていく。
「グロースセンター」である東南アジアでは41億円の投資をしている。東南アジアで6億人、インドを加えると20億人。我々は1%~10%のマイノリティ投資だが、この薄い遠戚関係のような関係をたくさんつくることが非常に重要で、後に他社に取られないようにしたり、追加出資でより強い関係をもったりする可能性につながる。
「イノベーションセンター」では世界ナンバーワンの会社に出資する。昨年は投資金額が7倍で15億円となったが、BtoB決済のT社?とBOKU社(キャリア決済で世界ナンバーワンの企業)に投資した。
この1年だと、マレーシアのMacroKiosk、タイのナンバーワン決済代行会社の2C2P(4年前から出資し、追加投資で関係性を強化)、シリコンバレーのBOKU(アップルのグローバルのキャリア決済を一手に担う会社。日本でアップルが始めたキャリア決済でもBOKUのシステムを採用)、インドのMobiKwikといったところ。

MacroKioskは銀行と通信キャリアをつなぐビジネスを行っている会社。アジアは平均すると30%程度しか銀行口座を持っていない状況だが、今後、爆発的に増えると言われているが、銀行と通信キャリアはその土台となる。東南アジアにある52社のキャリアをすべてカバー、マレーシアの銀行の95%が使っている。振込や振替などがあると、メールで連絡が来る仕組みに課金することで年商20億円。
この仕組を普及させることで、その後クレジットカード決済が普及する頃にGMO-PGグループと銀行との間で強固な関係が気築けるよう、70%出資で連結対象とした。今期1月から連結開始。
MacroKioskは25%以上の成長はできそうな会社だが、前期まではアジアの売上は1%程度だったものが、今期は10%程度となるが、これはグローバル展開の足場ができたことを意味する。社員数250名、拠点は13カ国だが、アジアで有能な人材をまとめて確保できたことも重要。

*グローバル展開は当面、MacroKioskへの投資で加速していく感じで、楽しみなところです。
ちなみにほとんど話題になりませんでしたが、昨年11月、2C2Pはタイのクレジットカード納税のシステム開発と運営に関する事業契約をタイの国税局と締結したようです。
□クレジットカードで納税、タイ国税局がシステム導入(2016/11/29)

[続く]
事業説明会では最近の株価動向、事業展望、海外展開などについて、説明がありました。非常に中身の濃い説明でしたが、ポイントとなる部分を整理して要約します。*は自分のコメントです。

【ビジネスモデルのエコシステム】
決済関連事業が一番儲かる事業で粗利は85%。これをいかに増やすかが非常に重要。
なぜ広告事業や金融事業をやっているのかと問われることがあるが、広告をやれば決済処理が発生する。広告を打つとリアルタイムで決済の発生状況がわかるが、顧客が最も効果のある広告が打てれば、決済が最も増えるということで、決済に還元される。
また、金融事業は顧客に成長資金を提供するが、顧客の日々の決済データを分析して数ヶ月後の業績を推論、成長が見込める企業に融資を行っている。融資によって成長すれば決済が増えることとなる。
各事業が決済に還流してくることを「ビジネスモデルのエコシステム」と呼んでいる。この還流の仕組みのプラットフォームをしっかり構築していくことで、GMO-PGは成長することができると考えている。

*GMO-PGのもともと、クレジットカード決済単体の会社。昔は決済手数料の料率は高く、いわゆる儲かる商売でしたが、手数料率が下がり、GMO-PGなど大手以外は利益がでないビジネスとなりました。(本来、カード会社と決済代行会社は共存共栄の関係であり、現在は手数料率の低下要求は弱まっている模様。そもそも、これ以上手数料率を下げさせられれば、システム投資で先行しているGMO-PG以外の決済事業者は生き残れないでしょうw。)
GMO-PGは年間2兆円と決済の規模が大きく、システム投資を先行させて、劇的にコストが下がったシステム投資を的確に行うことで、高い粗利率を維持しています。
広告や金融だけでみれば相対的に利益率が低いので、これらのビジネスが拡大すれば会社全体の利益率は低下しますが、コアコンピタンスである決済事業の拡大に資することで、会社全体の利益が増えるということです。
一般的に利益の出ている会社は多角化に走りがちですが、このエコシステムに資するか否かを事業拡大の判断基準にしている限り、GMO-PGが筋の悪いビジネスに手を出すようなリスクは低いでしょうね。

