映画「君の名は。」が大ヒットしています。8/26公開で国内累計収入は200億円と邦画歴代2位、中国でも公開3日間で42億円の興行収入とのこと。アジアでもヒットしているようです。
□「君の名は。」中国公開3日間で興収42億円!日本では邦画歴代2位に浮上
ちなみにこの記事によると、中国では日本映画史上最大規模の6万7823スクリーンで封切られたとのこと。日本での「君の名は。」の封切り時点でのスクリーン数は確か300前後だったから、スクリーンの数が2桁も違うのは驚きです。中国のチケット代が日本より安いといってもこれだけの規模で上映されれば、日本の興行収入を追い越すのは時間の問題でしょうねw。今後、DVD/BDの販売でも期待できそうです(中国では既に海賊版のDVDが出回っているようですw。海賊版が出ようが出まいが、本物もたくさん売れるのが中国なんですがww。)
さて、この映画は製作委員会方式で作られており、アミューズも出資しています。公式サイトによると出資者は、東宝、コミックス・ウェーブ・フィルム、KADOKAWA、ジェイアール東日本企画、アミューズ、voque ting、ローソンHMVエンタテイメント。各々の出資比率は不明ですが、出資者の並びから察するにアミューズの出資比率は高くなさそうです。数%程度といった感じでしょうか?
これだけのヒットですし、DVD/BDも売れるでしょうから、たとえ数%の出資でも、利益への貢献はそこそこあるでしょう。しかしながら、同様の製作委員会方式でつくられ、アミューズが出資してヒットした「るろうに剣心」(同様に8月公開)の場合、分配収入が3Qまでは計上されず、4Qから(次の期に跨って?)計上されたと記憶しています。
「君の名は。」も「るろうに剣心」と同様だとすれば、分配収入は本決算まで反映されない可能性が高そうですね。
【追記】
中国情報サイト、Record Chinaの記事。
【追記】
中国情報サイト、Record Chinaの記事。
□「君の名は。」中国で大人気も、日本はまったくもうからない!?ネットでは「この金は日本人に受け取ってほしい」の声も
http://www.recordchina.co.jp/a156895.html
ニュースソースは中国のネットメデイア情報だそうだから記事の信用度は???ですが、「君の名は。」は中国の映画輸入制度により、中国企業が配給の権利を約3億3000万円で買い取るかたちになっているため、いくら中国でヒットして興行収入が大きくなっても、出資する日本企業は計3億3000万円以上の売上となることはない、という記事ですね。本当なんでしょうか??
【追記】2016/12/11
ニュースソースは中国のネットメデイア情報だそうだから記事の信用度は???ですが、「君の名は。」は中国の映画輸入制度により、中国企業が配給の権利を約3億3000万円で買い取るかたちになっているため、いくら中国でヒットして興行収入が大きくなっても、出資する日本企業は計3億3000万円以上の売上となることはない、という記事ですね。本当なんでしょうか??
【追記】2016/12/11
映画「君の名は。」が中国でも支持される秘訣(東洋経済 ON LINE 2016/12/11)
この中に以下のような記述があります。
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「買い切り」でも日本側にボーナス
~「君の名は。」は、買い切り枠ながら興行収入に応じて日本側にボーナスが支払われる仕組みが採用されているようだ。中国映画事情に詳しい関係筋は、「配給権を売却した時点でおしまいではなく、日中両サイドの協力によってヒットにこぎつければ、双方に利益がもたらされるようになった」と証言する。
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「君の名は。」は中国でヒットしているが、その利益は日本側に還元されないとのRecord Chinaの報道がありましたが、誤報のようです。「君の名は。」の恩恵はアミューズにもありそうですね。
また、記事には以下の様な記述もあります。
「君の名は。」を機に、制作側にとってインセンティブのある契約形態が拡大する可能性もある。
来年以降は輸入枠制度自体も変わりそうだ。現在の規制は2012年に米中間で決定されたものだが、2017年には再交渉が予定されている。そこでは輸入枠の拡大がほぼ確実視されている。
今後は邦画にも巨大市場参入へのチャンスが広がりそうだ。「君の名は。」はその橋頭堡を築いた映画として記憶されることになるかもしれない。
中国での映像作品関連ビジネスは今後、期待できそうですね。
GMO-PGが1月開始のインターネットによるクレジットカードでの国税納付について、決済処理サービスと「国税クレジットカードお支払サイト(https://kokuzei.noufu.jp/ 2017/1/4スタート)」の運営を行うことが発表されました。
□国税庁にGMO-PGのサービスを提供
□国税庁にGMO-PGのサービスを提供
~国税のクレジットカード納付における決済処理と納付サイト制作・運営を行う~
□GMO-PG、「国税クレジットカードお支払サイト」を2017年1月4日に運営開始(ITPro)
GMO-PGはこれまで地方税のクレジットカード納付を手がけてきており、東京都や愛知県等では納税サイトの運営も行っています。愛知県県税のクレジットカード納付のエントリは以下。
■愛知県県税のクレジットカード納付(2016/10/3)
