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投資は自己責任で

〜 中長期保有前提で成長株中心の”ゆるい投資”を行っています。
  目先の株価を予測したり占ったりすることには、興味がありません。

2018年3月期決算と業績予想について【エムスリー】

エムスリーの2018年3月期決算、いつもどおり順調、期初の業績予想を上回る増収増益でした。
○2018年3月期 (単位:百万円、カッコ内は対前年比)
 売上収益   94,471(+20.9%)
 営業利益   29,713(+18.6%)
 税引前利益  29,700(+19.0%)
 当期利益   20,783(+22.7%)


また、決算短信に掲載された2019年3月期の業績予想は、以下の通りでした。
売上収益   113,350
営業利益    31,720
税引前利益   31,700
当期利益    22,220

この業績予想数値を単純に2018年3月期と比較すると、前年比は以下のようになります。
売上収益  +20.0%
営業利益   + 6.8%
税引前利益 + 6.7%
当期利益   + 6.9%

こうして単純に前年と比較して「成長鈍化!」とか言っている人たちがいるみたいです。
(ネットメディアがツイッターとかで出している、半自動作成の記事でも「営業利益+7%」となっています。

ところがエムスリーは、2019年3月期よりIFRS第9号(金融商品)の適用を予定しているとのこと。要は会計基準が変わるということですが、上述の予想値はこの"IFRS第9号(金融商品)"に基づき作成しているため、前期の決算数値と単純比較はできません。
決算短信や決算発表資料には、新しい会計基準であるIFRS9号ベースで比較した場合の前年比が、ちゃんと掲載されています。
売上収益    113,350(+20.0%)
営業利益     31,720(+15.0%)
税引前利益   31,700(+15.0%)
当期利益     22,220(+15.0%)

つまり、今回の業績予想は、売上で+20%、利益で+15%の増収増益予想ということです。

これでも「今期に比べると増益率が鈍化している」とか言い出す人がいるかもしれないけど、1年前の前々期決算に掲載された前期の業績予想は、以下の通りでした。
売上収益   +15.2%
営業利益   +15.8%
税引前利益 +16.2%
当期利益   +15.1%

要は、前年の業績予想でも、今期同様に+15%程度の増益予想だったものが、実際の決算で上ブレしたということで、成長に翳りが出ているとか、そういったことではなく、今期も堅めの予想をしているのでは、と考えるほうが自然ですね。

 

ひふみ投信の2018年3月月次運用報告では、3月末のGMO-PGの組入比率が1.4%。純資産総額7228.1億円と月末株価10,580円から計算すると、ひふみ投信(マザーファンド)は3月末現在、GMO-PG株を約95.6万株を保有しているようです。
昨年9月以降、ひふみ投信の純資産が急増していることもありGMO-PGは、ひふみ投信の月次運用報告で公表される組入上位10銘柄に登場せず、直近の保有数が把握できない状況が続いていましたが、3月の月次運用報告では久しぶりの登場となりました。
ひふみ投信は月次運用報告にて3ヶ月前の組入上位20銘柄を公表しており、現時点では昨年12月末までの状況が判明していますのでそちらも合わせて整理すると、ひふみ投信の保有数、株価の推移は以下のとおりです。


年月______月末株価_______月末保有株数______________組入比率
15年04月__3,105円___________37.0万株___________________2.43%
15年07月__4,065円( +960円)__35.4万株(△1.6万株)____2.03%
 

16年02月__6,360円( +160円)__34.5万株(+2.1万株)___2.25%
16年03月__7,620円(+1260円)__18.9万株(▲15.6万株)__1.3%
16年04月__7,050円(▲470円)__20.2万株以下
16年05月__6,950円(▲100円)__23.1万株以下
16年06月__5,800円(▲1150円)_35.1万株___________________1.8%
16年07月__5,900円( +100円)__38.1万株(+3.0万株)_____1.88%
16年08月__4,770円(▲1130円)_50.3万株(+12.2万株)____2.02%
16年09月__5,260円( +490円)__50.2万株(▲0.1万株)_____2.08%
16年10月__4,830円(▲430円)__50.3万株( +0.1万株)_____1.89%
16年11月__4,710円(▲120円)__47.2万株(▲3.1万株)_____1.77%
16年12月__5,200円( +490円)__47.2万株( ? - ? ? ? ? ?)_____1.99%
17年01月__5,620円( +420円)__47.2万株( ? - ? ? ? ? ?)_____2.15%
17年02月__6,410円( +790円)__47.1万株(▲0.1万株)_____2.13%
17年03月__5,550円(▲860円)---情報漏洩問題を受けて「7割程度売却」→ 14万株程度残??

