秋本番になりました。もみじ

 

 おとぎ話にはいくつになっても惹かれます。アンデルセンでも日本の昔話でも、そしてグリム童話にも。

 

 グリム童話は本当は怖いというのがほぼ定説になってきています。 宇宙人くん

 私はグリムのアニメーションを観にいきました。タイトルは「手を亡くした少女」

 

 美しい絵や色で書かれているアニメーションとは少しちがうものでした。

 「クリプトキノグラフィー」という手法で書かれています。絵具のタッチで書かれた背景。

 人や動物の動きは 毛筆で描かれたようなタッチです。カラフルな色は全くなし。

 ローデンバック監督が絵も撮影も全部されたそうです。

 

 流れるような動きで、人の動きの美しさが際立っています。こんなアニメは初めての体験でした。

 

 

 

 

 

 

 

 ストーリーを少し…

 

 貧しさに疲れた父親は悪魔の誘惑に負けて最愛の娘を黄金に代わりに差し出します。

 生き延びるために両腕を切り落とされた娘は 家を出てさまよいます。様々な苦労の果てに

 娘は不思議な力に導かれて王子に求婚されます。しかし、悪魔はあきらめない。

 悪魔と娘の戦いが始まります。いつものグリム童話とは少しちがう味付けで、最後に

 娘の選んだ未来とは?  ここで、私にも生き方が問われます。

 

 今までのアニメが油絵ならこれは水彩画のような、不思議な感動でした。

 

   国際アニメーション映画祭でも受賞作です。心に残る体験でした。

 

 https://yumijuku.com/

 

 

 

 

 今年の夏は暑くて暑くて全くブログを書きませんでした。

 今日も暑いけど、なんとなく秋の予感がし始めてこうして、パソコンに向かいました。

 

 先日届いた本です。開くまで久住さんのことは全く知りませんでした。

札幌の街にくすみ書房という本屋がありました。70年続いた道外からの人からも

愛される本屋でした。ラブラブ

 

街の本屋はどんどん減っています。アマゾンで買えばすぐ届くし、図書館でも本は

借りられます。キョロキョロ

 

でも、たくさんの本が並んでいる本屋で本を買うというワクワクの体験を子供たちに

味わってほしいと久住さんは言います。

 

本屋に行って目に飛び込んでくる本というのは、今の自分にとって一番必要な本だといえるのだそうです。

 

久住さんは、色んな企画を出しました。「売れない文庫フェア」1500点「哲学カフェ」などです。

本離れするこどもたちに「高校生はこれを読め!」「中学生はこれを読め!」を編集されました。

 

さらに講演のなかで

「今、混とんとして先の見えない時代です。来年どうなるか、来月のことさえわかりません。

だから誰も答えは知りませんし、教えてくれません。自分で考え、自分で答えを見つけて

いかなければいけません。そのためにも読書はますます必要になります。……本には

人生を変え、奇蹟を起こす力があるということです。」

 

久住さんは病魔に倒れてなくなってしまいました。 去年のことです。夢半ばにして。ショボーン

 

読書の大切さはわかっていたけど、この本を読んでとても共鳴しました。

教室で [これを読め]シリーズの本を紹介していこうと思います。

 

  https://yumijuku.com/

 

異界を旅する能

テーマ:

お化けすきというのでしょうか、 軽い本を読みたいとき手に取るのは怪談話。おばけくん

 

このところ、 怖い話にはまって中世の怪談からはじまって岡本綺堂の怪談、

 

三遊亭円朝の「真景累ヶ淵」、南北の「四谷怪談」と読んでいくうち、そんな世界に

 

惹かれるのはそんな妖しい不思議がありえたかもしれないということに

 

ワクワクときめくのかもしれないと思いました。目

 

 

この本もタイトルに惹かれ能のワキ方である安田登さんにかなり興味をもって

 

読みました。安田さんは甲骨文字も読みこなし、漢和辞典も編まれた上に能楽師に

 

なられたという多才な方です。私は能はまったくといっていいほど知らず、

 

かろうじて歌舞伎の演目のいくつかが能からのものという程度の知識でした。

 

この本は幽玄能についてかかれていますが解説というほど固くなく、とても興味深く

 

楽しくよめました。 物語もさることながら旅をつづける者が幽霊や精霊との出会い、

 

つまりは 異界と交差するのはなぜかという考察に惹かれました。

 

幽霊や精霊が「シテ」 まるで存在を消しているかのような者の 「ワキ」。

 

なぜ、身を空しくしていないと異界と出会えないのか、彼岸と此岸とつながる道は

 

どうやって見えてくるのか。ガーン

 

「未来は今までよりよくなる」といった期待や視点は存在しません。

 

芭蕉の旅の意味、漱石の「草枕」の主人公の旅。 その原点は能かもしれないと

 

いう著者の視点。 

 

能はまったくほかの演劇とちがうんだと思いました。

 

「負のものがたり」を引き受ける役割の「ワキ」とはどんなものなのか。

 

優雅で贅沢な旅ではなく存在のみえないような旅をして異界のどこかに

 

つながってみたいと本気で考え始めてしまいました。 

 

   __.JPG