料理の解説をする人、料理を作る人、
徳を積んでいるのは・・・・・・
美しく咲く花でも、香りも実もつけないものがあります。
口でもっともらしいことを言うから、その人が賢者なのではありません。
身をもって実行しているから、賢者なのです。
「もっともらしいことを言う人」が賢者なのではありません。
口ベタで多くを語らなかったとしても、身をもって正しいことを行い、現実社会で努力する人こそ賢者なのです。
たとえば、テレビの料理番組では、「このお店の料理は絶品!」と太鼓判を押す役割の料理評論家がよくでてきます。
豊富な知識と経験を披露しながら、弁舌なめらかに、もっともらしく解説するので、見ている方は、ついその評論家を賢者だと思ってしまいます。
しかし、真の賢者は、調理場でその料理を作っている人なのです。
百の美しい言葉をならべても、腹をすかせている人を幸せにすることはできません。
真の賢者とは、自ら手と足を使って、人びとのために行動する人です。
いくら口でよいことを言っていても、実践が伴わなければ、現実世界では意味がありません。
何もしないのと同じです。
花も、美しく咲くばかりでは、種(しゅ)がとだえてしまいます。
その美しさと香りで虫を引き寄せ、花粉を運ばせ、種を残したものだけが、また翌年も子孫を残すことができるのです。
・・・・by 「いいこと」がいっぱい起こる
ブッダの言葉 植西 聡 著