17年07月__6,510円( - ? 円)__64.9万株( - ? ? ? )_____1.39%
17年08月__7,020円( +510円)__64.8万株(▲0.1万株)_____1.33%
17年09月__7,040円(  +20円)__71.6万株(+5.8万株)_____1.3%
17年10月__8,280円(+1240円)__68.0万株(▲3.6万株)_____1.3%
17年11月__8,260円(▲20円)___72.2万株(+4.2万株)_____1.2%
17年12月__9,320円(+1060円)__75.1万株(▲2.9万株)_____1.2%
 

18年01月__9,660円( +340円)__?
18年02月__8,970円(▲690円)__?
 

18年03月_10,580円(+1610円)__95.6万株________________1.4%

ひふみ投信は3月末時点で、GMO-PG株を95.6万株所有していますが、半年前の昨年9月末から30万株超も買い進めています。ひふみ投信は最近の運用報告では、既存の保有株を全体的に少しずつスライスして(売って)、キャッシュポジションを高めている、といったような説明をしていたので、GMO-PGも保有高を落としたものと考えていましたが、逆に増やしているようですね。

さて、3月末のひふみ投信の組入上位10銘柄をみると2位にアメリカのVisaが入っています。Visaはカードを発行する会社ではなく、決済ネットワークなどの決済サービスを提供することを生業とする会社。VisaやMastercard等の提供する決済ネットワークは電子決済、フィンテック関連ビジネスに(少なくとも当面は)なくてはならないものです。
ちなみにひふみ投信の組入1位のAmazonはすでに出店企業に対するレンディングを始めているし、今後決済・フィンテック分野でプレゼンスを高めてきそうです。

ひふみ投信は決済関連企業が好きですね。

今期の業績予想について、増収減益の下方修正がありました。3Qまでは概ね順調に推移していたようでしたから、現時点の下方修正はサプライズで、株価は急落しました。

アミューズ株は株式に不慣れな個人も多く売買しており、ネガティブなニュースに大きく反応する個人の狼狽売りで大きく下げるのは、いつものことで仕方ありません。これまでも、利益に大きな影響が出そうもないようなニュースやスキャンダルなんかでも、ストップ安になったりしてきましたw。
今期の1Q決算や半期決算でも、悪い数字ではないにもかかわらず「通年予想に対する達成度が悪い」という自動生成のネットニュースを見て慌てた人たちの売りで急落しています。
アミューズの事業構造(利益の跛行性が高い)をみれば、四半期の達成度など意味がないことは明らかなのに・・。まあ、急落後しばらくして、株価は戻しましたがww。以下、参照。
アミューズの株価急落について【アミューズ】
2018年3月期2Q決算について【アミューズ】

さて、アミューズの株価はここ最近、大きく上昇していましたが、これは今期業績の上ブレ期待からではなく、創立40周年となる来期の業績に期待してのことでした。アミューズは今期の期初時点ですでに減益予想を出しており、下方修正があったとはいえ今期の業績が悪いのはある程度、株価に織り込み済みの状況にあります。

ということで、このプレスリリースでチェックしておくべきポイントは、その内容が来期業績に大きく影響するものか否か、ということです。

プレスリリースによると、利益が期初予想を下回った要因は、
   「一部イベントにおける動員数未達、制作費の増加の他、
    利益率の高い発売タイトルやグッズ等のリリース延期など」
と説明されています。

まず「一部イベントにおける動員数未達、制作費の増加」ですが、特定アーティストの人気が低下してライブに人が入らず損を出した、と考えるのはあまりにも短絡的です。

一般的にライブ等のイベントで利益をあげられるかどうかで重要なのは、アーティストのライブ開催時点での人気レベルに合わせた規模(会場の大きさ、制作費・プロモーション費のかけ方、開催回数 等)で行うこと。どんなに人気があるアーティストでも、この判断を誤れば十分な利益が出せません。この規模感を見誤まった結果、動員数未達となり収支が悪化したのでは、と推測しています。

