豊田市三つ子虐待?死事件について | \BABY坊s/双子育成日記

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豊田市のみつご虐待死事件について | NPO法人 ぎふ多胎ネット

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▷野村充裁判長は判決理由で「生後わずか11カ月の無抵抗・無防備の乳児を、1メートルを超える高さから強い力でたたきつけ、生命・身体に対する危険性が高く、悪質」と指摘。次男らの泣き声に対するいら立ちをぶつけたという動機は「誠に身勝手で、しかも過剰な反応」とした。一方で「被告はうつ病に罹患する中で負担の大きい三つ子の育児を懸命に行っていた」とも述べた。



このお母様が可哀想でなりません。
まるでただの虐待をした親という
評価をされているように感じます。

『危険性が高く、悪質』
『誠に身勝手で過剰な反応』

果たしてそうでしょうか。

彼女は初産で三つ子のワンオペ育児。
その過酷さは計り知れません。

まず、人間は睡眠時間が取れないと
正常な思考能力が奪われます。

もっと言えば、人間は自分の寝たいときに
睡眠が取れないと気が狂うと言われています。

このお母様は
睡眠時間が1日1時間だったと。

事件当初の状態は
明らかに病的だったと思われます。

それはこの女性に限ったことではなく
人間誰しもこんな生活をしていれば
おかしくなるはずです。



この判決をくだした裁判長は
育児に携わったことがあるのでしょうか。

多胎児に限らず、
育児をしたことある人なら
この女性の気持ちが少しでも分かるのでは?



今回の事件、
「気持ちが分かる」と共感の声
同情の声も多くありますが、
ネットには色々な意見が見られます。



「望んで産んだ子供なのに」
→確かにそうです。
しかし、自分が望んだ結果なら
全てを受け入れて当然ですか?



「不妊治療した時点で
多胎の可能性はあると分かっていたはず」

→確かにその通りです。
しかし、その確率をご存知ですか?

この女性がどの段階までの
不妊治療をなさったのか知りませんが
まさか、ご自身が三つ子を授かるとは
思ってもみなかったと思うのです。

体外受精で2つ受精卵を戻しても
双子として産まれる可能性は
100%ではないのをご存知でしょうか。

意図的に多胎を産もうとしても
産めるものではないし
多胎になるかは運なのです。

私には多胎児を育てられないから…
と言って不妊治療をしない人間が
どの程度いるのでしょうか。

自分ではどうしようもない運を
責めるのはあまりに酷です。



「三つ子なのに周りの環境を
整えなかったのが悪い」

→環境を整えると簡単に言いますが
どう整えるのですか。

ご家族のサポートを受けるために
近くに引っ越しますか。
ご両親に仕事を辞めてもらいますか。
ご主人に仕事を辞めてもらいますか。

どれも簡単なことではありません。



行政のサポートを受けるために
保健所まで子供3人抱えて行って
情報をもらうのですか。

乳幼児を3人抱えての外出が
いかに大変か。

双子用バギーに1人抱っこで
出かけるのだと思いますが、
誰かが泣いたらどうやってあやしますか。

泣いている子供、困っているお母さんに
手を差し伸べるほど
この世の中は子連れに優しいでしょうか。



外出はやめて
電話をかければいいかもしれませんが
3人の誰かが泣いていて
それどころじゃないかもしれません。

3人が泣き止んで寝ているとき…
私なら間違いなく睡眠に当てます。



シッターや一時保育も手ですが
そのお金がいくらかかると思いますか。

私の地域の一時保育では
1時間800円が相場で
仮に3時間預けて2400円、
それが三つ子なら7200円ですね。

7200円くらいいつでも出せますか?

しかし問題はここからで、
おそらく3時間でも保育園に預ければ
ほぼ確実に病気をもらってきます。

特に3人いれば誰か1人は
確実にもらうことが予想されます。

早産で低体重で産まれたなら
うつる確率はもっと高いです。

子供が病気になったときの大変さ、
多胎児が病気になったときの壮絶さ。

こんなことなら家で見ていた方がまし。
そう思うことでしょう。

ちなみにシッター料金は
場所にもよりますが1時間2000円ほど。

しかも、多胎児を見てくれるという
シッターさんはかなり限られています。
(三つ子なら尚更です。)



ここまで書きましたが、
女性が、当時ここまで考えられるほどの
正常な思考能力があったとも思えません。



とにかくもっともっと
想像してあげて欲しいです。

この三つ子のお母様がどれだけ
八方塞がりで追い詰められていたか。

私が書いたことなどほんの一部で
もっともっと色々なことがあって
小さなことでも塵も積もれば、
充分にひとを追い詰めていくのです。



育児は本当に大変です。
それは会社に勤務する大変さとは
全く異なる大変さです。

そして
育児の大変さの最たるところは
『育児を辛いと言えない状況』
なのではないかと思います。

このサイトでも書いていましたが
多胎児子育ての大変さは世の中でも
あまり理解されていないように思います。

私も双子を連れて外出していると
町の方に声をかけて頂きますが

「一度に育って楽ね」
その一度がどれだけ大変か。
やってみますか?笑

「可愛い」
もちろん可愛いですよ、
可愛いだけじゃないですが。

「お母さん、幸せね」
そうです幸せです、
でも辛いこともたくさんあります。

でもこんな内心言えないから
「ありがとうございます」と
笑って聞き流す時期もありました。

周りから見れば
「楽なんだ」
「可愛いんだ」
「私は幸せなんだ」

だから「辛いとは言えない」と。



子育てが辛いと言えば

「望んで産んだくせに」
「母親としてどうなの」
「みんなやってるのに」
「子供が可愛くないの」

という反応をされては
母親の逃げ場がありません。



どんな状況でも子供を無条件に
愛おしいと思えるのが
当たり前の母親ではありません。

慢性的な寝不足だったら
優しくする余裕ありません。

四六時中、泣き声を聞いていたら
追い詰められて当たり前です。



泣き声に対して苛立ちをぶつけたのは
「過剰な反応」なんかじゃなくて
誰しもそうなる可能性が高いだろうと
この裁判に対して言いたいです。



11ヶ月の子を床に叩きつけることが
仕方ないと言いたいのではありません。

子供を死なせてしまったことは
許されることではありません。

しかし、この事件を
最近世の中で見る虐待と同等に見ては
あまりにこのお母様が気の毒です。

情状酌量の余地があると思います。

このお母様に執行猶予期間を。

この方はどこにでもいる
普通の、むしろ普通より頑張り過ぎた
“ただのお母さん”ではありませんか。







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