iPS 医療利用への試金石  他人の細胞から初移植 | フレイルも認知症も減らない日本

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Nobody is in possession of the ultimate truth.

ウイルスと戦争の世紀で人生を終えることになるとは・・・まさに第三次世界大戦前夜の状況ですからね しかも本日は日本の金融市場はトリプル安

世界最先端・最高峰が
容易に掴めるワケあるまい。

でも、必ずやってくれるでしょう。

頑張れ、
日本の超一流研究者ら‼️





朝日新聞より。


iPS
医療利用への試金石 
他人の細胞から初移植

 

世界初のiPS細胞を使った移植手術から2年半。他人のiPS細胞を使った移植手術が行われた。この間iPS細胞の人への移植の報告はなく、事実上、臨床応用は滞っていた。

今回の移植が順調に進むかどうかは
iPS細胞の医療利用の試金石となる。

 
「(治療を普及させるというゴールまで)5合目くらいまでは来たが、ここから急峻(きゅうしゅん)な道がまだある。まだ始まりの段階」。

手術後に会見した理化学研究所の
高橋政代プロジェクトリーダーは語った。

 
京都大が第三者から血液の提供を受けてつくる「iPS細胞ストック」を治療に使う計画は多くあるが、今回をきっかけに治療実績や経験が蓄積されれば、大阪大のチームが取り組む心不全の治療や、京都大が目指す輸血への利用など、後に続く他の病気での計画も加速する可能性が高い。

 
慶応大のチームも先月、他人のiPS細胞で脊髄(せきずい)損傷を治療する計画を大学の倫理委員会に出した。

脊髄損傷から数週間以内にiPS細胞を使った治療をする方が効果的なことが、動物実験で分かっている。

同大の岡野栄之教授は「人に投与することで、安全性や免疫抑制について、動物実験よりはるかに有用なデータが得られるだろう。次に続く再生医療にも参考になり、励みになる」と期待を口にする。

 
再生医療ではiPS細胞とは別の万能細胞「ES細胞」(胚(はい)性幹細胞)が臨床で先行。

米国企業が今回と同じ目の難病「加齢黄斑変性」の違うタイプなどへの移植手術の結果をすでに報告している。受精卵から作るES細胞は元になる細胞の提供者が限られ、多くの人で拒絶反応が起きにくい免疫の型で作ることが難しいが、iPS細胞はそれができ、免疫抑制剤を使わなかったり、少なくしたりできる点で有利になる可能性がある。

 
ただ、今回もまだ研究段階で過度な期待は禁物だ。医療倫理の専門家からは、iPS細胞などの幹細胞を使った研究が「すでに確立された研究だと勘違いされやすい」との意見もある。

 
再生医療に関係する法律が2014年に施行されて普及へのハードルが下がったものの、うまくいっても一般的な治療となるのは数年以上先。

医療として認められるだけの根拠がどれだけ蓄積されていくか、冷静にみていくことが重要だ。

     ◇

 
京都大iPS細胞研究所(CiRA)の
山中伸弥所長は28日、朝日新聞のインタビューで、iPS細胞の臨床応用について、「米国ではES細胞の臨床がいくつか始まっているが、iPS細胞については米国など他の国が日本の様子に注目している」と指摘。他の病気での展開について「CiRAだけでもパーキンソン病の治験や血小板(を輸血が必要な患者に使う治験)で準備が進んでいる。途切れることなく、流れをつないでいってほしい」と話した。

     ◇

 〈iPS細胞ストック〉 

京都大iPS細胞研究所が、健康な人の血液からつくって品質をチェックしたiPS細胞。医療機関や研究機関に配っている。提供者は多くの日本人に拒絶反応が起きにくい特殊な免疫の型を持つ人で、配布中の1種類は日本人の17%をカバーする。このiPS細胞から作った細胞を移植すれば、事前に準備して型が合う多くの人に使えるため、1人あたりの移植費用が抑えられる。