〈某県内片田舎〉






カナ「リコさ~ん、インタビューのコツ教えて下さ~い」






リコ「こちら側は、短い言葉で質問して、相手に沢山話してもらえば良いんじゃないかと思うけど」







「そうなんですね、勉強になります!
ところで♪」






「何~?そんな声出しちゃって」







「この仕事辞めちゃうのって、彼氏さんと結婚するからですかぁ??」







「違うわよ、ただ単に限界を感じたからよ」







「何だぁ~、てっきり結婚かと思ったのに」







リコ(結婚・・・そういえば、コウイチとそんな話にならないな
でも、そんなの全然考えてなさそう)






~~~~~~~~~








エイト(コウイチ、大丈夫かな?転職活動は俺も、結構体力持ってかれたからな)







♪♪♪♪♪♪♪♪♪







(噂をすれば・・・ん?)







「おい!」







トモヤ「えっ、どうしたんですか?
このテキスト、まだ生徒に配っちゃダメですか?」







「あっ、いや何でもない
大声出してすまない、配って大丈夫だ
お願いします」







「はぁ
(どうされたんだろ?大声出して)」








〈その夜〉







今井「おい、お前はバカか」







ケン「はぁ~、お前はその年齢になっても、バカだな」







エイト「で、もう辞表は出しちゃったの?」








コウイチ「はい!残業と休日出勤ばかりで転職活動の妨げになりますから
今月末で、退職します!」







今井「退職したら、転職活動は自由だけど、どうやって当面、暮らしていくんだよ」







コウイチ「むむっ・・・まあ少しは蓄えもあるし」






ケン「すんなり決まれば良いけど、長引いたらどうするんだよ?」







「むむっ、むむっ・・・」







エイト「まあいいさ、退職したら転職活動の空いている日は、ウチで夕方からアルバイトでもしたら良いさ」






コウイチ「エイトさん・・・」







今井「それでも足りなかったら、午前中はウチでレジでも打っとけ」







コウイチ「エイトさん、今井さん・・・
ありがとうございます!!」







今井「しかし、良い年齢してお前は・・・」







「いや、ハッハッハ」







エイト「ふふっ、まあ、らしいっちゃらしいけど」







「早くリコを幸せにしようと思ったら、もう止まらなくて」







今井「マグロかよっ(笑)」







エイト「お前が言えた義理かよ、お前だって今コタローの受験で頭がいっぱいなくせに」







「うっ、確かにそうですけど」







コウイチ「子どもか~、やっぱり可愛いですか?」







今井「今井の血を引く子どもだぞ、可愛くないわけないだろ」







ケン「ヤバいぜ、全ての概念が崩れる
うちはまだ幼いから、そこまでたいして変わらないけど、男の子と女の子だから成長に連れて変化も出て来るんだろうな」







エイト「男の子、いいな~
2人目も女の子だったからな」






今井「2人いたら、1人ずつが良いですね、男の子と女の子
ただ、俺は4人くらい子ども欲しいけどね」







ケン「4人!?」







「男3人、女1人
毎日楽しいだろうな」







コウイチ(好きな仕事して、リコもテレビの仕事して、いずれは子どもも産まれて・・・
楽し過ぎだな♪)






エイト「そろそろ帰るか
コウイチ、悪いが俺らは既婚者なんだ
朝までとかは、無理だぞ」







ヒョイ!







今井「おい、ケン
いくらだ?端数は、オレ様が出そう」







ケン「うるせー
俺はコウイチをバイトさせられないからか、ここの代金くらいカッコつけさせろ」





コウイチ「ケンさん・・・」





ケン「まあ、せいぜい頑張れ」







続く

コウイチ「あぁ、こんちは!」






エイト「おぅ」








「すみません、度々呼びつけて」







「大丈夫だよ
リコちゃんの件は、何とかなりそう?」







「まずは、俺がしっかりします!
自分自身が5年先、10年先に、どうありたいかを考えます」






「おっ、おぅ・・・じゃあ今日は、何の相談で?」







「報告です!」







「報告?」








「この前相談に乗って頂いたのに、何も報告しないのは失礼かと思って
報告とお礼です」







「あっ、そう・・・
まあ何にしても、元気になって良かったよ」







「今の仕事は、次の仕事が決まり次第辞めます
男なので、一生やり遂げられる仕事を探します!!」






「そうだね、楽しい仕事の方が燃えるしね」







「そしたら、リコを迎える準備に入ります
エイトさんは、どんなところでプロポーズしたんですか?」







「俺は、〇〇にある☆☆☆ってお店だよ」







「じゃあ俺も、プロポーズするお店のリストに入れても良いですか?」







「駄目」







「えっ?」







「あそこは、俺とエリがよくデートしていた想い出のお店だったから、あそこでプロポーズをしたんだ
お前とリコちゃんじゃ、意味が変わって来る」







「なるほど」







「コウイチも、想い出のお店とかどうだ?
あくまでも、一例だけどな」







「・・・」







「プロポーズは、記念日になるから、考えるのは難しいよな
俺も、それまで行ったことのないロマンチックなお店とか、色々と考えたんだけどな」







「なるほど
ちなみに、今LINEがきて、ケンさんはハルカが当時独り暮らししていたアパート、今井さんは、ヒロの実家なんですね」







(そうだ、コウイチは文系みたいな雰囲気だが、理系だった・・・
ケンといい、コウイチといい、こういう時に理系って、何でデータを取るんだろ?)







〈某学習塾〉







今井「一旦、テストでもしてもらって、ちょっとウチの子どもに合うカリキュラムを立ててもらいたいんですが」






エイト「かしこまりました、今度お子様にはテストを受けて頂きます」







「あとは、面談練習と今年度の入試状況とかの情報とかも頂けたらと」







「スゲー、ガチだな」







「当たり前じゃないですか!
これで小学校の6年間が決まるんですよ
是が非でも、国立の小学校に入れたいです」






「まあ、任せろ
筆記と面接だったら、受からせてやるよ」







「お願いします!」







「ただ、国立の小学校は抽選がある
こればかりは、どうにもならないぞ」







「分かっています」