地方税納付はGMO-PGの専売特許ということではなく、他社で受託しているところもあるし、YAHOO!公金支払いのような形態もありますが、やはり東京などの大都市での納税サイト運営実績が評価されたということでしょうね。GMO-PGはずっと国税のクレカ納付の受託を狙っているようだったから、予定通りの流れですw。
国税の扱い自体は非常に大きなニュースですが、法人税や消費税など企業の収める国税のクレジットカード納付が可能となったことも重要なポイントです。法人のほうが税額が大きいことは言うまでもありませんが、国税のクレカ納付は、企業のクレカ決済(BtoC、BtoB)の促進に追い風になることが大きいです。
企業間決済市場は巨大ですが、これまでは銀行や郵便局などによる決済が一般的で、クレカ利用は増えつつあるものの、まだあまり利用されていません。クレカ利用による決済の場合、決済から実際の引き落としまでにタイムラグがあり、資金繰りの改善につながることがメリット、と言われています。
加えて、クレカ利用により取引先の信用調査の負担を軽減できることは、実は大きなメリットです。
一般の企業の信用調査には限界があり、せいぜい登記簿や財務諸表を取引先に出させたり、帝国データバンク企業情報を有料で入手したりする程度の事しかできません。利用者からすれば「帝国データバンクなどの調査会社がヒアリングベースでつくる信用データなんて、あてにならないけど他に選択肢がないから利用している」というのが本音で、形骸化しているのが実態です。
一方、クレジットカード会社は過去の支払実績に基づく信用データを保持し、自身のリスクでファイナンスしてるリスク管理のエキスパート。怪しい相手先にはカードを発行しないし、支払遅延者にペナルティを課したりしてリスクコントロールしています。
クレカ決済の利用は、企業からすると信用管理をクレジットカード会社に委託することでもあり、リスク管理のレベルが大幅にアップすることを意味します。こういった点は、国税のクレカ納付を通じて企業のクレカ決済が普及するにつれて評価されてくるでしょう。
リスク管理が甘くてもほったらかし、という日本企業が多いけど、これからは国外の企業相手の取引も増えるし、信用管理はどんどん重要度が増してきますしね。
国税のクレカ納付の受託で、短期的にGMO-PGの業績が大幅アップすることはないんでしょうけど、将来の業績、業容の拡大に確実につながるはずで、今回の受託は会社にとって大きな意味を持つものだと考えます。
さて、ここのところ株価が低迷していますが、特にネガティブなニュースが出たわけでもないし、原因はよくわかりません。他のハイバリュー株が同じように売られているし、少し前にも起きた外資系ファンドの解約の影響の可能性もありますね。円安による損失拡大で、損切りの動きも出ていそうですね。
もともとGMO-PGはクセのある値動きをする株で、上にも下にも大きくブレます。中長期のスタンスで会社の価値に対して投資をしているのであれば、短期の株価動向はあまり気にしても仕方ありません。
いつ売りが枯れてくるのかは誰にも分からないし、株価の下落は気になるけど、のんびりいきたいところですw。
2016/11/21付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJMS)はアナリストレポートを出しました。
目標株価は8,800円でoverweight継続です。算定の方法はこれまでと同様にPV/NOPATを用いる方法。現在の株価は4,800円台ですが、三菱UFJMSの株価格付けでは、目標株価の達成の予測期間は「今後12ヶ月」。つまり、12ヶ月以内に8,800円となる予想ということですから、現在の株価水準から考えるとかなり強気ですね。
レポートに以下のように書かれています。
「株価上昇カタリストは FinTech(フィンテック)やスマートフォン決済等のキーワードによって期待値が上昇し、バリュエーションが切り上がること。株価下落リスクは、同社の成長性に対する懸念ではなく、株式市場要因で、バリュエーションが切り下がることである。」
株価上昇カタリストは FinTech云々とあります。「Fintech」という言葉は定義が曖昧で、いわゆるバズワードですが、決済が現金からクレカなどの電子決済に切り替わるのは世界的なトレンドであるにもかかわらず、日本は先進国の中では立ち遅れている状況。日本から現金が完全になくなることはないんでしょうが、このトレンドはしばらく継続します。
電子決済といっても形態、対象、目的等で様々ですが、個人が利用するものについてはGMO-PGはほとんどすべてをカバーしています(まだ規模は小さいですが法人の電子決済についてもクレカ利用のネット決済を展開しています)。こういったトレンドの中でGMO-PGの成長は加速しており、これまで年率+20%だった成長率に対するコミットメントを、昨年度から年率+25%と引き上げています。電子決済増加の傾向が続く限り当面、GMO-PGの業績に翳りが出ることはないでしょう。
電子決済といっても形態、対象、目的等で様々ですが、個人が利用するものについてはGMO-PGはほとんどすべてをカバーしています(まだ規模は小さいですが法人の電子決済についてもクレカ利用のネット決済を展開しています)。こういったトレンドの中でGMO-PGの成長は加速しており、これまで年率+20%だった成長率に対するコミットメントを、昨年度から年率+25%と引き上げています。電子決済増加の傾向が続く限り当面、GMO-PGの業績に翳りが出ることはないでしょう。
