「ウクライナ危機後の世界 」を読む

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現代の「知の巨人」7人が緊急提言

ユヴァル・ノア・ハラリ

ジャック・アタリ

ポール・クルーグマン

ジョセフ・ナイ

ティモシー・スナイダー

ラリー・ダイアモンド

エリオット・ヒギンズ

大野和基編

 

世界の知性が読み解く「プーチンの戦争」

民主主義の窮地

世界的インフレ

中国の台頭

脱グローバリゼイション

日本の核武装論

 

第1章 ユヴァル・ノア・ハラリ プーチン勝利で訪れる戦慄のディストピア

第2章 ジャック・アタリ    ”プーチンの戦争”の本質は「永遠の政治」と「帝国主義」

第3章 ポール・クルーグマン  脱グローバリゼイションで世界経済は「ブロック化」される

第4章 ジョセフ・ナイ     「世界の平和」はロシアが民主化されない限り訪れない

第5章 ティモシー・スナイダー  この戦争は衰退する民主主義の存亡をかけた戦いである

第6章 ラリー・ダイアモンド   核武装ではなく米軍の駐留が「核の傘」を確実なものにする

第7章 エリオット・ヒギンズ   ロシアには触れてほしくない「隠された真実」がある

 

ロシアによるウクライナ神鋼は「プーチンの戦争」と言われるようにプーチンという独裁者の価値観・歴史観に依る部分が大きい。

プーチンはなぜ今、ウクライナに侵攻したのか。

この戦争はどんな結末を迎えるのか。

そして、戦争後の世界にどんな光景が広がっているのか。

現代の知性7人に問うた…。

 

爪を立てる

確認としての引用

第4章

民主主義国家に住むことは良い事だということ、民主主義国家同士はお互いに戦争をすることはないということ、あらゆる制度的な欠陥にもかかわらず、各人が自分の能力を発揮できるのは自由と公正を是とする民主主義のおかげであるということ。

これらを自国民に理解させないことも完全には不可能なのです。

第5章

求めるのがただ「戦争状態ではない」という意味での「平和」あるならば、ウクライナはいつでも降伏し手戦争を終わらせることが出来るということです。

しかし、このような平和ではなく、もっと別の形の価値に重きを置くかどうかで、政治的な判断は変わってくるでしょう。

 

不完全な制度としての民主主義が必要としているのは不完全だということを日ごろから意識して、絶え間ないメンテナンスと改善を求めているのだろう。

資本主義が効率化、最適化を追求しているのは、まだその部分に<伸びしろ>があると判断できるのだろう。

一個人のできることは少ないと止まらずにいること自体が物事を一歩進めるといいたい。

 

戦争の結果で大きなテーマの進展がある。

平衡して経済のブロック化が進むのであれば細部に気配りをした投資が必要になる。

小さな芽が急成長するチャンスがある。

GAFAMの成長が鈍化してもそれは無くなるわけではないと言いたい。

まだそこから逃げ出しておらず、昨年のマイナスは尾を引いている。

ヒトの不完全さが問題を起こすにしても、それにブレーキをかけたり、できれば止めることが出来るのは、圧倒的な科学力、圧倒的な資本力でしか強引な結果を引き出せないのだろう。

この戦争が長期化するとみている政治家、知識人がいる。

どう止めるのか?

民主主義と権威主義の間に揺れる国の人達にどんな提言をするのか?

興味がある。

そこに投資していいのか?

そこを市場開拓していいのか?

民主主義を維持することの大変さを思い知らされた時、その問題の具体的提示と、乗り越える方法を提示するのが、知を扱うことを職業とする人々に与えられた仕事なのだろう。

 

本を売って稼ぐ責任とは割に合うかどうかを考えることではない。

著述業の人、これからも頑張ってほしい。

時の真実を追うことと同じ重さで、説得の力を期待している。

ダブルスタンダードは見透かされると、後がなくなる。

 

<大洋を群れずに回遊する>

 

信頼とは何かを考えながら、書籍を媒介にして、生涯学習が行動の糧とするような前向きな発言を心掛けています

 

 

 

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