ネットに次の記事が載っていた。紹介する。
 

 “”7月に選考会が行われた第173回芥川賞・直木賞は両賞ともに該当作なしで、ずいぶん大きな話題になった。特徴的だったのは書店への影響を心配する声が多く上がったこと。受賞作があればニュースでも報じられ、普段は本を読まない人も興味を持つ機会になる。該当作なしは書店の売り上げにとって打撃になる、という意見だ。歴史を振り返れば、いずれかの賞の該当作なしはそう珍しくはないのだが、今回のような反応が出ることはこれまであまりなかった。地域から年々書店が減る中で、書店経営への関心が高まっていることの表れだと感じる。
 とはいえ、文学賞は書店の営業のためにあるわけではないという議論にも発展し、書店側もさまざまな仕掛けをした。例えば、全国の芥川さん、直木さんにお薦めを選んでもらう「かってに芥川賞・直木賞」など、災いが転じて面白い企画が生まれ、盛り上がる結果となった。
 王谷晶さんの小説「ババヤガの夜」が、英国の権威ある文学賞「ダガー賞」翻訳部門を日本人として初めて受賞した。柚木麻子さんの「BUTTER」も最終候補に残るなど、日本の女性作家の評価が世界的に高まっている。作品が優れていることが大前提だが、翻訳者やプロデューサーに恵まれたこともヒットの一因。世界中の編集者は絶えず面白いことを探している。人工知能(AI)の翻訳機能の飛躍的な進化も後押しになっているといえるだろう後略後略)”
 

  「災いが転じて面白い企画が生まれ、盛り上がる結果となった」はこれからの打開のヒントになるかもしれない。