こういったトレンドはFintechという言葉が流行ろうが廃ろうが関係ない大きな流れです。決算説明会ビデオが公開されましたが、説明する社長から「Fintech」ということばが一度も(ほとんど?)出てこなかったのが印象的でした。GMO-PGは電子決済の拡大の恩恵を最大限に享受できる企業。流行り廃りのあるバズワードで会社を説明すると、中途半端に誤解される可能性もありますからw。
少し前までジャストアイデアでFintech参入を表明する企業がメディアで持ち上げられたりしてきたのも見かけたし、最近は「Fintech企業は淘汰される時期に来た。」というような雑誌記事もしばしば見かけます。GMO-PGは淘汰される側ではないし、淘汰される企業とは一線を画す代表格の会社だけど、自らFintech企業を標榜すれば、十把一絡げ的に扱われかねないということ。ひょっとすると最近の株価低迷も、Fintechというバズワードの流行り廃りが影響していたのかもしれませんねw。
少し前までジャストアイデアでFintech参入を表明する企業がメディアで持ち上げられたりしてきたのも見かけたし、最近は「Fintech企業は淘汰される時期に来た。」というような雑誌記事もしばしば見かけます。GMO-PGは淘汰される側ではないし、淘汰される企業とは一線を画す代表格の会社だけど、自らFintech企業を標榜すれば、十把一絡げ的に扱われかねないということ。ひょっとすると最近の株価低迷も、Fintechというバズワードの流行り廃りが影響していたのかもしれませんねw。
さて、このレポートでは下落リスクについては"成長性に対する懸念"は心配していないようです。市場要因でバリュエーションが切り下がった時に株価下げがきつくなるのは、ハイバリュー株への投資ならある程度やむを得ないですね。逆にバリュエーションが切り上がる時には上方にオーバーシュートすることもあるわけですからw。
余談ですが先日、インドが500ルピーと1,000ルピー紙幣の流通停止を突然発表したことが話題になっています。GMO-PGはインドのモバイル決済サービス企業「MobiKwik」に今年4月に出資していますが、高額紙幣の流通停止でMobiKwikは取引額が2500%(25倍)増加したとのことです。
□突然の高額紙幣流通中止で全インドが混乱! 騒動のなか「漁夫の利」を得たのは?(日経BP,2016/11/22)
突然の高額紙幣流通停止なんて無茶なことは日本では起きないでしょうが、高額紙幣が税金逃れやマネーロンダリングに利用される問題は、世界共通。日本でも将来的には1万円札が怪しまれたり、利用が疎んじられたりることになるのかもしれませんね。
【参考】
三菱UFJMSはこれまでも継続的にGMO-PGのアナリストレポートを作成しています。過去のレポートに対するエントリは以下のとおり。
□2015/8/27付 株価=3,615円, 目標株価=5,800円
*補足
□2015/11/20付 株価=5,570円, 目標株価=5,900円
□2016/3/15付 株価=7,060円, 目標株価=8,800円(レポート未入手)
アミューズの2017年9月期 2Q決算説明会資料が公開されました。
決算説明会資料には、各セグメントの収入の内訳と損益が、前期比較で掲載されています。
前期は看板アーティストの大型コンサートが重なりましたが、これは上半期に集中していました。前期の上半期を通期決算と比較すると、営業収入ベースで進捗率63%(上半期:305億円/通期:489億円)、経常利益ベースで88%(上半期:51億円/通期:58億円)と、上半期にかなり偏っていました。前期がこういった状況だっだから、今期と前期を増減率で比較すると今期がかなり落ち込んいるように見えるのは仕方ありません。
アミューズの業績はアーティストの活動状況に左右されるので、毎期安定的に収入が伸びるわけではありません。今年度が端境期的な状況となることは昨年からわかっており、5月に発表された期初業績予想も減収減益予想です。為替差損など不可抗力的な部分はあるけど、今回の上半期決算はほぼ計画通り。ことさら悲観的に捉える必要はないでしょう。
コンサートによる収入は、アーティストマネージメント事業の「イベント収入」ですが、上半期は77億円と前期比▲43%でとなっています。一方、ファンクラブ会員収入やアーティストグッズ等の物販収入は「ファンクラブ商品収入」ですが、こちらは88億円と前期比▲6%に留まっています。
アーティストグッズ等の物販と言えば、ライブ会場で行列して購入するというイメージがあります。今期は大型コンサートの減少でもっと落ち込むと予想していましたが、ちょっと以外でした。アミューズは近年、物販全般に力を入れており、早速効果がでているということかもしれませんが、今期はBABYMETALの物販好調の寄与度が大きかったのかもしれませんね。以下のエントリ参照。
■BABYMETAL、東京ドーム公演のグッズ販売について
さて、決算短信で会社計の業績予想数値の修正はありませんでしたが、決算説明会資料によるとセグメント別の営業収入・セグメント利益は修正されています。修正は以下のとおり。(単位は百万円)
【営業収入】 期初予想 今回予想 差異
アーティストマネージメント事業 36,240 37,390 +1,150
メディアヴィジュアル事業 1,820 1,570 ▲250
コンテンツ事業 2,350 2,750 +400
プレイスマネージメント事業 3,690 2,390 ▲1,300
【セグメント利益】 期初予想 今回予想 差異
アーティストマネージメント事業 4,260 4,700 +440
メディアヴィジュアル事業 50 20 ▲30