アミューズの場合、自社所属のアーティストのライブですから、制作費はわりと柔軟に絞れるし、チケットの価格設定についても自由度が高いので、これは構造的な問題ではなく、今後の改善は可能でしょう。チケットには定価みたいなものがないので、少し高めの価格設定をしたぐらいで文句は出ませんw。最近は、特に中高年層のライブ参加者は「確実に手に入り、良席で見られるなら、チケットが少し高くても全然問題なし」と考える人も増えています。12月に広島のグリーンアリーナで行われたBABYMEYALのライブはチケット代が2万円。広島までの交通費も含めると結構な出費になる人も多いはずなのに、倍率が5倍程度だったそうですから。

この一部イベント、福山雅治のツアーではないか?と巷間囁かれていますが、仮に噂が正しいとすると、このツアーは来期にも続くので、来期にも影響が残るかもしれません。ただ、来期はサザンとか、大型のコンサートもたくさんありそうなので、影響は限定的にも思えます。

次に「利益率の高い発売タイトルやグッズ等のリリース延期」ですが、今期から来期に延期されたのであれば、来期の利益に貢献すると考えるのが自然です。つまりこれは、来期の増益要因ということです。

こちらはBABYMETALではないか、と噂されています。BABYMETALは約2年間、新しいアルバムを出していないし、昨年9月に東京と大阪、12月に広島でライブを行った後は、国内での活動はありません。今夏の海外でのフェス参加、ライブハウスのスケジュール発表はあっても、国内の予定も発表されていません。(記念日的な4/1も、ライブビューイングでお茶を濁している感じですw。)
神バンドのギタリスト、藤岡さんの急逝で、アルバム発売+国内ツアーのスケジュールが延期を余儀なくさせられているのかもしれません。藤岡さんの代わりを務められるギタリストとなると、レベル的に限られるし。藤岡さんのギターは本当に神がかっていたし、並のギタリストじゃ、代わりをやれと言われても尻込みするレベルでしょう。代役の人は本当に大変そう。

以上のように、今回のプレスリリースは、今期の業績に関するもので、来期の業績悪化を示唆するような内容ではなさそうです。従ってこの発表で多少売り込まれるのは仕方ないものの、1割以上も急落するっていうのは、いつものごとく、極端な値動きですねww。

ということで、市場全体の地合いが悪化していますが、市場が落ち着き、売りが一巡すれば、株価は戻してくるように思います。
ただ「羹に懲りて膾を吹く」ではないですが、5月の決算時に発表する来期業績予想の数字がまた昔のように、超保守的な控えめな数字を出してきて"期待はずれ感"が出るのが、ちょっと心配なところですが・・・ww。

さて、どうなることやら。

以下、過去のエントリです。アミューズへの中長期投資のご参考まで。
■アミューズへの投資について
https://ameblo.jp/2sc372/entry-12201506173.html
■KOBAMETALのインタビュー記事と"アミューズの原点"
https://ameblo.jp/2sc372/entry-12196470046.html

■音楽産業の収益構造の変化と"チケット即完売"の問題点について
https://ameblo.jp/2sc372/entry-12194575523.html

■アミューズとエイベックスの違い ~収益構造
https://ameblo.jp/2sc372/entry-12210925386.html
■アミューズとエイベックスの違い ~ライブ、グッズ、ファンクラブ等
https://ameblo.jp/2sc372/entry-12212583712.html

アミューズの2018年3月期 3Q決算が発表されました。
 営業収入 33,771百万円(前年同期比 △ 5.2%)
 経常利益  2,436百万円(前年同期比 △22.4%)
 

通期の業績予想は営業収入が45,000百万円、経常利益が4,570百万円ですが、第2四半期決算説明会資料にあるように、アミューズの今期は「下半期偏重」です。決算短信には「第3四半期の業績は概ね予定通り推移」とあるし、特に心配するような状況はなさそうです。

前年度までは、東京ワンピースタワーの不振がどれ程全体の業績の足を引っ張るのかが、大きな不安要素でしたが、前年度末に東京ワンピースタワー等の減損処理を行ったことで、現在はそうした不安もなくなっています。他に同様の減損処理や大きな特別損失が懸念される案件もありません。

