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行列が絶えない“ラーメン異端児”。タレ不使用の黄金スープは初めての味!

ザルタン只今見参
2019/08/21 12:51

行列が絶えない“ラーメン異端児”。タレ不使用の黄金スープは初めての味!

日刊SPA!
2019/08/21 08:30

—[麺すすり子のラーメン巡礼]—

 こんにちは。ほぼ毎日ラーメンを食べる会社員・麺すすり子です。

 みなさんラーメンはお好きですか?わたしは、愛してます。

 そもそもですが、“ラーメン”の定義ってご存知ですか? 一般的に言われるラーメンの定義は「味付けを決めるタレ(カエシ)を出汁をとったスープで割り、小麦粉にかんすいを加えて製麺した麺を入れたもの」と言われてます。(すすり子まとめ)

 そんな中、“ラーメン”の常識を覆す異端児と呼ばれるラーメンが銀座にあるんです。

◆行列店「銀座 八五」がラーメン界の異端児と言われるワケ

 そのお店が「銀座 八五」(東京都中央区銀座)。

 八五は「勝本」(水道橋、神保町)系列の3号店。勝本といえば、その味はもちろん、ラーメン屋ということを忘れさせるようなステキな接客まで評価されている超名店です。

 店主・松村靖さんの「銀座という誰もが知る憧れの土地で、銀座にふさわしい新しいラーメンを提供したい」という想いで、2018年12月に八五がオープンしました。

 何が異端児なのか?

 なんと八五のラーメンはタレを使っていないんです。普通、ラーメンはタレを使わないと、風味や塩味が足りなくなってしまいます。そんなラーメンをわざわざ作ったのは、「クリアな『黄金のスープ』として仕上げたい」そして「飲み干して味わっていただきたい」という、松村さんの強い想いがあったからだそうです。

 そんなここでしか食べられない一杯を求めて、オープン当初から平日・土日関係なく常に大行列。わたしも今回、平日に定時ダッシュをキメて(まじで銀座の街を駆け抜けた)17時半すぎに到着。すでに15人ほどの列ができていました。

 1時間弱待って席につくと、爽やかスマイルの店員さんに「冷たいほうじ茶もございます」とお声がけしてもらえます。ステキ…。これで暑い待ち時間は体感10分ほどに短縮されるので大丈夫です。

 メニューは中華そばのみという潔さ(基本の中華そばは税込850円)。控えめに言って惚れます。そのビジュアルは——。

◆タレを使わない“中華そば”。そのお味は?

 はぁ…美…。ラーメンってこんなにきらめくんですね。リスペクトを込めて、いただきます。

 こ、これが本当に、ラーメンスープなの…。カミムラ、未知との遭遇。

 “名古屋コーチン”と“鴨”をベースとしたうまみ成分たちが押し寄せてきます。そして、肝心の塩味と追い出しのうまみを補うのは、なんとイタリア・パルマ産のプロシュート!

 店頭でスライスしたプロシュートを仕上げに使うことで、スープに塩味とうまみを彩ります。それは、気づいたらレンゲですくっちゃう、優しさのあふれるスープ。これまで数え切れないほどのラーメンを食べてきましたが、その中のどのラーメンとも似たところがない、まるで初めて食べる食べ物のような、そんな感じです。

 なんだか急に迷子になったような感覚ですが、異国の地にたどり着いたような高揚感もあります。独特の塩味も完璧に引き出されていて、こんなラーメン、他に食べたことありません。

 さらに化学調味料は不使用。うまみ成分だけで作った“うまみ100%スープ”なので、うまみの波に飲まれちゃいます。あぁ幸多きこと。

 そんなスープから姿を見せる細麺は、独特なスープを「正解」にする、これまた独特な麺です。これを製麺するのは、数多くの有名店からご指名を受け続ける浅草開化楼さん。八五のスープを最初に飲んだとき「このスープを邪魔しない麺を作ろう」とおっしゃったそう。その言葉通り、麺が伸びずにスープを楽しめるよう、パスタなどで使われる小麦を使っています。

 圧倒的スープの支えに回りつつ、独特の食感と風味で存在感を残していくスタイル、粋すぎません???

 自然由来の材料だけで作るスープは、その日の天気や素材のバランスによって味の質感が変わってしまうため、毎日試行錯誤しているそう。そういった特徴もあって「今日に満足せず、明日にはよりよいものを」の精神でラーメンを作っているという松村さん。確信しました。おいしいものを作れる人って間違いなく心が綺麗です。

 タレ不使用のラーメン。一般的な“ラーメン”の定義からは外れていますが、そんなことは忘れて、「おいしいなぁ~。幸せだなァ~」って思わせてもらえることが、このラーメンのすべてです。ここでしか食べられない究極の一杯に、愛しかありません。

 ごちそうさまです。

<TEXT/麺すすり子>

—[麺すすり子のラーメン巡礼]—