コンテンツ事業 810 1,070 +260
プレイスマネージメント事業 ▲200 ▲900 ▲700
調整額 ▲1,020 ▲990 +30
アミューズの主戦場であるアーティストマネージメント事業とコンテンツ事業(旧譜販売等)が好調で、期初業績予想を上回る一方、プレイスマネージメント事業の赤字が拡大することで相殺されるという見立てですね。相殺されるというのはこじつけっぽく感じますが、業績予想修正の発表はある程度の規模にならない限り行わない性格のものだから、仕方ありません。
また、プレイスマネージメント事業の不振は大半が東京ワンピースタワーと思われます。上半期のセグメント利益が▲5.5億円、通年予想が▲9億円。上半期にはリニューアルの休業があったし、下半期に年末年始と春休みがあることを考えれば、まずまず固めの数字に思えます。事業内容からして損失が際限なく膨らむようなことは考えられないですしね。
「来年のコミックス20周年に向けて関係各社と業績回復策を模索」とのことですが、施設自体の評判が悪いわけではないし、早いとこテコ入れしてほしいところ。
基本的にアミューズの業績予想はいつもかなり保守的。これまでも決算発表時点で未発表のコンサートについては、これまではほとんど加味しない業績予想数値を出すことが多かったと推察しています。これから発表する大型コンサートがあるかどうかは不明ですが、9月の東京ドーム2days以降、国内スケジュールが白紙のBABYMETALは、そろそろ何か発表があるかもしれませんねw。
上半期決算発表後、株価は大きく下落しましたが、アミューズは個人投資家の売買が多く、上にも下にもブレが大きいのが特徴。減収減益というだけで慌てた狼狽売りや、安直にBABYMETAL関連での業績サプライズにベットした人の失望売りも多そうですw。
上述の通り大型コンサート集中の反動で今期が減収減益となることは昨年からわかっていましたが、株価は減収減益を折り込みながら1年ほど前の最高値から5割近くも下落している状況。アミューズに限ったことでもないですが最近は、減益予想の会社の株価は低迷しているところが多い状況。その中でもアミューズ株はちょっと下げ過ぎの感があります。(株価がこの先どうなるのかなんて誰にもわからないし、あくまでも個人的な感覚で、ということですがw)
アミューズの芸能プロという業態は一般的な業種分類からは外れており、アナリストレポートなどもほとんど出ないし、板が薄くて出来高も少ないからファンドなどのプロが手を出しづらい株。割安感からのファンドの打診買いが入りにくいのも、株価が下方に大きく振れやすい一因なのかもしれません。
アミューズの芸能プロという業態は一般的な業種分類からは外れており、アナリストレポートなどもほとんど出ないし、板が薄くて出来高も少ないからファンドなどのプロが手を出しづらい株。割安感からのファンドの打診買いが入りにくいのも、株価が下方に大きく振れやすい一因なのかもしれません。
現在の株価は予想PERが11倍台と中長期的にみれば下値不安がさほどないレベル。年度末にかけて、福山雅治やサザンオールスターズ等の看板アーティストの来期スケジュールも徐々に明らかになってくるだろうし、株価の反転はきっかけ待ちといったところでしょうかw。
アミューズの2017年3月期の2Q決算が発表されました。
アミューズは、看板アーティストの大型コンサートが重なった前期と比べて減収減益となるという業績予想を、前期決算発表の時点で出していましたが、上半期については営業収入、営業利益は業績予想を上回ったものの、経常利益以下が未達となりました。
業績予想との対比は以下のとおり。単位は百万円。
2016_2Q 業績予想_2Q 差異
営業収入 23,859 23,030 +829
営業利益 2,389 2,300 + 89
経常利益 2,207 2,335 ▲128
当期利益 1,211 1,460 ▲249
営業収入、営業利益が業績予想を達成しているにもかかわらず経常利益以下が未達となったのは、営業外損益が▲181百万円と大きく足を引っ張ったことによります。ちなみに業績予想の営業外損益は+35百万円で、差異は▲216百万円。
損益計算書の営業外利益・営業外費用で目立つのは以下の科目。カッコ内は前年同期実績。
①営業外利益:持分法適用による投資利益 2百万円(77百万円)
②営業外費用:為替差損 170百万円(81百万円)
③営業外費用:事業組合投資損失37百万円(0.1百万円)
①は持分法適用会社であるライブ・ビューイング・ジャパンの損益です。ライブ・ビューイング・ジャパンの業績は以前から四半期ごとのブレが大きいのが特徴。1Qの持分法適用による投資損益は▲15百万円でしたから、2Q単独では+17百万円だったことになります。ライブ・ビューイング・ジャパンは四半期ごとに大きくブレますが年度ベースでみれば業績成長が続いているので、通年ではあまり心配する必要はないと思われます。
②が経常利益未達の一番大きな要因と考えられます。アミューズは海外展開に力を入れているので、円高で為替差損が出るのは致し方ないところです。上半期決算の9月末はドル円が100円前後と今年度で最も円が高かった時期だったし、今半期は多くの企業が為替差損を出しているように思います。
円高で為替差損は出たけれど、BABYMETALやPerfume、ONE OK ROCKは、中長期的にみればまだ先行投資のフェーズ(BABYMETALはようやく利益が出せる状況になってきてはいますが、今後の成長ポテンシャルを考えればまだまだこれからでしょう)。決算には一時的な為替差損は出るものの、円高により割安で有利な投資ができたという側面もあるので、円高がまったく悪いというわけではありません。円高の為替差損を恐れて海外展開を遅らせるというのは、まさに本末転倒ですからw。