~~~~~~~~~~~~~







ケン「ただいま」






バタバタ







ハルカ(毎日毎日、騒がしいわね)







「よし、手は念入りに洗った
ヘンリーとルナは?」







「今、ちょうど寝ちゃったのよね~、残念」







「なら、風呂に入って全てを綺麗にしてくるか」







「奥さんなら、抱っこしても良・・・ちょっと!聞きなさいよね」







~~~~~~~~~~~~~~~~







リコ「最近、忙しいの?」







コウイチ「えっ、えっ、何で?」








「いや、LINEとか全然返って来ないし」







「ちょっとな、ところで・・・、年度末に退社するんだよね?」






「そうだけど・・・どうしたの?」







「いやいや、退社したらどこか旅行でもと思って」






「良いね、沖縄とか行ってみたいかな~」







(年度末・・・それまでに、決着だ!!!)









続く





エリ「コウイチ君がね~」







エイト「前からちょっと行き詰まっている感もあって、どう声かけるか迷っていたんだよね
仕事も恋愛も」







「悪い子じゃないけどね、柔軟性が無いって言うか、真っ直ぐというか」






「俺は、そんなアイツが好きだけどな
熱い男で、めちゃくちゃカッコ良い」






「本当にエイト軍団のみんなが、好きよね」






「エリも、レイナも、モエも好きだよ」







「あたしも、パパのこと好きよ」










「ところで、人のことを言っている場合じゃないけど、今の我が家は」






「そうねぇ、レイナの小学校受験があるからね」






「キツくは行かず、楽しくなるように持って行かせるんだからね」







「分かっているわよ、でも難しいのよね」







~時同じくして~







ハルカ「アイツ、暑苦しいわね(笑)」






ケン「そう言ってやんなって
アイツの良いところじゃないか」







「夢ね~、そんなこと言ってられないでしょうに」







「出逢ったのが、ローカル番組だからな
あの頃のイメージが、強いんだろうけど」





「ケンは、夢とかあんの?」





「国土交通大臣」





「えっ!?」





「嘘だよ、人前に立つの嫌いだし(笑)」





「も~う」




「ハハッ」







「・・・子どもが出来て、変わったね
笑うようになった」






「そうか?」






オギャー、オギャー






「あら?起きちゃったみたいね」







「どれ、行きますか」








ハルカ「どうしたの?ヘンリー」






ケン「ハハッ、ルナは、パパが抱っこするとすぐに泣き止むな~」







(今井さんの子煩悩も驚いたけど、この人がこんなに子煩悩になるとはね
双子で産まれて来た時は、どうなることかと思ったけど)








~またまた別の場所では~








ヒロ「コウイチさんがね」







今井「うむ、まだまだ青春って感じで青いの~」






「お仕事も心配ね~」







「アイツはケンと違って、社交的だからな
何の仕事も上手くいきそうなのに」







「あなたの会社に入れて差し上げたら?」







「奴が本気でやりたいなら、入れてやらんでもないが、そういうんじゃなさそうだからな
不採用!」





「それより、コタローの入試ですが・・・」






「おぅ、抽選なら任せろ!」






「それは運だから良いけど、面接対策とか一度エイトさんに見てもらった方が良いかしら?」







「頼むなら、入塾させちまえ
どうせやらすなら、一度と言わず毎週筆記と面接対策をしっかりさせよう」





(随分と教育熱心なこと・・・結婚する前は、どうせスポーツの方に力を入れさせると思ったのに)






「ん?どうした??」




「いえ、明日電話しときます」





「いや、俺がやっとく
コタローもいて、ユウジローがいたら、お前も大変だろ?
都合の良い日だけ、教えて・・・待てよ?」






「どうかしました?」





「俺がコタローの説明を聞いてくるか
通う時も、俺が送り迎えしよう」






(そんなに気合入れて・・・どうしても、国立の小学校に行かせたいのね)






「そうしよう、いいだろ?」






「ええ、ありがとうございます」








続く