「 ぼく、おたまじゃくし?」田島 征三

みんなカエルになったのに、1匹だけ手も足も生えてこないおたまじゃくしのぼく。
でも、なぜかひげが伸びてきて……。
ヤゴやミズカマキリ、そして大きなザリガニなど、たくさんの池の生きものたちと戦ったあと、ぼくが知らされた衝撃の事実とは……!
周りとの違いに悩みながら、運命に立ち向かっていく「ぼく」の自分探しの物語。
田島征三さんの絵本は、ブックスタートの活動をしていた頃に知ったと思う。
ブックスタートのフォローボランティア「えにわゆりかご会」の活動をしていたのだが、
毎月の例会では、ブックスタート会場や子育て支援センターでの読み聞かせのために、
絵本の読み聞かせの練習などをしていた。
その時に仲間の一人が、田島征三さんの絵本を「大好き!」と言っていたことを思い出す。
実は、田島さんは私が共通の知人を通して知り合った飛鳥童さんと古い友人だそうで、
Facebookでつながって最近の活動などもチェックしているお一人だ。
もっと早くつながっていたら、飛鳥童さんや田島征三さんをお呼びしてのイベントを企画したかったななんて思ったりもする。
しかし、童さんとつながった頃には私はそれまでの活動から引退しつつあったので、
それだけは少し心残りかもしれない。
田島征三さんは現在85歳だが、今も精力的に活動しているだけではなく、制作意欲満々のようだ。
双子の弟さんで同じ絵本作家の田島征彦さんも、同じくお元気に活動を続けていらっしゃる。
この方たちを知った頃は双子と知らなくて(だって、名前が一字違いなんだもの)
図書館の絵本コーナーの絵本の多さに仰天したものだ。
さてこの絵本、自分はおたまじゃくしだと信じて仲間たちと一緒に成長したのに、
どうもみんなと同じではないようだと気付き始めた頃、育った池からはみんな飛び跳ねていき、
ボクは何者なんだと思いつつも体はどんどん大きくなり…。
その絵の迫力や生命力に圧倒されながら何となく予想はつきますが、
ビックリしたのは最後は一緒に生まれ育った仲間のカエルたちの行動と優しさにジーンとくる。
とてもいい絵本です。
田島征三さんのHP
田島征彦さんのHP