名古屋・日進の作文教室ゆみ塾です。![]()
朝井まかてさんの本を読むのは初めてです。![]()
タイトルと帯に書かれた「物語が世界から消える?」に引かれて買ってしまいました。
昔読んだ、懐かしいお噺がまかてさんの新しい解釈で書かれています。
深山にひっそりと、茂る「草どん」の語りではじまり、その語りの方言が懐かしさを増します。
三章に分かれた構成になっています。![]()
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章ノ一 小さき者たち
「団子地蔵」「羽衣」「田螺長者」などなど、小さい頃読んだお噺が新しく生まれ変わって
よみがえってきます。
狂言まわしにしっぽのない子狐、山姥が加わって一つ一つのお話が完結しつつ
つながって全体では長編小説になっているのには驚きです。
章の二 勇の者たち
龍の小太郎が登場します。小太郎が生みの母親を求めて果てない旅に出る決心を
するまでの前半。そして龍の悲しいまでの母性など、昔読んだ以上に胸に迫りました。
章の三 物語の果て
この章ではじめて草、山姥、子ぎつねの由来が明かされていきます。
人はなぜ好きになり、嫌いになるのか、人の幸福を喜ぶ一方で不幸を喜ぶ。
人は恨み、妬み、だしぬきたいのはなぜか。
運、不運はなぜ、平等に訪れないのか。
その問いを人々は物語にたくし、幾世代も語り継いできたはずです。
その物語が、神と人とをつないできた。 雲上と雲下。
今それを語るものは姿を消しつつあります。不思議なもの、目に見えない物、![]()
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それらが紡ぐ懐かしい物語を語ってきた大人たちはどこに行ったのでしょう。
自然と人の関わりも効率や競争の中に消えていく… そんな危うさを作者は
私たちになげかけているように思いました。
夢中になって読んだ久しぶりの本でした。![]()