【地銀へのシステム提供】
地方銀行は生き残りを迫られているが、ECで自行のプレゼンスを高めたいと考えており、GMO-PGはその手伝いをしたい。
現在は北國銀行と横浜銀行にスマホ決済サービスを提供しているが、今期はいろんな発表ができると思う。
金融機関向けのこういったシステムは昔は、ユニシスやNTTデータ等のビジネス領域だったが当社が侵食することができた。
以前はシステム受注は数十万円~数百万円のオーダーだったが、こういったシステムは契約の単位が数億円単位で、先々は数十億円単位になっていくと思う。また粗利が担保できており、継続的にお金が入ってくる仕組み。こういった金融機関向けのシステムで、GMO-PGの成長が更に加速していくと考えている。

*北國銀行や横浜銀行の始めたスマホ決済(スマホによるデビットカード決済?)が今後、発展していくか否かについては、個人的に少々懐疑的です。ただ、こういった新しい決済のニーズがどこにあるのかは未知数だからGMO-PGとしては押さえておきたいだろうし、粗利を確保できているとのことなので、問題ないでしょう。

【対面事業の強化】
最近、対面事業の会社(GMOフィナンシャルゲート(GMO-FG)、グローバルカードシステム(GCS))に計27億円投資し、この分野を強化した。
訪日観光客が増えているが、日本はまだマグストライプ(磁気)のカード決済が大半で、セキュリティレベルが非常に低い。欧米ではほぼICカードに切り替わっており、セキュリティレベルが高くなっているが、オリンピックに先立ち、日本の各省庁はセキュリティレベルを上げるように指導している状況にある。
自販機や鉄道の券売機にキャッシュレスで安全な決済手段をつけるように、というような指導が、今後は増えてくるはず。多種多様な決済機能がある決済端末を提供するGMOフィナンシャルゲートは飲料メーカーなどと手を組み、自販機のオンライン化に取り組んでいるが、この分野は今後、高い成長をしていくものと考えている。

*GMO-PGはもともと非対面決済の会社でしたが、最近は対面決済と非対面決済の区別が曖昧になってきています。対面の決済端末のメーカーは数多く存在しますが、非対面決済事業のリーダー的存在であるGMO-PGの関連会社であることがGMO-FG、GCSの強みですね。GMO-FGの成長は、GMO-PG本体の成長を凌ぐことになる、とGMO-PGは見ているようです。
■GMOフィナンシャルゲート
■グローバルカードシステム
事業説明会では最近の株価動向、事業展望、海外展開などについて、説明がありました。非常に中身の濃い説明でしたが、ポイントとなる部分を整理して要約します。*は自分のコメントです。

【株価下落について】
・最近株価が下がっているが、高い時で8,000円をつけていた。株価はマーケットが決めることだが、トランプが選挙で勝って、減税や財政刺激策などを打ち出しており、そのことによって金利が上がる。金利が上がるとハイグロースの投資から債券投資にお金が流れることになる。このことで、GMO-PGを始めとして、エムスリーやMonotaROなどのハイグロース株が一時的に売られ、株価が下がったのではないか、と推測している。ただ、同水準の利益を出している会社とくらべても現在でも株価は倍ぐらい高い。
・現在、GMO-PGをプロのアナリスト10名がカバーしているが、これは当社が相当期待されているということ。エムスリーやMonotaRO、GMOインターネット、サイバーエージェントなども同様に10名ぐらいがカバーしている。アナリストは5年、10年先まで細かく見通して分析しており、株価もその見通しを織り込んでいく。当社としては2025年には800億円ぐらいの売上、250億円ぐらいの営業利益を見込んでいるが、将来性に対する評価で株価が高くなる。
・海外を回るIRを含めて、年間300~400回、機関投資家とミーティングしている。
・株価対策については、短期的に株価を騰げようと思えば、分割や自社株買いをすればよいのかもしれないが、それは短期策に過ぎない。当社は中長期的に積み上げていくビジネスモデルであり、やるべき株価対策は、高成長を継続できることを論理的に投資家に理解してもらうことで、こう行った対策が王道だと思っている。
・今期も海外IRに赴くが、確実に高成長を続けていくという説明をしてくるつもり。

*最近の株価下落に対する説明ですが、個人的な見解とは少々異なります。
以下、個人的な見解。

確かにトランプが選挙に勝ってから、GMO-PGやエムスリーの株価が急落しましたが、ハイグロース株から債券にお金が流れたわけではないと考えます。「金利が上がりそう=債券価格が下落しそう」であり、現時点で債券に資金シフトする投資家はいないのでは?(金利が十分に上がったのを見計らって投資するのでは?金利が動きそうだから債券・金利絡みの投資に資金を移す、というのはありうるんでしょうけどね。)