アミューズの収益の柱はライブ等のイベントですが、現在、ライブ・コンサート市場は活況を呈しており、人気アーティストのライブのほとんどが、抽選に当たらないとチケットが取れない状況、つまり完売状態です。
チケット価格に定価は存在せず価格競争的なものもありませんから、アーティスト側は採算がとれる価格設定を比較的自由に行うことが可能。このことは、採算コントロールが容易な事業であることにほかならず、アミューズはかなりの精度で個々のライブイベントの売上・利益の予想が可能であることを意味します。
大型ライブの中止とかいった不測の事態が起きない限り、期初業績予想の数値を大きく下振れすることはないでしょう。

今期の業績は対前年で減収減益予想であったにもかかわらず、1年前に1900円前後だった株価は大きく値上がりしています。これは今期のサプライズ的な業績上方修正を期待して値上がりしたわけではなく、来期の業績回復期待によるものと考えます。

来期はサザン・オールスターズ結成40周年でありツアーもありそうだし、アミューズの創立40周年でもあるので好業績に加えて記念配も期待できる状況ですからね。

中小型株全般の地合いが悪いなか、アミューズの株価はここ2日ほど大きく下げています。
アミューズ株は、投資に不慣れな人やギャンブルみたいな売買をしている人たちも多く売買している株。付和雷同的な売り買いをする人が「経常利益 前年同期比△22.4%」だけを見て、慌てて売ってくるかもしれません。ただし、今回の3Q決算から中長期的な業績懸念が見て取れないことを考えれば、もしここから大きく下げれば、中長期投資なら絶好の買い場となると思います。

以下、過去のエントリです。アミューズへの中長期投資のご参考まで。
■アミューズへの投資について
https://ameblo.jp/2sc372/entry-12201506173.html

■音楽産業の収益構造の変化と"チケット即完売"の問題点について
https://ameblo.jp/2sc372/entry-12194575523.html

■アミューズとエイベックスの違い ~収益構造
https://ameblo.jp/2sc372/entry-12210925386.html
■アミューズとエイベックスの違い ~ライブ、グッズ、ファンクラブ等
https://ameblo.jp/2sc372/entry-12212583712.html
 

ダイヤモンドの記事。
■ZOZOツケ払い開始1年、決済代行会社の「貸倒引当金」急増(2017/11/27)
http://diamond.jp/articles/-/150860
「(最終的な回収率が不明だから)ZOZOツケ払いの代行による利益は、17年9月期決算には計上していない。」だって??
貸倒引当金23億円も未収金146億円も(もちろん未払金も)連結財務諸表に載せているのに、利益を計上していないってどういうこと?そんなことできるのかな?? 決算説明会ビデオでも、ツケ払いの利益は計上していないなんて言ってないと記憶しています。

後払い(ツケ払い)は、ビジネスを運営していく中で、滞納率を睨みながら与信審査モデル(審査基準)を変化させ、利益を出せるバランスを追求するビジネスモデル。要は、滞納率が上がったら与信審査を厳しくすれば滞納率を下げることができる(その代わり契約件数は減るけど)ってこと。だから、滞納額の増加をコントロールできなくなって、想定を大きく逸脱して膨らんでしまうような事態は、常識的にちょっと考えにくいです。

後払い(ツケ払い)は急成長している分野で、ZOZOTOWNのツケ払いが特殊なわけじゃありません。先日もユニクロとジーユーが後払い決済を導入しました。
■ユニクロとジーユーのオンラインストアで、「後払い決済」が可能に(2017/9/11)
http://www.uniqlo.com/jp/corp/pressrelease/2017/09/17091115_onlinestore.html
記事中にSHOPLISTのことが書かれていますが、はるかに大きいユニクロを引き合いに出さないのは、何故なんででしょう?

この記事、他にもツッコミどころがいろいろとあるんだけど、書いた岡田悟って記者、企業会計の基礎的なことをあまり理解できていないのに、「貸倒引当金の増加=不良債権の増加」と勘違いして記事にしちゃったんじゃないかな?

