昨日のブログ「『わらべの楽苦画記(らくがき)』のご紹介」で書いた飛鳥童さんとの出会いは、
他のサイトに書いた本の感想だった。
高校以来の友人から勧められた本だったので、その感想を綴ったのだ。
飛鳥さんがどのような人なのかはザックリとしか知らないままだったので気軽な感想を書いたのだが、
それに飛鳥さん本人からのコメントがついて本当に驚いた。
その時のコメントがこれ↓
拙書『フーテンすってんてん』に目を通して下さり、とても興味深い読後感を書いて下さり有難うございました。嬉しく拝読させて頂きました。
実は私自身も出版社から復刻本のお話しを頂いた際、44年振りに再読しましたが、旅先で出会った60代の方達に「おじいさん」「おばあさん」と表現していた事に“はっ”としました。ブログでも触れておられる通り、私が逆の立場ならばどうだろう!?たぶん「このやろう!」と怒ったに違いなく、手直しも考えましたが当時の平均寿命や時代背景が今とはかなり異なっているので、ま、いいかな!と、初版本には余り手を加えたくなかったのでそのままにしました。
この旅の後、30歳を過ぎてから冷戦時代の3年間、横浜から船でナホトカ、列車に乗り換えてハバロフスク、プロペラの軍用機イルージンでモスクワへ、旧ソ連から列書の乗り継ぎでワルシャワ、チェコスロバキア、フランクフルト、チューリッヒ、、、等を経てパリ、ロンドン等、欧州諸国を放浪しました。
その後、カナダを観光ビザで訪ねて一年間程で帰国予定が、気がつくと永住して何と今年で39年になりました。
そんな欧州や北米のフーテン記を「わらべの楽苦画記」のタイトルでカナダの情報紙に4年間エッセーの連載をしました。いずれ『フーテンすってんてん』の続編として出版したいと考えています。もし、その時が来ましたらお知らせしますね!絵本も観て下さり有難うございました。
このコメントを読んで、日本一周の後に旧ソ連からの列車の乗り継ぎで欧州各地からカナダへの旅をして、その後カナダに落ち着いたことを知ったと思う。
日本一周でも驚いたのに、その後世界一周してカナダに永住を決めたなんて、国際的なフーテンだったのだ。
当時はフーテンと言えば多少蔑視的な言葉だったが、
飛鳥さんのフーテンは確かに常識はずれでけた外れかもしれないけれど、
自分の生きる道や場所を真剣に模索しているのだから、驚きと尊敬しかない。
それにしても、私の気軽な読後感にこれほどしっかりと補足説明してくださるとはと、
改めて飛鳥さんに興味を抱くことになった。
それで、日本で出版されている絵本を探して読んでみた。
氷山ルリの大航海
ワンダフルライフ 地球の詩
ピーヨロロオーヨロロ
まだかなまだかな: しろくまこぐまのまちぼうけ
私が手に取ることができた絵本は、上記だけである。
しかし、どの絵本もとても美しく繊細で温かい。
その絵を見ていると、心が静まり優しくなれるような気がした。
どうしてこれほど緻密で繊細で美しく優しい絵が描けるのだろう。
どうしてこれほど世界に想像力の翼をはばたかせることができるのだろう。
そんな疑問が湧いてきたことを思い出す。
そして今、『わらべの楽苦画記(らくがき)』を読んで、その疑問に答えの一つが見つかったような気がしている。
そのことについては、また次に書こうと思う。