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赤ちゃん用の液体ミルク 長所・短所は

威刈屋
2019/08/21 12:48

赤ちゃん用の液体ミルク 長所・短所は

ケータイ家庭の医学SP
2019/08/21 10:30

働くママの味方にも!

いよいよ日本でも、乳児用の液体ミルクが販売されるようになりました。欧米では広く普及しているのに対し、日本では粉ミルクを湯で溶かして飲ませるのが一般的でしたが、衛生的な水の確保が難しい災害時には特に役立つとしてニーズが高まっていたところへの登場。メリット・デメリットを知ったうえで一度試してみませんか?

◆これまで日本では、母乳の代わりは粉ミルク。赤ちゃんに飲ませるまでには「清潔な哺乳瓶に粉ミルクを計量し、熱湯に溶かしてから人肌に冷ます」という作業が必要でした。液体ミルクはその手間が省け、哺乳瓶に移し替えるだけで与えられる簡便性から、その販売を求める声が高まっていました。

◆特に注目されたのは災害時で、2016年4月の熊本地震ではフィンランドから多くの液体ミルクが支援物資として届けられ、その必要性が社会に広く認識されました。これを受け、日本の乳製品メーカーでの開発が始まりました。

◆液体ミルクを送ってくれたフィンランドをはじめとする北欧諸国では、出産後も仕事を持つ女性がほとんどで、粉ミルクと液体ミルクの販売量の割合はスウェーデンでほぼ半々、フィンランドでは液体ミルクが9割以上です。

◆それらを踏まえ、政府は2018年8月の「乳等省令」の改正などによって、液体ミルクに関する新しい基準を制定。これによって液体ミルクの製造・販売が解禁されて、2019年春から日本においても液体ミルクが販売される運びとなりました。

◆液体ミルクの最大のメリットは、まずは災害時のための備蓄です。衛生的な水の確保、湯を沸かすための道具や燃料の確保が難しい災害時は、粉ミルクでの授乳は困難になりますが、常温で与えられる液体ミルクならばお湯を沸かす必要はありません。

◆外出時に、粉ミルクを溶かすための湯を魔法瓶に入れて持ち運ぶ必要もなくなるので、荷物が軽量化できます。おむつやお尻拭き、着替えなど、荷物が多い赤ちゃんとの外出が楽になります。

◆夜間の授乳も、泣いている赤ちゃんを待たせることなくすぐにできます。特にワーキングマザーにとって、睡眠不足の重たい体でミルクづくりにかかる手間が少しでも減れば、精神的・肉体的な疲労の軽減につながります。

◆粉ミルクのように正しい量を計ったり冷ましたりする必要がなくなれば、夫はもちろん祖父母などその他の人でも授乳しやすく、母親のみに負担がかかる「ワンオペ育児」の改善にもつながると期待されます。

◆デメリットとしては、粉ミルクに比べてまだ価格が割高なこと。これは普及していけばやがて変更されていくでしょう。今のところはたとえば、普段の授乳は粉ミルク、外出時や夜間は液体ミルク、と併用するのがおすすめです。定期的に液体ミルクをあげてその味にも慣れさせておくと、万一の時も切り替えがスムーズです。

◆もちろん液体ミルクの場合も使う哺乳瓶を殺菌し、衛生的に保つのはこれまでどおり必要です。また、パッケージを開けて哺乳瓶に移し替えたらすぐに飲ませるようにしましょう。哺乳瓶に入れたまま長時間放置したり、飲み残しを取り置いたりするのは厳禁です。1回ごとに使い切り、残ったら処分してください。

◆液体ミルクの消費期限はメーカーによりますが、6カ月から1年ほど。備蓄したものは必ず期限までに消費して常に新しいものを補充しましょう。保管は、高温多湿な場所は避けるなど、注意書きにしたがいましょう。

(監修:医療法人社団秀志会 松平小児科院長 松平隆光)