③事業組合投資損失の中身は不明ですが、おそらく東京ワンピースタワー関連の損失と思われます。
東京ワンピースタワーは「プレイスマネージメント事業」の中核ですが、セグメント損益をみると「プレイスマネージメント事業」は▲553百万円。
2Q決算では、営業利益は業績予想を+89百万円上回っていますが、ライブ等のイベントについては業績予想を大きく上回ったものの、円高と東京ワンピースタワーの不振が足を引っ張り、+89百万円で着地となったという構図なのかもしれません。
通期の「プレイスマネージメント事業」の業績予想は▲200百万円。東京ワンピースタワーが年末年始や春休みでどれだけ挽回できるのかが、今期の業績の鍵を握っているのかもしれませんね。
本業のライブ・コンサートが堅調そうだし、中長期的にみれば会社全体の業績に特に問題はないように思います。
通期の「プレイスマネージメント事業」の業績予想は▲200百万円。東京ワンピースタワーが年末年始や春休みでどれだけ挽回できるのかが、今期の業績の鍵を握っているのかもしれませんね。
本業のライブ・コンサートが堅調そうだし、中長期的にみれば会社全体の業績に特に問題はないように思います。
GMO-PGの2017年9月期の業績予想は以下のとおり。
売上高 18,767百万円 前期比+54.9%
営業利益 5,013百万円 前期比+31.2%
経常利益 4,673百万円 前期比+23.6%
純利益 2,762百万円 前期比▲5.1%
EBITDA 5,811百万円 前期比+38.7%
売上高の前期比+54.9%は、GMOフィナンシャルゲート(GMO-FG)が連結子会社となったことでフルに寄与することと、MACRO KIOSKの9ヶ月分(2Qから)の売上寄与によるとのことで、それらを除けば+26.1%とのこと。また、営業利益の前期比+31.2%は、GMO-FGとMACRO KIOSKを除くと+30.1%。
GMO-FGとMACRO KIOSKを除いた前年比で見ると、売上高の伸びを営業利益の伸びが上回っており、利益率がアップしていることがわかりますね。
しかも、今期はのれんの償却費を販管費に2.3億円(経常損益となる営業外費用には1.6億円)計上したうえで、営業利益が+30.1%(除くGMO-FG、MACRO KIOSK)ですから、かなり強気な予想です。
GMO-PGはむやみに強気の業績予想を出してくるような会社じゃないし、特定の商品の売上に依存するビジネスでもないので業績は安定的で、ここ最近は業績予想を少し上回る決算を出しています(実際は上振れした分を先行投資に回して業績予想に近づけているようですがw)。
マネーサービスビジネスなど、GMO-PGの新しいビジネスは大きく伸びていますが、今回の業績予想はそれら新規ビジネスが業績に大きく寄与することを期待したシナリオではありません。「既存のビジネスの拡大が加速することで業績の成長が高まる」予想です。会社の成長は電子決済市場全体の拡大ペースとの相関が強いけど、電子決済、電子商取引の拡大ペースが高まっていることに基づく業績予想、ということです。
決算説明会ビデオではこれまでの先行投資が結実しつつあるとの説明がありましたが、2年ほど前に行ったシステムの大幅増強も寄与していそうです。
GMO-PGはむやみに強気の業績予想を出してくるような会社じゃないし、特定の商品の売上に依存するビジネスでもないので業績は安定的で、ここ最近は業績予想を少し上回る決算を出しています(実際は上振れした分を先行投資に回して業績予想に近づけているようですがw)。
マネーサービスビジネスなど、GMO-PGの新しいビジネスは大きく伸びていますが、今回の業績予想はそれら新規ビジネスが業績に大きく寄与することを期待したシナリオではありません。「既存のビジネスの拡大が加速することで業績の成長が高まる」予想です。会社の成長は電子決済市場全体の拡大ペースとの相関が強いけど、電子決済、電子商取引の拡大ペースが高まっていることに基づく業績予想、ということです。
決算説明会ビデオではこれまでの先行投資が結実しつつあるとの説明がありましたが、2年ほど前に行ったシステムの大幅増強も寄与していそうです。
純利益予想は▲5.1%とマイナスですが、これは前期にGMO-FGの子会社化に伴う段階取得差益395百万円とネットプロテクションズ株式の売却益194百万円の特別利益を計上したことの反動です。他の事業性投資(マイノリティ投資)も順調とのことなので、業績予想には入れられなくても今期以降もこういった売却益が出てくる可能性も高いですね。
※ネットプロテクションズは同業者。後払いが伸びている会社です。
https://www.netprotections.com/
GMO-PGは今期から四半期ごとの売上高と営業利益についての予想(対前年同期比)を決算説明会資料で発表しています(決算説明会資料P15参照)。
数字に直すと以下のとおり。単位は百万円、カッコ内は四半期単独の対前年同期比。四捨五入の関係?で合計額は通期予想と若干ずれます。
【売上高】 単独 累計
1Q 3,787(+38.6%) 3,787
2Q 4,596(+53.3%) 8,382
3Q 4,953(+60.3%) 13,336
4Q 5,424(+64.7%) 18,759
【営業利益】 単独 累計
1Q 1,199(+37.8%) 1,199
2Q 1,301(+28.9%) 2,499