トランプの経済刺激策が期待されたことで、これまで停滞していた金融株や重厚長大産業の株が急騰しました。この結果、Topixや日経平均が急進することになりましたが、Topixは多くのファンドがベンチマークとして利用しています。ファンドマネージャはベンチマークを上回るパフォーマンスが求められますが、これまでハイグロース株を多く組み込むことでベンチマークをアウトパフォームさせていたファンドが、11月には軒並みベンチマークをアンダーパフォームすることになりました。下落局面でもGMO-PGを買い進み、50万株程度まで保有高を膨らましたひふみ投信が11月にTopixを大きくアンダーパフォームしたのは象徴的です。

ひふみ投信など中長期的な保有を標榜しているファンドでも、オープンエンド型投信である以上、Topixをアンダーパフォームする状況は許されません。投信は人気商売であり、Topix以下のパフォーマンスが続けば解約されてしまうリスクがあるということです。
ベンチマークであるTopixについていくため、多くのファンドが、ハイグロース株を売って金融や重厚長大産業の株の組入比率を上げたことで、ハイグロース株の売り物が大量に出て、一時的に需給が著しく悪化、株価が急落したということ。ひふみ投信もGMO-PG株を11月中に一部売却していますね。(無論、Topixに負けたから売ったという単純な流れだけではなく、こういった状況に関係したいろんな流れ(先回り的にハイグロース株を売却する動きとか、PERだけで割高と判断して信用売りをしてたまたま利益が出て、調子に乗って更に売り増した個人とかもいたでしょうね、多分w。)が起きていたはずです。)

もう一点、GMO-PGの株価急落に拍車を掛けた原因があると考えます。
GMO-PGの株価は今年4月に8,000円を付けましたが、そこまでの約1年で株価が倍以上になるという、オーバーペースな感じの騰がり方でした。マーケットでフィンテックが囃されたことも、株価の急上昇の一因なのかもしれませんが、中長期スタンスの個人投資家でもいったん売却して利益を確定した人が少なからずいたと思います。
その後、株価が下落基調となり、6,000円を切ったあたりから少しずつ打診買い(買い戻し)を始めて買い下がっていき、大部分を買い戻しても株価は下げ止まらず、ついに11月には4,000円台半ばまで下落、買い戻してきた投資家の大半は含み損状態となったはずです。
こういう状況のもと、年前半に利益確定した売却益に対してかかる税金を減らすため、含み損を抱えたGMO-PG株を損出し目的で年内にもう一度売却し、来年支払うべき税金の低減を図った投資家がいたことが、株価の下落に拍車を掛けたのでは、と考えています。

フィンテック関連が市場で囃されることでGMO-PG株もかなり騰げたものの、フィンテック関連銘柄が選別されるフェーズに入り、高値をつけていた多くの会社の株価が下落するなかで、最近増えた短期勝負の個人の信用売りとか、慌てて飛びついた人たちの損切りが加わって下げがきつくなり、6,000円以下から買い戻しにかかった中長期スタンスの投資家が想定していた以上に売られて株価が下げ過ぎ状態になり、個人投資家を中心に節税対策の損出し売却が増えて更に下落する、みたいな流れがあったかもしれない、ということです。

ただ、中長期スタンスの投資家は基本的には目先の株価ではなく、企業の将来性や成長性に投資していることから、GMO-PG株が業績悪化懸念で売られたわけではないのであれば、いったん売却せざるをえなくなっても、機を見て再び投資したいと考えているはずです。最近、株価が戻してきているのは、上述のような売りものが一段落したことによるのかもしれません。二番めの理由として書いた、税金対策で損切りした中長期スタンスの個人投資家も、買い戻しをしているだろうし。
「アノマリーでの株価下落は買い」というのは、投資の基本ですからねw。

[続く]
12/18にGMO-PGの株主総会、事業説明会がありました。
株価は大きく下落しましたが、今回の株主総会・事業説明会ではGMO-PGの成長性や競争優位を再確認することができたとの印象を持ちました。

今年度は、4/11に最高値8,080円をつけた後、一貫して下落基調が続き、株主総会直前の12/9には直近の最安値となる3,810円と、半値になっている状況での株主総会でしたが、株主から株価に関する質問や意見はほとんどなく、穏便な株主総会でした。(株価がこういった状況だと、会社側に非がなくても経営陣に文句を言ったり株式分割を要求する、勘違いした人たちを見かけることも多いけど、今回のGMO-PGの株主総会では一切ありませんでした。株主総会出席者は中長期スタンスの冷静な投資家が多かった、ということでしょうかw。社長も「株価に関する質問の準備をしてきたが拍子抜けだ。」みたいなことを冗談交じりに話していました。)

