貧しさに関係なく、
幸せになる方法
人から頼まれごとをされたときは、
貧しい中から、与えられるものを与えなさい。
天から恩恵を与えられるでしょう。
昔、ある貧しい家族がありました。
食べるものを買うお金にさえ、不自由するほどの貧しさでした。
しかしその家族は、とてもとても幸せでした。
なぜなら、人に「いいこと」があれば、一緒になって喜んであげられる「賢者の心」を持っていたからです。
父親が仕事先でお客さんに感謝されたという話を聞けば、母親も子供たちも自分のことのように喜びます。
子供が「めったに見られない美しい島を見た」と喜べば、父も母も一緒になって喜びます。
ご近所でおめでたいことがあったときは、駆けつけていきます。
なけなしのお金をはたいてお祝いを贈り、手をとり合って喜ぶのです。
ですから、貧しくても、辛いと感じることはありませんでした。
いつも笑顔が満ちていました。
「貧しさ」は、不幸に結びつきません。
喜ばしいことがあった人に、嫌味を言ったり、嫉妬したりするような心の貧しい人が、不幸なのです。
そんな人は、どれだけお金があっても幸せになれません。
幸せは分かち合い、不運には助けあう。それが当たり前にできる人は、どんな状況でも、心豊かでいられるのです。
とくに「愛情」と「思いやり」の溢れる行為はよい因縁となり、健康や幸運といった恩恵となって返ってくるのです。
・・・・by 「いいこと」がいっぱい起こる
ブッダの言葉 植西 聡 著