3Q 1,399(+30.3%) 3,899
4Q 1,113(+28.5%) 5,012
以前にも書きましたが、最近は「コンセンサス」という胡散臭い数字wと決算を比較して、達成だの未達だの騒ぐ個人が増えているし、会社が四半期予想を出しておくのは良いことと考えます。
上述したとおり、2QからMACRO KIOSKが連結されるため、2Qから売上高が大きく伸びる予想となっていますね。
決算説明会動画
http://www.irwebcasting.com/20161107/6/172985395f/mov/main/index.html
決算説明会動画
http://www.irwebcasting.com/20161107/6/172985395f/mov/main/index.html
ひふみ投信の11月8日発行の2016年10月月次運用報告では、10月末のGMO-PGの組入比率が1.89%(*)。純資産総額1286.05億円と月末株価4,830円から計算すると、ひふみ投信(マザーファンド)は10月末現在、GMO-PG株を約50.3万株を保有、8月末から+0.1万株と、ほとんど変化ありません。
最近のひふみ投信の保有数、株価の推移は以下のとおり。
年月______月末株価_______月末保有株数______________組入比率
15年04月__3,105円___________37.0万株___________________2.43%
15年07月__4,065円( +960円)__35.4万株(△1.6万株)____2.03%
16年02月__6,360円( +160円)__34.5万株(+2.1万株)___2.25%
16年03月__7,620円(+1260円)__26.1万株以下
16年04月__7,050円(▲470円)__27.9万株以下
16年05月__6,950円(▲100円)__28.1万株以下
16年06月__5,800円(▲1150円)_35.1万株___________________1.8%
16年07月__5,900円( +100円)__38.1万株(+3.0万株)_____1.88%
16年08月__4,770円(▲1130円)_50.3万株(+12.2万株)__2.02%
16年09月__5,260円( +490円)__50.2万株(▲0.1万株)_____2.08%
16年10月__4,830円(▲430円)__50.3万株( +0.1万株)_____1.89%
※3~5月の月末保有数は運用報告書の純資産額、GMO-PGの月末株価、10位銘柄の保有比率を利用して推計。
ひふみ投信のGMO-PG株の保有状況の推移は以下。
http://ameblo.jp/2sc372/entry-12197551895.html
(*)運用報告書は小数点以下1桁の表示で「1.9%」ですが、動画の運用報告で1.89%。
https://www.youtube.com/watch?v=qQvPjpeCRG8
相変わらず、ひふみ投信はGMO-PGを保有し続けていますね。
先日発表されたGMO-PGの2016年9月期決算は絶好調、今期業績も好調が継続する(というか、成長が加速する)予想を出しています。この決算と業績予想の内容を見る限り、ひふみ投信だけではなく中長期スタンス、ボトムアップを標榜するファンドなら、安心して保有していけそうな印象ですね。別途まとめますが、決算説明会の内容も好調さを再確認できる内容でしたしね。
GMO-PGの株価は冴えませんが、昨今は「フィンテック銘柄」と囃されて、短期勝負の売買をする人たちがたくさんいそう。決算発表翌日に「好決算の買い+決算悪化にベットしていた連中の買い戻し(踏み上げ)」で暴騰し、次の日に「利益確定の売り+材料出尽くしにベットした空売り」で大幅下落する、みたいな構図が見えますw。
最近は信用取引をする個人っぽい、横着な売買が目立ちます。そういった短期勝負の売買はリスクが高いしギャンブルとしてはスリルがあって面白いかもしれません。ただ、お金が儲かることもあるんだろうけど、利殖(財産を増やすこと)には向いていません。
最近は信用取引をする個人っぽい、横着な売買が目立ちます。そういった短期勝負の売買はリスクが高いしギャンブルとしてはスリルがあって面白いかもしれません。ただ、お金が儲かることもあるんだろうけど、利殖(財産を増やすこと)には向いていません。
これはパチンコで儲かることがあっても財を成すのが困難なのと一緒。稀にパチンコで「自動車を買った」なんていう人もいるけど、そういう人たちが日がな一日、パチンコ台の前に座ってるのは、朝から晩までパソコンの前に座り、ボードとネット掲示板に向き合っているのと変わりませんからねw。
GMO-PGの2016年9月期決算と、増配が発表されました。
決算数値自体は先日の2016年9月期業績予想修正と同じものでしたが、今期(2017年9月期)業績予想の営業利益は5,013百万円で、今年度比+31.2%というのはかなり強い数字。ちょっとしたサプライズでした。先日の業績予想修正の発表による業績悪化懸念(詳細は後述)を払拭する業績予想ですね。
まだ決算説明会の前なので、決算短信の数値についてだけ整理してみます。
まず、2016年9月期決算。
通期の営業利益は3,819百万円で対前年比+28.3%と、業績予想3,741百万円を上回る数字となりました。
ただし、4Q単独の営業利益をみると866百万円で対前年比+27.9%。各四半期は以下のとおり。
1Q単独 営業利益 870百万円(対前年比 +20.0%)