株主総会・事業説明会の質疑応答等について、簡単にまとめておきます(しょうもない質問や意見は割愛w)。内容は要約、記録違い等についてはご容赦下さい。*は自分のコメントです。

【株主総会の質疑応答】

Q.相浦社長はワンマンではないのか?
A.前職のIBM時代の先輩で経験が豊富な人材を取締役、監査役に複数名置き、自分の意思決定に対して意見してもらえるようなガバナンスの体制を敢えて作っているので、安心していただきたい。
*2014年9月期にも、ガバナンスに関する質問がありました。

Q.今期の業績予想では営業利益と経常利益で3億円ほど差がある。営業外費用のうち1.5億円はのれんの償却のようだが他に何かあるのか? また今後、出資が増えればのれんの償却が増えていくということか。
A.金融事業の拡大のための投資、対面分野に関する投資、海外投資により、のれんが増えている。三つの分野ともすでに黒字化し、GMO-PG本体よりも高い成長をしているので、のれんについては心配しなくてもよいと思う。
営業利益と経常利益の差異については、当社の持分法適用会社のうち数社が赤字であることによるものである。
*持分法適用会社は損益がまとめて「持分法適用による投資利益」「持分法適用による投資損失」として営業外損益に計上されます。今期は15,375千円の損失なので、単純に考えれば今期は損失が拡大するということです。新たに持分法適用会社になった企業のリストラ費用などが嵩むということなのかもしれませんが、金額的にはさほど大きくないと考えます。

Q.四半期ごとの決算説明会ビデオをアップロードしているが、参加者との質疑応答の内容を公開していただけないか。
A.決算説明会ビデオは競合他社も見ている。質疑応答では、他社に聞かれたくないような突っ込んだ質問にも回答しているので、全て公開するのには難がある。公開するかどうか、さじ加減を含めて検討させてほしい。
*多くの投資家が希望しているところだと思います。アナリストがどのような点に着目しているのかについても興味があります。会社側の意図を説明会に参加したアナリストらに正確に伝えるという意味でも「さじ加減」のうえ公開するというのは全然アリだと思います。

Q.今年4月から始まった、東京都税のクレカ払いの受託の現状は?
A.利用率が何%といったようなことは申し上げられないが、計画通り非常に順調に進んでいる。税金や公共料金に関与して、個人のデータを深いレベルで知り、生活データをしっかり押さえておくことが、個人へのレンディングに先々繋がるのではないか、と考えている。また、様々なデータを蓄積すれば、ビジネスを行う上でいろんな相乗効果が狙えると思う。
*将来的に「個人へのレンディング(貸し付け)」を見据えているということでしょうか。国税のクレカ納付が来年1月から始まるので、より個人データの蓄積が進むはずです。事業説明会でも、個人へのレンディングの説明がありましたが、別途まとめる予定。

Q.4月に出資したMobiKwikの現状は? インドで最近、高額紙幣の廃止が突然決まり、MobiKwikの取扱高が急増しているようだが、パンク状態になっているようなことはないか?
A.MobiKwikはインドの2強といわれるスマホウォレットの会社で今年4月に出資した。その時は全く予想しなかったが、インドで高額紙幣を政府が突如廃止し、全通貨の80%が使えなくなったことで、MobiKwikに「暴風のような追い風」が吹いている状況にある。MobiKwikは200名ほどの会社だが急遽、増員を図り500名で対応している。また、パンクする事のないように経営陣が休日を返上して事業の拡張にあたっている。当方としても本社のデリーに頻繁に赴き、一緒に取り組んでいる。将来的にはGMO-PG自身でインドで何らかのビジネスが展開できるよう、この歴史的転換点から知見を得たいと考えている。(村松副社長)
*インド経済は混乱しているようですが、高額紙幣問題は全世界共通。インドのように過激な廃止はなくても、高額紙幣の流通量を減らし電子決済を増やすのは、世界的な流れ。今回のインドの「社会実験」に決済事業者として関われたことは会社としてメリット大だと思います。

Q.決算説明会資料にある、マネーサービスビジネス(MSB)の関連アセットの増加の3Qと4Qを比較する棒グラフを見ると、ファイナンス・リースの伸びが大半である。事業特性上、ファイナンス・リースのアセットが大きくなるのはわかるが、どう解釈すればよいか?
A.MSBのなかに企業に対するレンディング、早払い、ファクタリングなど様々な貸し出し形態がある。ファイナンス・リースを行っているのは、東証一部上場の財務体質が極めて盤石な企業。足もとの利益という面ではファイナンス・リースが大きく貢献する。
一方、トランズアクションを分析してお金を貸すシステムはまだ発展途上の段階。貸したいのは山々だが、貸し倒れとのバランスもある。これはノウハウの蓄積により時間が解決するはず。将来的には早払いも、BtoBのレンディングも、ファイナンス・リースなどもバランスよく成長できれば良い、と考える。
*ファイナンス・リースはフィンテックという言葉が生まれる前からあるオーソドックスなビジネス。フィンテックをITを活用した新しいビジネスとするならば、GMO-PGのいうMSBは、フィンテック関連ビジネスを包含するということですね。