ZOZOSUITが無料配布となったことで、大幅な収支悪化を懸念する声が聞かれます。
「定価3,000円を無料」ということですが、テクノロジーの詰まったボディスーツの原価は、3,000円以上しそうです。

ただ、PBは今期の損益に影響しないとのこと。
先日の2Q決算説明会で前澤社長は、「(PBは)今期予算には基本的に影響はありません。コスト面並びに投資面で、いくばくかの費用が2Q期間中に発生しているが、これによって今期期初に開示した予算に対して大きな影響はありません。」と明言しています。
つまり、無料で配っているZOZOSUITについては、今期予算に織り込み済みということですね。
決算説明会では、2Q中に発生したPBの投資11億円の内訳は以下の通り、との説明もありました。
・究極のフィット感を実現するための機械設備に約9億円
・海外法人の資本金約2億円

ZOZOSUITは定価3,000円とのことですが、仮に原価が3,000円、50万着を無料配布するとなれば、15億円かかることになります。期初の予算にZOZOSUITが盛り込まれているとしても、15億円が予算計上されるというのは感覚的にちょっと多いようにも思えます。

ところで、ZOZOSUITは1回使い切りではなく長期間利用できるものです。
ZOZOSUITを入手した人はZOZOSUITで採寸してZOZOTOWNで衣類を長期に渡って繰り返し購入することが期待できるわけですから、会計的にはプロモーション費用や宣伝の費用と本質的に異なるものと考えられます。
従って、ZOZOSUITにかかる費用の会計処理は、耐用年数を決めて償却していくようなかたちが、妥当なように思えます。(あるいはいったん資産として計上し、その利用率等から引当金的な費用を算定し、毎年計上していくような方法もありそうですが、販売というかたちを採っているし、ちょっと無理があるかなw。)
どんな会計処理になったとしても、ZOZOSUIT分を一発で費用計上するのは妥当ではないように思えるし、スタートトゥデイも初期費用が嵩まないように工夫していると思われます。

ZOZOSUITの将来性とかを考えると、目先の損益なんて霞んでしまうほど凄いものだと思うんですが、メディアやネットの記事とかを見ると、在庫を減らせるメリットとか、目先の副次的なことを中心に書かれているものがほとんどです。
採寸データを時系列的に取得できるシステムを確立することに計り知れない価値があるということが、メディアの記者のレベルではまだ理解できていないみたいですね。こういうデータの利用価値は衣料や医療、スポーツなんかだけに留まるようなものではありません。例えば、自動車業界とかでも、こうした身体のサイズデータを高いコストをかけてデータ収集を行っているはず。ZOZOSUITによるデータ収集のシステムは、人間工学的なものが関係するすべてのビジネスに利用できるデータになりうる仕組み、ということです。

このボディスーツ、「身体の15,000箇所のサイズ」を測ることができるとのこと。「究極のフィット感を出すアパレルの制作」のためだけなら、これだけ膨大なデータは必要ないようにも思えます。将来的なアパレルデザインに使うことを見据えて、いろんなデータを集めていることは間違いないんでしょうが、アパレル以外の分野に利用できる、非常に利用価値の高いデータが蓄積されることは間違いないでしょう。

あまりデータ取得を全面に出すと、マスコミが「スタートトゥデイは、怪しいボディスーツを無料で配り、個人を騙して個人情報を搾取している」とか、いろいろ妄想して騒ぎそうだから、敢えてデータ取得の部分の有用性については全面に出していないのかもしれませんねw。

 

採寸用ボディスーツ「ZOZOSUIT」のプロモーションビデオが公開されました。
https://www.youtube.com/watch?v=61cjyUolRpo
このビデオには、ZOZOSUITで注文したシャツを着てパンツ(デニム?)を履いた女性が登場します。
まだ具体的な商品は発表されていませんが、「シャツ」「パンツ」(そして女性)というのが、商品のヒントのような気がします。

シャツ(ワイシャツ)や背広を仕立てで作ったことがある人なら、オーダーメイドの着心地の良さは体験していますから、入口戦略として「シャツ」を持ってくるのは理に適っています。
これは男性の場合ですが、(和服は別として)女性はシャツとかを仕立てで作る機会は男性に比べて少ないんでしょうか? 男性だって採寸は面倒くさいけど、女性の場合、採寸に対して男性以上に身構えそうですねw。

ZOZOSUITなら採寸の煩わしさもないし、男性以上に女性が食いつきそう。一般的に、女性の方がシルエットや着心地、履き心地に敏感なのに、これまでオーダーメイドで仕立てる機会が少なかったわけですから。

