特別な才能がなくても、
これさえあれば何とかんる!
怠けている人の中で、一人努め励む人がいれば、
その他の者よりも先を行くでしょう。
足の速い馬が、のろい馬を抜いていくようなものです。
こんな昔話があります。
ある村で、日照りが何日も続き、すっかり田んぼが干あがってしまいました。村人たちは、雨乞いのために祈祷師を雇いました。
その祈祷師は、三日間祈り続けましたが、雨は降りませんでした。その祈祷師は、あきらめて村を去っていきました。
村人たちは、「あの祈祷師は腕が悪い」と悪口を言い、今度はもっと腕がいいと評判の祈祷師を呼ぶことにしました。
次に呼ばれた評判のいい祈祷師も、三日間祈りましたが、やはり雨は降りません。すると彼は、さらにまた三日祈り続けました。
ところが雨は、まだ降りません。すると彼は、さらにまた三日祈り続けました。そして九日目、ようやく恵みの雨が降りました。
村人は、彼を「やはりあなたは偉大な祈祷師だ」とほめたたえ、たくさんの褒美を与えました。
実は、この評判のよい祈祷師には、何か特別な才能があったわけではありません。
彼は、ただ雨が降るまで祈り続けただけなのです。
この昔話は、現代人にも、大切な教訓を教えてくれます。「すぐにあきらめる」のでは、どんなに能力のある人でも、偉大な事業は成し遂げられません。
成功するまで続ける人が、成功を手にできるのです。
・・・・by 「いいこと」がいっぱい起こる
ブッダの言葉 植西 聡 著