Q.海外子会社ではMacroKioskだけが連結子会社となっているが、他の子会社は純投資なのか?
A.当社の海外投資は、単純な純投資ではない。成長の支援を行い、その利益を取り込んでいくかたち。現在、ASEANで9社に投資している。すべてその国のトップの決済事業者である。決済事業者ということはGMO-PGと同業だが、同業だからこそビジネスを専門的な見地から見ることができる。ちゃんと目利きができる先に投資しているということが大前提。

Q.ASEANの決済会社は今後、企業価値が上がっていくと思うが、追加投資をする際に高値掴みをするリスクはないのか?
A.最初に投資をするときに、いろんな取り決めをしている。他社が買収しないよう、我々に出資の優先権があるといったような条項を極力、契約に入れるようにしている。それでも株価が非常に高くなったような場合は、高値掴みとならないように慎重に行動するつもりだ。
*2015年9月期にも、同様の海外投資に関する質問がありました。

Q.GMOインターネットと兼任の役員が多いが、兼任するメリットは? 社長もGMOインターネットの副社長をしているが単なる名義貸しなのか?
A.GMO-PGがいろんなビジネスを手掛けるようになり、いろんな知見が必要となってきたことから、GMOインターネットからの役員がいるが、GMO-PG専任が過半数を占めているのでガバナンス的な問題はない。
逆に私はGMOインターネットの役員をしているが、決済事業にはいろんな事業とのシナジーがあることから、GMOインターネットとともに大枠の戦略などを一緒に決めたりしており、意義のあることだと認識している。
*GMOインターネット、GMO-PGは、単なる名義貸しの取締役というような事業的に無意味なことはしないでしょう。

事業説明会のまとめは、また後日。

【参考】
■2015年9月期 株主総会の質疑応答
2015年9月期 事業説明会の質疑応答
2014年9月期 株主総会、事業説明会の質疑応答

先日インドが500ルピーと1,000ルピー紙幣の流通停止を突然発表し、インド経済が混乱していることが話題になっています。GMO-PGはインドの大手モバイル決済サービス企業「MobiKwik」に今年4月に出資していますが、高額紙幣の流通停止でMobiKwikは取引額が2500%(25倍)増加した、との記事を以前に紹介しました。
□突然の高額紙幣流通中止で全インドが混乱! 騒動のなか「漁夫の利」を得たのは?(日経BP,2016/11/22)

本日付(2016/12/13付)のウォール・ストリート・ジャーナルにも同様の記事が掲載されました。
□インド高額紙幣廃止、モバイル決裁に爆発的需要(ウォール・ストリート・ジャーナル,2016/12/13)
 1日当たり50万人の新規顧客を獲得する業者も
以下、引用。
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インド政府が高額紙幣の廃止の踏み切ったことを受け、同国内でモバイル決裁サービスを提供する企業が棚ぼた的に利用者を増やしている。
 大手のモビクイックでは、現在のペースが続けば2009年のサービス開始からの実績をわずか1~2カ月で超えるという。同社の設立者ビピン・プリート・シン氏は「政府が幅広く認知度を高めてくれて、われわれのために広告を打ってくれているようなものだ」と語った。
 ナレンドラ・モディ首相が先月上旬に高額紙幣を廃止すると突然発表して以降、同国では現金不足による混乱が続いている。廃止方針が打ち出されて以降、モビクイックでは通常の18倍のモバイル取引が行われているという。
・・・・・
国内最大のモバイル決算サービスを提供するペイティーエムでは、政府の発表以降に約1400万人が新規に利用登録を完了。10月には1日当たり10万人程度だった新規加入者が、高額紙幣廃止の発表以降は1日当たり約50万人で推移しているという。
・・・・・
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11/12付の日経BPの記事では取引額が25倍とありましたが、直近でも18倍の取引が行われているとのこと。
GMO-PGのMobiKwikへの出資は2016年4月27日でしたが、タイミングが非常に良かったですね。高額紙幣廃止の強行により、インドの電子決済市場が一気に拡大しているようですね。

