日曜日の礼拝の後に、初めて「詩の教室」を開催しました。
以前、教会の有志と作家の寮美千子さんの「奈良少年刑務所」の少年たちの更生教育の取り組みの講演を聞いて、うちの教会でもやってみよ~ということになったのです。
その時の記事です。 よろしければお読みください。
→ 2021.8.22週報のコラム「からし種」 | からし種と空の鳥
教会でも社会でも、自分の思うことを「自由に表現」できて、また他の人の話を「きちんと聞く」ことができたら、自分も周りももっと生きやすくなると思います。
でも、専門的な知識も準備もできないので、みんなで相談しながらボチボチと…。
こんな感じです…
2021.10.10 西宮聖光教会版「詩の教室」
【目的】教会やそれぞれの生活の場で、「言葉」を通じてよいコミュニケーションがとれるようになる
【開催】毎月第2日曜日 礼拝後 12:30~14:00
【内容】奈良少年刑務所で受刑者の少年の更生教育に携わった寮美千子さんの「社会性涵養プログラム」の取り組みを参考にします。「生きづらさ」を感じながら他者と共に生きるための、それぞれの「人間性回復」のプログラムです。
【進め方】
1.あいさつ(その日の気分、体調など)…別紙
2.ルールの確認…別紙
3.その日の課題を読んで味わう
4.分かち合い…感じたことを自由に言う
5.他の人の話を聞いた感想、気づき
6.会の感想、次回の課題
7.主の祈り
これが「別紙」です。
礼拝後、簡単な食事をしてからお茶を飲みながら始めました。
しかし、自分たちで「詩」を作って鑑賞し合うというのはハードルが高いので、まず本に紹介されている詩を取り上げて、その感想を語り合うことにしました。
今回、一緒に味わった受刑者の少年の詩です。
”ひとつのこと
「ひとつのことでも
なかなか思うようにいかないから
ぼくは
ひとつのことを
一生けんめいやっています」 ”
『世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集』 ロクリン社 より
詩の感想を、思い思いに語り合いました…
でも、ルールを意識するとちょっとムズカシイ…
でも、だいたいこんな感じの感想が…
・決意表明だと思った…生き方としたらいいなあ
・不得手のことに一生けんめい取り組んでいるのかな…
・他の道もあると思うけど…自分には違う道が与えられた
・思うようにいかないことを一生懸命に取り組むってスゴイと思う…
・「マルチタスク」をこなすのとは違う生き方だと思った…
・自分も「発達障がい」だと思う…
・こういう人を見たらイラっとしてたけど、その人も一生懸命に取り組んでいたのだということがわかった…
・こういう気持ち、知らなかった。見守りたい、応援したいと思った。詩で表現してくれてありがとう。
同じ詩を味わっても、参加者それぞれの生き方や考え方で受け止め方や感じ方が違うのだなあと思いました。
そして、自分の子供の頃の話とか、人間付き合いのこととか、ちょっと苦労したこととか…いろんな話もできて楽しかったです。
初めてなので、まだ「ルール」もよく理解できていませんが…それでも、思うことを言い合って、他の人の見方や感じ方を知れて温かい気持ちになりました。
Iさんが言いました。「楽しくなければ続かない!」
…その通りですね。
まだまだ課題もありますが、あまり難しくても続かないから、細かいことは気にせずに楽しみながら続けます。
そして…会の名前もつけました。「エッファタの会」…この名前の由来はまた明日…
お昼はレトルトカレー。教会でとれた一房のぶどうを分け合って食べました。甘くておいしかったです。
「兄弟の愛をもって互いにいつくしみ、進んで互いに尊敬し合いなさい。」(ローマ12:10)
このみ言葉が心にしみました。
イエスさまが共にいてくださって、私たちの心が解放されて、お互いにもっともっと理解し合えたらいいなあと思います。