2Q単独 営業利益 1,008百万円(対前年比 +32.3%)
3Q単独 営業利益 1,074百万円(対前年比 +32.2%)
4Q単独 営業利益 866百万円(対前年比+27.9%)
2Q、3Qと業績が加速していましたから、4Qで業績が鈍化したかのような印象を持たれかねない数字です。先日の業績予想修正後に株価が急落したのは、この4Q単独の数値を捉えて慌てて売った人たちがいたことにも一因があるのかもしれませんね。GMO-PGは今年から決算説明会資料で四半期単独決算の数値を出していたし、単純に通期営業利益+30%以上でフィニッシュすることを期待していた人たちもいたでしょうから。
自分はよく知らないけど、最近は"コンセンサス"とかいって、投資家の予想(アナリスト予想?)を上回ったとか下回ったとかでネットで騒いでいる人たちの声が大きいから、投資経験が少ない人は振りまわされがち。こういう時は売り仕掛けもやりやすいでしょうねw。まじめに企業分析して株式投資をしている人なんてごく一部だし、コンセンサスで騒いでいる連中自体、最近株式売買を始めた人が多そう。
もっとも、株価は短期的には美人投票で決まるもの。売買している人が素人だろうと玄人だろうと、買いたい人が増えれば騰がるし売りたい人が増えれば下がるから、コンセンサスを全否定する気はありませんがw。
自分はよく知らないけど、最近は"コンセンサス"とかいって、投資家の予想(アナリスト予想?)を上回ったとか下回ったとかでネットで騒いでいる人たちの声が大きいから、投資経験が少ない人は振りまわされがち。こういう時は売り仕掛けもやりやすいでしょうねw。まじめに企業分析して株式投資をしている人なんてごく一部だし、コンセンサスで騒いでいる連中自体、最近株式売買を始めた人が多そう。
もっとも、株価は短期的には美人投票で決まるもの。売買している人が素人だろうと玄人だろうと、買いたい人が増えれば騰がるし売りたい人が増えれば下がるから、コンセンサスを全否定する気はありませんがw。
GMO-PGは無闇に好決算を出したがる会社ではありません。GMO-PGは以前から決算が業績予想より大きく上振れしそうになると、研修や人材確保、オフィス環境の整備など、費用化可能な先行投資を行い利益を抑制する傾向がありますから、今年も4Qで同様の先行投資を行ったのかもしれませんね。
「余計な税金を払うぐらいなら、来期以降の仕込みに回すほうがマシ」というのは、至極まっとうな考えです。株の短期売買でギャンブルをしている人たちは派手な決算や材料ばかり期待しているようですが、GMO-PGのちゃんとした株主?の大半は、決算でのサプライズなんか期待していないでしょう。
次に、2017年9月期業績予想です。
営業利益予想が5,013百万円で対前年比+31.2%。GMO-PGは、前期(2016年9月期)から利益成長+25%以上を目標としていますが、それを大きく上回る強気な予想を出してきました。
8月1日開催の3Qの決算説明会では「(3Q単独で+32.2%と)足もとの成長が加速しているような感じを受けている。」「既存決済事業では+22%ぐらい。新規事業では+7~8%の成長。」といった説明がありましたが、この傾向が今期も継続(若しくは加速)するという見立てだからこそ、通期で+31.2%という強気な予想なんでしょう。身の丈以上の予想を出して頑張って達成を目指すタイプの企業もあるけど、GMO-PGはそういった無理な予想はしません。どちらかというと保守的な予想を出して、その数値を若干上回るぐらいの決算を出すことが多いですから、今期以降の期待は大きいですね。
また、この業績予想を見る限り、前4Q単独の数値悪化は、上述したような利益抑制のための一時的なもの、というふうに考えるのが自然。業績の減速は心配しなくてもよさそうですね。
経常利益予想は4,673百万円で対前年比+23.6%。経常利益より営業利益のほうが低い数値の予想ですが、為替差損(2016年9月期は72百万円)とかの発生を見ているのでしょうか?
ちなみに決算短信の「経営方針」に「今期より経常利益成長率から営業利益成長率に経営目標を変更する」云々とあります。つまり利益成長25%以上というのは「営業利益成長率25%以上」ということ。GMO-PGの事業ポートフォリオが拡大し、営業外損益に「為替差損益」「持分法による投資損益」「投資事業組合運用損益」など、営業外損益に不可抗力的なものや単発的なものが多く含まれるようになってきたことから、営業利益を管理指標とする方が、会社の状況をより的確に捉えることができる、という判断なんでしょうね。
その他、気づいた点を少々。
□稼働店舗数推移が77,256店で前年から17,697店も増加。増加数の推移をみると、2014年度は+5,397店、2015年度は9,834店でしたから、ますます加速していますね。店舗にも大小あるしECだけではないんだろうけど、稼働店舗数の急増は好調さのバロメータ。SMBCとのJV(「SMBCからの顧客紹介が想定以上のペース」と3Qの決算説明会で報告あり)の影響もあるのかもしれません。
□貸借対照表を見るとマネーサービスビジネスの目安となる科目について、3Q末と比較してみます。
[ファイナンス・リース関連]
リース債権 7,291百万円(3Q末:6,004百万円、+1,287百万円)
[早期入金サービス関連]
前渡金 6,388百万円(3Q末:6,280百万円、+108百万円)
[GMO後払い関連]
未収入金 1,742百万円(3Q末:1,677百万円、+65百万円)
未払金 2,784百万円(3Q末:2,820百万円、▲36百万円)