また記事には、各国の2015年の通過流通額(対GDP比)のグラフ(ソースは国際決済銀行)が掲載されており、日本は20.7%でトップ、次いでインドの12.3%、ユーロ圏の10.6%、ロシアの10.6%と続きます。他にアメリカは7.9%、韓国は5.6%、オーストラリアは4.6%、ブラジルは3.8%などで、日本はダントツに紙幣が使われています。
偽札が出まわる国は電子決済が普及すると言われていますが、日本は偽札が出まわっていない平和な国だということかもしれませんw。冗談はさておき、日本の高い紙幣利用率は、裏を返せばGMO-PGのビジネスの伸びシロが大きいということを意味します。

【参考】
□インドのモバイルウォレット企業2強の1社「MobiKwik」に出資(2016/4/27)
 ~世界最大級の半導体設計会社MediaTek、セコイアインドと共同出資~
先日送付された2017年3月期中間報告書に、所有者別株式分布状況が掲載されています。これを2016年3月期の事業報告書と比較してみます。2分割しているため、以下、2016年3月末の株式数は2倍で換算します。
所有者別株式数
                     2016/3末A        2016/9末B        B - A
個人・その他         6,329,714      →      6,541,174          +211,460
金融機関              2,232,600      →      3,295,600        +1,063,000
金融商品取引業者   422,748      →        165,770         ▲256,978
その他法人           5,356,278      →      5,408,878            +52,600
外国法人等           2,919,260      →      2,149,098         ▲770,162
自己名義株式       1,362,920      →      1,063,000          ▲299,920

この整理から、上半期は外国人と金融商品取引業者が売り、金融機関(国内ファンド等)と個人が買っていたということがわかります。自己株名義株式30万株の減は分割に伴い消却した分でしょうか。
個人・その他の株主数をみると、12,170名から13,509名に1,300名以上増えています。2分割で買いやすくなったことが理由でしょうね。個人株主を増やすという点で分割は機能しています。
ただ分割は買いやすくなる一方、売られやすくもなるわけです。アミューズを応援したいという理由で100株だけ持っていた個人株主が分割で200株保有となり、100株だけ処分するようなことも起こります。アミューズのような出来高が少なく板の薄い株だと、個人の細かい売りがバラバラと出てきて場に株がダブつき気味となり、株価が低迷しやすくなりがち。アミューズのように主要な業種分類に属さない会社はファンドに組み込むためのまとまった買いも入りづらいですしね。減益予想を出すようなタイミングで分割をやったのもまずかったのかも。個人株主は増えたけど、新しく株主になった人は今のところみんな含み損状態だしw。まぁ、こんな解説は後講釈だととられても仕方ありませんがww。

大株主(上位10名)をみると、日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口)が23万株から85万株、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が36万株から47万株と所有株数を大幅に増やす一方、45万株を保有していたMSCO CUSTOMER SECURITIESが30万株まで減らし、39万株を保有していたGOLDMAN SACHS INTERNATIONALが上位10名から姿を消しています。(国内信託がすべて国内のファンド、外資系金融機関がすべて外国人、ということではありません。あくまでも目安です。)

アミューズの株価はここ最近、ずっと下げてきましたが、外国人の売りの影響が大きそうですね。10月以降に株価が更に急落し、低迷していますが、円の急落にともなう外国人の売りもあるのかもしれません。数千株単位のまとまった売りものが断続的に出てくる状況が続いているのも、外資系のファンドとかが売っているのが原因なのかもしれません。

TOPIX、日経平均が大幅上昇し、銀行株やオーソドックスな株が買われて成長株や中小型株が大きく売られる展開だから、アミューズのような株に厳しい状況が続いています。今期の減収減益はすでに十分織り込まれているはずで、現在は業績悪化懸念から売り込まれているわけじゃなく、あくまでも需給(銀行株等、他の株への資金シフトによる売りものの急増)による低迷と思われます。
1年近く売られ続けているような状況だし、いくらなんでもそろそろ底打ちするのでは、と期待していますがw。


PS.
以前のエントリで映画「君の名は。」は、中国でヒットしても日本に利益が還元されないという記事がRecord Chinaに出たと書きました。
http://ameblo.jp/2sc372/entry-12226106464.html

ところが、2016/12/11付の以下の記事に「『君の名は。』は、買い切り枠ながら興行収入に応じて日本側にボーナスが支払われる仕組みが採用されているようだ。」とありました。
□映画「君の名は。」が中国でも支持される秘訣(東洋経済 ON LINE  2016/12/11)
どうやら日本に還元されない云々の情報は誤報だったようなので、元のエントリにも追記しておきました。
先日、国税のクレジットカード納付をGMO-PGが受託したというプレスがありました。
□国税庁にGMO-PGのサービスを提供
 ~国税のクレジットカード納付における決済処理と納付サイト制作・運営を行う~
■国税のクレジットカード納付の受託