あえてビデオに女性を起用したということは、女性に対するプロモーションを積極的に展開する、ということなのかもしれません。

以上、勝手な想像でしたが、どんな商品が出てくるのか、本当に楽しみです。
こうしたディスラプティブなものを出してくるスタートトゥデイには、いつもワクワクさせられますね。

 

【2017/11/27追記】

前澤さんは以前から、「PBではZOZOTOWN出店者に、できるだけ迷惑をかけない」と話しています。ZOZOTOWNのアパレルはカジュアルが中心ですが、扱うアパレルの種類を見みると、背広(ビジネススーツ)もワイシャツもありません。広義で考えれば、カジュアルなタイプの背広やワイシャツにカテゴライズされるものはありますが、あまり力を入れている感じではありません。

他の通販サイトでは、背広やワイシャツも取り扱われているし、ワイシャツなんかだと、採寸データを入れて襟や袖のかたちまでオーダーできるサイトもありますから、ZOZOTOWNが、採寸のある衣類に力入れてこなかったというのには、ちょっと違和感があります。

今回の採寸用ボディスーツは何年もかけて取り組んできたものですから、敢えてオーダーメイドやセミオーダーが必要なジャンルを避け、将来の出店者と競合に備えてきたのかもしれませんね。

2018年3月期2Qの決算短信と決算説明会資料でその他気づいた点。

・シンガポールMILLIAN営業終了
 MILLIANは、2016年2月からアミューズ(の連結子会社)がZEPPライブ(ソニー ミュージック系)などと、シンガポールで始めた約1000人収容のライブハウス兼ナイトクラブでした。開店から1年ちょっとで閉鎖となりました。ちょっと残念ですが、アミューズはBABYMETALやONE OK ROCK、Perfumeなどで海外展開に力を入れていますが、暗中模索、試行錯誤の中でうまくいかないケースが出るのは仕方のないこと。軌道に乗れなかった事業を早めにクローズするのは正解でしょうね。
 P/Lを見ても特損は出てきませんが、おそらく前期のプレイスマネージメント事業の減損処理で、資産価格を十分に下げたことによる効果と推測されます。

・プレイスマネージメント事業の業績改善
 上半期のセグメント利益は14百万円で、+5.7億円も改善しています。これは前期の減損処理により資産の帳簿価格が下がり、減価償却費が少なくなったことに起因しますが、売上が前年度とほとんど変わらない中でこれだけ改善したということは、改善額5.7億円のうちのほとんどが減価償却費の改善によるものと推測されます。
これは前期の減損処理により、今期は通期で約10億円の利益改善効果が出るということ。減損処理で利益を出しやすい企業体質となったということですね。

通期のセグメント利益予想は▲50百万円と堅めの予想ですから、年末年始、春休みシーズンの集客でクリアできそうです。

・持分法に係る投資損失
 P/Lを見ると、営業外費用に「持分法に係る投資損失」143,621千円が計上されています。2017年3月期の有報に名前が記載された(重要性のある)持分法適用会社は、ライブ・ビューイング・ジャパンですから、おそらくライブ・ビューイング・ジャパンの出した当期損失(アミューズ負担分は出資比率の37%)ということでしょう。
 ライブ・ビューイング・ジャパンは映画館でライブやコンサートの中継などを行ってますが、最近は開催回数が増えているみたいで、さほどメジャーではないアーティストでもさかんに行っている印象があります。

為替差益等の営業外収益で相殺されていますが、営業外費用の「持分法に係る投資損失」は1.4億円と金額的にも比較的大きく、「ライブ・ビューイング・ジャパンは業績不振?」と懸念する向きもあるかもしれませんが、心配ないように思います。
 ライブ・ビューイング・ジャパンは、実際のライブの宣伝、ファンベースの拡大、そして映画館への集客によって出資会社の利益に貢献することを目的とする会社です。アミューズからすればライブ・ビューイング・ジャパンの持分法による投資損失というのは、広告宣伝費、プロモーション費の類と同じような性格のもの。持分法による投資損益を、経常利益の調整にうまく利用しているように見えなくもありませんねw。

他の出資者にエイベックスや東宝、東映、博報堂、電通などがいますが、ライブ・ビューイングはそれぞれの出資会社本体にも恩恵(映画館の動員数増や広告収入増)をもたらしているはずで、ライブ・ビューイング・ジャパン自体が利益を追求しなくても問題ないわけです。
(まぁ、この持分法による投資損失がライブ・ビューイング・ジャパンのものじゃない可能性もありますがww。)

