認知症初期の留意点 「日々の表情や動きからサインを」 | フレイルも認知症も減らない日本

フレイルも認知症も減らない日本

Nobody is in possession of the ultimate truth.

ウイルスと戦争の世紀で人生を終えることになるとは・・・まさに第三次世界大戦前夜の状況ですからね しかも本日は日本の金融市場はトリプル安

家族からの情報は非常に重要です。

少しの変化から
気がつかされる事が多いですね。



毎日新聞より。


認知症初期の留意点
--日々の
表情や動きから
「サイン」を


 
結婚と同時に、現在85歳のしゅうとめと暮らしてきました。家族はしゅうとめと長男の夫(62)、その妻(自分=62歳)で、2人とも働いています。

しゅうとめは今も朝食の準備をしています。最近味付けがときどき変かなと思うときもありますが、「まあいいか」と夫と顔を見合わせながら食べています。

先日、義妹が「お母さん、認知症なんじゃない? この間、電子レンジにご飯をいれたり、出したりしていたわよ。お茶をいれようとしてポットからお湯が注げなくてボーッとしていたわよ」と言うのです。

毎日一緒にいると、そんなものかと思って気にもしていませんでしたが、認知症のはじまりは、どんなところに気をつければわかるのでしょうか。=福岡県、長男の妻(62)



【回答】
日々の表情や動きから「サイン」を

 
長年一緒に暮らしていると、同じ時間を共有しながら積み重ねたことが空気みたいになり、気にならない存在になってしまうのですね。

それは嫁しゅうとめの関係がよい状態だったからだと思います。加齢とともに、体も心も衰えてくることは自然なことで、その変化はゆっくりしたもので一緒に生活していると気づきにくいものです。

離れて暮らしていて、ときどき顔を合わせるとその変化に気づくものです。義妹さんが気づいたのも自然のことだと思います。

日々の生活の中で「おかしいな」と感じるサインがあると思います。朝食の準備をしているということですが、冷蔵庫の管理などはいかがでしょうか。

たとえば
▽冷蔵庫内の冷蔵、
冷凍が適切にできているか
▽食器を元の位置に
片付けることができているか
▽電子レンジの操作や
温めたものの出し忘れがないか
▽炊飯器の水の量や
スイッチの入れ忘れ
▽出来上がりの時間
▽調理器具の使い方
▽ポットの操作やお湯の量の管理
▽献立の繰り返し
▽味付けの変化
▽台所の片付け
--いつも行っていたことがスムーズな流れでできているかなどを意識していると、気づくことができると思います。

表情や動きなども観察してみてください。その他に、着ている洋服やテレビ番組を選んで見ているかなども気にしてください。

おしゅうとめさん自身も物忘れに戸惑いを感じているかもしれませんが、家族が認知症の初期症状に気づけば、適切に対応できます。

これから起こってくるであろう生活の混乱を予防することができ、専門医を受診することで適切な医療を受けることができます。

おしゅうとめさんの状態を理解し、おしゅうとめさんや家族が今まで築いてきた生活を継続していけるよう、社会資源などにも目を向けてください。


回答者 是枝祥子(これえだ・さちこ)大妻女子大学名誉教授=介護福祉学