プレスリリースでは触れられておらず話題にもなっていませんが、国税庁のサイトにある「クレジットカード納付のQ&A」には、支払い方法が「一括払い、分割払い、リボ払い」から選択できるとあります。
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17. クレジットカード利用代金の支払回数は選べますか。
答  お支払は、一括払い・分割払い(3回、5回、6回、10回、12回)又はリボ払いの中からお選びいただくことができます。
 なお、分割払い又はリボ払いの場合は、利用額に応じた決済手数料に加えて、各カード会社の定める手数料が発生する場合がありますので、あらかじめカード裏面に記載されているカード会社へお問い合わせください。
※ ご利用されるクレジットカードにより、支払方法が選択できない場合があります。
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国税の支払いで分割払い、リボ払いが可能となったということは画期的ですね。

消費者金融とかでローンを組んで税金を払い、分割とかリボで返済するのと実質的には同じですが、クレカのほうが気軽に利用できると考える人が多いです。「クレカの分割やリボは使うけど、消費者金融は使わない」という人が多いということです。クレジットカードを利用するということは一括払いであっても借り入れをしているのと同じなんですが、感覚的にはかなり違いますね。

推測ですが、支払い方法についてプレスで大々的にアピールしなかったのはおそらく、穏便にスタートさせたいからでしょうw。分割払い、リボ払いの金利手数料は年利換算で10%以上だから、マスコミとかトンチンカンな人たちとか(空売りしている人たちとかw)が「暴利だ」と騒ぐとややこしそうですからw。
クレジットカード会社からすれば、分割払いやリボ払いは金利手数料で利益を得るローン事業で、国税の支払いとはいえ既存のビシネスであり、一般のECでの分割やリボとなんら変わりません。金額が大きいぶんECより利幅が大きくなるだろうから、支払い方法にかかわらず、スタートすればかなり力を入れてきそうですね。

ちなみにクレジットカード会社からみれば一括払いも無利息の貸付(手数料収入はある)。クレッジットカードで所得税が払われれば支払い方法に関わらず、その人の年収が推測できるから、与信の精度向上につながるというメリットもありそうですね。個人情報がどうのと騒ぐ人たちも出てくるかもしれないけど、嫌なら使わなきゃいい(=クレジットカード会社からお金を借りなければいい)というだけの話ですw。

法人カードの場合は今のところ、分割払いやリボ払いができるものがほとんどないので、当面は個人や個人事業主の利用となると思いますが、将来的には法人も視野に入れていると思われます。
一括払いでも資金繰りの改善になりますが、法人で分割払いやリボ払いが可能となれば、非常に便利です。税金を支払うタイミングで手元にキャッシュがない場合、例えばリボ払いのようなかたちにしておき、お金が入ったら完済する、というようなことが税金でできるようになるわけです。

これは法人に対する短期貸付と同じです。GMO-PGはクレジットカードの利用実績を用いて与信管理を行い、法人に短期貸付を行う「トランザクションレンディング」を始めています。将来的には、法人によるクレジットカード納付に、このトランザクションレンディングを絡めてくるのかもしれません。
法人カードによる分割払いやリボ払いができなくても、GMO-PGのトランザクションレンディングが利用できれば、実質的に分割払いと同じようなことができるから、分割払い希望者をこのトランザクションレンディングに誘導することもできそうです。
今回の国税のクレジットカード納付導入が呼び水となり、BtoB市場(企業間取引)クレカ決済の拡大に繋がることを期待しています。

国税納付にクレジットカードがどのくらいのスピードで普及するのかは今のところ見えませんが、ふるさと納税でクレジットカード払いを利用する人が多い(かつ、ふるさと納税でインターネットによるクレジットカード払いに抵抗がない人が増えた状況にある)ことを鑑みれば、以外とクレジットカード納付を利用してみたいという人は多いかもしれません。

国税への導入で地方税のクレジット対応も進みそうだし、GMO-PGの税金・公金まわりの今後の展開が楽しみですね。
ひふみ投信の12月6日発行の2016年11月月次運用報告では、11月末のGMO-PGの組入比率が1.77%(*)。純資産総額1256.3億円と月末株価4,710円から計算すると、ひふみ投信(マザーファンド)は11月末現在、GMO-PG株を約47.2万株を保有、10月末から▲3.1万株と保有高を減らしています。