2018年3月期2Qの決算説明会の資料がHPで公開されました。
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material_for_fiscal_ym&sid=42760&code=4301

前年度までの決算説明会資料は、アーティストやイベントの紹介が中心といった感じでしたが、今回の資料は構成が大きく変わり、業績についてより丁寧に説明されている印象を受けました。
アミューズもちょっと本気出しつつある感じですw。

決算説明会資料には、今期の業績が下半期偏重であり、下半期にイベント(ライブ等)が増えることで通期は期首業績予想と変わらず推移する見込みであることも、しっかり説明されていますね。

アミューズの収益に大きく影響するような大型ライブは、数ヶ月以上前から計画されるものだし、直前のキャンセルとかもほとんどありません。また最近は、ライブ・コンサートビジネスが活況を呈しており、人気アーティストのチケットは完売するのが当たり前のような状況ですから、ライブ等のイベント収入は高い精度で予測できそうです。グッズ販売なんかも過去のノウハウの蓄積や経験則から予測できているはず(BABYMETALグッズもようやく、売り切れが減ってきたしw)。ということで、あまり下半期の業績を心配する必要はなさそうです。アミューズは以前から、かなり保守的な業績予想を出す会社ですしねw。

去年の今頃は、アミューズの株価は1,600円台で推移していましたから、今の水準でも十分に利が乗っている投資家も多く、減収減益決算だけに反応した売りものがバラバラと出てくるのも仕方のないところですが、気長にいきましょうww。

2018年3月期2Q決算は、営業収入195.19億円、経常利益12.62億円。
対前年比でみると営業収入は18%減、経常利益は43%減で、この前年比較の数字をみて慌てた人たちの狼狽売りが膨らみ、地合いの悪さと相俟って、株価は大きく下げました。

さて、今回の上期決算は対前年比ではかなり悪い決算ですが、5月に発表された(前期の決算短信にある)上期業績予想をみると、営業収入194億円で対前年比19%減、経常利益は13.2億円で対前年40%減としており、減収減益予想となっています。

今回の決算を上期業績予想と比較しても、営業収入はほぼ予想通り、経常利益が5%弱の減程度と、業績予想とほぼ一致した決算で、今回の上期決算発表で急に業績悪化が判明したわけでも、ネガティブサプライズがあったわけでもありません。
今回の2Qの決算短信にも「第2四半期の業績は概ね予定通り推移」と記載されており、アミューズの認識も「概ね予想通り」で、通期業績予想も据え置きです。

アミューズの業績はアーティストの活動状況に左右されるため、メーカーや小売りなんかのように右肩上がりの業績が前提の会社ではありません。過去の業績をみても、上期と下期で業績が大きく異なるのもいつものこと。
今期は上期は大型コンサートが少なく下期に集中したため、経常利益ベースで上期13億円、下期33億円の予想を立てているということです。もし下期33億円の経常利益達成なら、半期ベースで過去2番目(2016年3月期上期の51億円が過去最高ですが、下期でみれば33億円が過去最高)の利益となります。

ちなみに同じような業態のエイベックスの決算も芳しくありませんが、こちらはパッケージ販売とデジタル配信の落ち込みによるもので、いずれもアミューズはほとんど手がけていないビジネスに起因するもの。アミューズの主戦場であるライブコンサートビジネスはエイベックスも好調でしたから、アミューズの事業環境は引き続き良好のようです。

アミューズは個人が売買の中心の株。アナリストレポートとかもほとんどないし、決算短信に目を通さないで、怪しいインターネットの株ニュース?みたいな情報で売り買い(というか、切った張ったw)しているような個人がたくさんいるから、上にも下にも極端な値動きになるのは仕方のないところです。

まぁ下期の業績は良さそうだし、来期はアミューズの創業40周年でサザンオールスターズも結成40周年で何かと注目されるし、経営陣も好業績を出したいところでしょう。今期は来期の好業績の下地作りをしている、というのはちょっと穿ちすぎでしょうかw。

地合いも悪化しているし、株価の下値がどのへんになるかは誰にもわからないけど、売りものもそのうち落ち着いてくるだろうし、来期の業績が意識され始めれば、次第に株価も戻してくるでしょう。株価は最終的には業績に連動しますからw。