龍安寺の石庭を歩く:1983年2月、京都 1983
5章:視野の広がり
1960年にロンドンで観た
ピカソ展に影響を受けてキュビスム
に傾倒する。
ピカソに影響を受けたブルーギターシリーズ(版画)
その後、ピカソの追悼版画集に
参加し、ピカソの最晩年の版画を
手がけた摺師と出会った。
ブルーギターシリーズ「画家とモデル」(ピカソとホックニー自身)
・ピカソへのオマージュでもある
ブルーギターシリーズ「道を選ぶ」
ブルーギターシリーズ「腰掛けたヘンリーとチューリップ」
・壁の絵はホックニー
その中でピカソの自由な創造性を
再発見し、独自の「逆遠近法」に
結実させる。
「逆遠近法」一連作品(最下段中央:遠近法のレッスン)
なかでも横幅7mを超える
フォト・ドローイングは、
その集大成ともいえる大作だ。
スタジオにて、2017年12月 2017
(278.1 x 760.1 cm)
対象を少しずつ角度を変えながら撮影し、コンピューターでその写真を解析、
統合して3DCGを生成する、フォトグラメトリという技術が使われている。
レンズによる光学効果とは異なる
複雑な奥行きが表現されており、
平面に描かれたとは思えない
不思議な立体空間を創出している
6章:戸外制作
四季、ウォルドゲートの木々
春夏秋冬の季節ごとに同じ風景を9台のカメラで同時に撮影する
ことにより、 視覚体験における複雑なプロセスが再現されている。
つねに新しい発想で次代のテーマ
を追及するホックニーは、
1982年からは、ポラロイドで
連続的に撮影したフォト・コラ
ージュの制作を始める。
展示室内の映像作品
同じ風景映像を、微妙な動きのブレで編集されているため、
観ていると、酔ってくる感覚に襲われる
一方では、50枚のキャンバスを
戸外に持ち出し、描いて組合わせ
ることで制作された実験的な作品
も、季節の移ろいの微妙な変化を
一つの画の中にを創り出している。
ウォーター近郊の大きな木々またはポスト写真時代の戸外制作・2007