4Qについては前渡金、未収入金、未払金がさほど伸びていないようにも見えます。季節的な要因などもあるだろうからこの数値だけで語ることは困難なのかもしれませんが、決算説明会では早期入金サービスやGMO後払いの進捗状況や今後の展開などを説明して欲しいところです。まあ、後払いはzozotownのツケ払い受託で大きく伸びることが期待できるし、短期間で実績を無理に増やせばデフォルトの増加などの問題も出るだろうから、ノウハウの蓄積をしながら注意深く進めてほしいとは思いますが。
このようにGMO-PGの業績については、特に懸念材料はなさそうです。
株価が低迷していると、競争激化とかPERが高すぎるとか、大して調べもせずに適当なことを言って(あるいは意図的に)不安を煽る連中も出てきますが、決算短信を見る限り、中長期保有が前提の投資なら今のところ心配する必要はなさそうに思いますw。
短期の株価は需給や地合いで決まるけど、中長期の株価は業績を反映するもの。GMO-PGを高成長が数年間継続することが期待できる企業だと判断するなら、株価が下がっても慌てる必要はないですからねw。
短期の株価は需給や地合いで決まるけど、中長期の株価は業績を反映するもの。GMO-PGを高成長が数年間継続することが期待できる企業だと判断するなら、株価が下がっても慌てる必要はないですからねw。
エイベックスは「CD等のパッケージ販売の不振とインターネットによる映像配信事業の伸び悩みにより、会社全体の業績が引っ張られていることによる、と説明しました。
それでは、アミューズの主力ビジネスであるライブ・コンサート及び物販関連ビジネスについて、エイベックスと比較してみます。
これらの事業は、アミューズは「アーティストマネジメント事業」、エイベックスは「マネジメント/ライヴ事業」のセグメントに含まれます。最初に断っておきますが、セグメントの内容は会社によって異なり、また同様のネーミングであっても実際の分類が異なることは間々あります。従って、以下の比較はあくまでも目安、ということです。
ちなみに、売上総利益(粗利)については、売上原価と販管費の切り分け方が会社により異なるため比較が困難ですので、営業収入(売上高)でみていきます。
さて、決算説明会資料によると、アミューズのセグメント別営業収入「アーティストマネージメント事業」は、「イベント」「ファンクラブ・商品売上」「出演収入・CM」「印税(新譜)」に分かれています。一方、エイベックスの「マネジメント/ライヴ事業」は、「ライヴ」「マネジメント」「マーチャンダイジング」「ファンクラブ」です。
アミューズの「イベント」がエイベックスの「ライヴ」、アミューズの「ファンクラブ・商品売上」がエイベックスの「マーチャンダイジング」+「ファンクラブ」に相当すると思われます。
図は、2011年3月期~2016年3月期の営業収入を表にしたものです。赤枠はそれぞれの会社が最高益を出した年です。
最初に言えることは、イベント(ライヴ)収入が、6年前と比べると両社とも大きく成長しているということ。ただしエイベックスはここ最近、少し伸び悩んでいるようにもみえます。エイベックスの3期連続の減収減益の要因は音楽事業と映像事業にあると述べましたが、「ライヴ」についても停滞気味、という感じです。
一方、アミューズは、2016年03月期は、看板アーティストの大型コンサートが重なり最高益となったため、今期は減収が予想されていますが、ライブ・コンサート市場の成長による恩恵を享受している感じですね。
次にファンクラブ収入と商品売上です。アミューズはこれら2つの事業が分類されていないので、エイベックスの「マーチャンダイジング」と「ファンクラブ」を足した数字と比較してみます。こちらもイベント(ライヴ)と同様、エイベックスは少し伸び悩み気味であるのに対し、アミューズは大きく成長しています。エイベックスには音楽販売は行うもののマネジメントを行っていない別事務所のアーティストも多く、マーチャンダイジングについても権利関係とかが複雑そうです。伸び悩みの原因かどうかはわかりませんが。
アミューズのネットショップ
エイベックスのネットショップ
以前のアーティストグッズといえば、ライブ等で販売されるアーティストの名前の入ったアパレルやバッグ、小物類などが中心で、あまりデザインの凝ったものは少なかったように思います。おみやげ・記念品的な性格のもの、ファン以外が持てないようなもの、ファンでもライブに行くとき以外には身につけづらいようなものが多かったように思います。
アミューズはグッズ販売に力を入れており、「アーティストグッズ制作等の更なる効率化、高付加価値商品の開発」を目的に昨年、株式会社希船工房をアパレル関連のノウハウが豊富なパートナーと設立しています。
最近のアミューズのアーティストグッズはずいぶん洗練されてきており、普段使いできるものがずいぶん増えてきている印象です。Perfumeは伊勢丹とコラボしたアパレルやアクセサリーを毎年出しているし、BABYMETALはTシャツもデザイン的にも面白く、メタラー以外にも刺さるデザインで、ライブやフェスでTシャツが飛ぶように売れています。
また、BABYMETALはESP製(受注生産)のフルスケール7弦ギター「E-II ARROW-7 BABYMETAL」を定価310,000円で出しましたが、高額にもかかわらず予想を大きく上回る注文で、納期が遅れ気味のようです。こういった高額なアーティストグッズでも、価値があると認められれば売れるということです。無論、BABYMETALに中高年ファンが多いことも考慮に入れて、こういった企画がなされたんでしょうね。