それは素敵な大学時代でありまして。
いつもどこでも一人ぼっちで本を読み、独り言をぶつぶつ。
いかにも危なそうな訳だったんですが、人間なんてものは9割方外見で判断されるわけでして。
外見がそれなりだったという理由のみで、友達がそれなりにできていくのです。
気付けば、モテ研究会なるサークルに入っていまして。 そこは美女の巣窟なのでありました。
モテるということは一見、いいように思えるのですありますが。
一言でモテるといいましても、色んなモテ方があるのです。
意中の人にだけモテればいいのですが、そんな少女漫画のような出来事は現実の世界では皆無でありまして。
自分の思ったそれとは違う人々にモテモテ。
そして、やがては心がズタズタに傷つく結末だったりするものです。
いはやは、適正なモテとは一体どういうもので、どうしたらそうなれるのでありましょうか。
というようなことを日々、討論しあい無駄に切磋琢磨をしたきた訳でありますから、将来は公務員になるしかない。
公務員はモテの境地だ! という結論にいきついたわけで。
その日から私は勉強の鬼になりました。
人生なんてものはモテるかモテないかで大抵、幸も不幸も乗り越えていくものなんだ。
なんだ! と思考しているうちに、モテ研究会は自主勉強会へと変貌を遂げていました。
要するに勉強して、公務員試験・司法試験・医師国家試験に合格すればモテるわけなんです。
別にモテたから何したいというわけではなく、モテない状態=人から相手にされない状態が怖いという恐れなのです。
そう、何より怖いのは話し相手がいなくなること。
それを絶対的に避けたいがゆえに、私はモテたいと思考したのでありまして。
まさかそれが不幸の始まりだなんて当時は夢にも思いませんでした。
つづく。