最近のひふみ投信の保有数、株価の推移は以下のとおり。
年月______月末株価_______月末保有株数______________組入比率
15年04月__3,105円___________37.0万株___________________2.43%
15年07月__4,065円( +960円)__35.4万株(△1.6万株)____2.03%
16年02月__6,360円( +160円)__34.5万株(+2.1万株)___2.25%
16年03月__7,620円(+1260円)__26.1万株以下
16年04月__7,050円(▲470円)__27.9万株以下
16年05月__6,950円(▲100円)__28.1万株以下
16年06月__5,800円(▲1150円)_35.1万株___________________1.8%
16年07月__5,900円( +100円)__38.1万株(+3.0万株)_____1.88%
16年08月__4,770円(▲1130円)_50.3万株(+12.2万株)__2.02%
16年09月__5,260円( +490円)__50.2万株(▲0.1万株)_____2.08%
16年10月__4,830円(▲430円)__50.3万株( +0.1万株)_____1.89%
16年11月__4,710円(▲120円)__47.2万株(▲3.1万株)_____1.77%

※3~5月の月末保有数は運用報告書の純資産額、GMO-PGの月末株価、10位銘柄の保有比率を利用して推計。
ひふみ投信のGMO-PG株の保有状況の推移は以下。
(*)運用報告書は小数点以下1桁の表示で「1.8%」ですが、動画の運用報告で1.77%。

ひふみ投信が少しGMO-PGの保有高を減らしました。
ひふみ投信は成長性の高い中小型株に対する投資に強いファンドですが、この11月はベンチマークとして使われるTOPIXが+5.49%だったのに対し、ひふみ投信は+0.44%と大きくアンダーパフォームしました。上記の運用報告動画でも解説されていますが、アメリカ大統領選でトランプが勝利して以降、潮目が変わったという認識で、保有していなかった重厚長大産業や銀行などを保有するためにポートフォリオをかなり弄った、ということのようです。
新たな投資のキャッシュを捻出するため、GMO-PGをはじめとする保有株式を売却したということです。ただ、組み入れ銘柄を10月と11月で比較すると、GMO-PGの保有高の減少は▲3.1万株と比較的少ないほうで、10月まで上位20銘柄に入っていたのに11月には消えている銘柄もいくつかあります。ひふみ投信はずいぶん前からGMO-PGを手掛けています(今回は3回目)。以下、ひふみ投信のGMO-PG株の保有状況の推移です。
第1期、第2期は大きな利益を出しましたが、今回(第3期)は厳しい状況です。新規投資の資金捻出のための売却との説明ですが、成長株からオーソドックスな銘柄に資金がシフトしているという認識だとの説明もありました。更に処分を進めている、ということなのかもしれませんね。

高バリュー株が最近、総じて低迷しているのは多分、ひふみ投信と同様のスタンスで利益を出していた多くのファンドがひふみ投信と同じように、組み入れ銘柄を大きく変更しているということが理由だと思われます。ファンドの場合、ファンドマネージャはベンチマークのアウトパフォームが至上命題。他の多くのファンドが売って株価が大きく下落するようなら、成長性やバリューとかは無視してもパフォーマンス悪化を防ぐために売らざるを得ません。現状を鑑みると、ひふみ投信と同様の行動をとる他のファンドも多そうです。

原則的には株価が大きく下落すれば、ベンチマークの縛りがない個人投資家が買い向かって下落圧力が弱まるはずなんですが、現在は市場が「個人投資家の売り・外国人(ファンド)の買い」の状況で買い手が不在。結果的にGMO-PGやエムスリーのような株が大きく下落しているのは、こういった状況に加えて個人による信用買いの損切りや新たな信用売りなどが重なり、売りが売りを呼ぶ状況ということなのかもしれません。ひょっとすると、昨日のひふみ投信の運用報告がキッカケとなり、本日(12/7)の大幅下落となったのかもしれませんね。

ただ、業績悪化懸念とかで売られているわけじゃなく、ベンチマークに対するアウトパフォームを求められるファンドの事情が引き金となり売られているということであれば、需給悪化で下落しているということ。売らざるを得ないファンドの売り圧力が弱まってくれば、そのうち割安感から買われ始めるでしょう。どこまで下げるか、いつごろ落ち着くのかはわかりませんがw。
このような状況だと、ニュースも材料も関係なく売買されるのは仕方ありませんが、落ち着いてくれば昨日の国税のクレカ納付のような大きなニュースは、改めて注目されてくると考えます。
(国税のクレカ納付について、あまり注目されていない重要なポイントがあるので、改めて書きたいと思います。)